【金メダリスト】高橋尚子さんが伝授。夏マラソンを完走するポイント10。
ポイント4
スタート地点で膝回し!
レース前、一生懸命アップをする方も多いと思いますが、実は、「7分間じっとしてたらアップの効果はゼロ!」と言われています。一般の方が参加するレースは、スタート地点で長時間待たされることが多いですよね。そこでじっとしてると、さっきせっかくやったアップの効果が失われてしまいます。ですので、スタート地点の狭い場所で、簡単にできるアップ法を紹介します。
ちなみに、マラソンで一番痛める可能性の高い体の部位は、膝。そこで、膝を痛めないように、膝周りの筋肉に働いてもらうように、刺激をします。
1
前屈をします。どのくらい曲げられるか覚えておいてください。
2
1歩前に右足を出し、膝を回します。時計回りに5回回したら、今度は5回、反時計回りに回します。同じことを左足でもします。
3
再び前屈をします。最初の前屈より、ずっと体が柔らかくなってると思います。
4
なわとびするように軽くジャンプをします。このリラックスしてる感じが、走っているときの理想の動きです。体に覚えさせてください。
ポイント5
最初は気持ちを抑えて!
スタートの号砲が鳴るとテンションが上がります。早く走りたい! 体力もまだ万全なので、気持ちも盛り上がります。でも、大きな大会になればなるほど、スタート直後は混みあってて、なかなか進みません。イライラします。
だからといって、ランナーを避けるようにジグザグに走ったりしたらダメ。体力のムダ遣いになります。ここはぐっとガマンして、人がバラけるのを待ちましょう。
幸いなことに、「GIM」の場合、Kmartまで800メートルくらい長い上りが続きます。ここは普段より気持ちを抑えてゆっくりと、「後半に体力が残せてラッキー」くらいの気分で走っていただけるといいと思います。
ポイント6
給水は最初から
特に夏のレースは、給水が大事。「喉が渇いたなと思ったときは遅い」と考えてください。「喉が渇いたなと思わずにゴールまでいく」のが理想です。レースの1時間前から、15分おきにこまめに水分補給をし、レース後は、最初の給水所から取ってください。
でもね、一般の方のレースの給水って、紙コップじゃないですか。あれ、走りながら飲むのって難しいですよね。そこでコツをお教えします。
1
水を受け取ったらすぐにカップの口をキュッと押しつぶします。
2
押しつぶした端っこを飲み口にします。
3
息を吸うときに少しずつ飲みます。
4
残った水はそのとき体の痛い場所にかけます。私の場合は、腿の裏、前、手、首筋の順にかけることが多いです。