食らいつき合コン道 vol. 10 新宿をさまよう歯科大合コン。
キャッチの先に悲劇の店・・
いきなりキャッチにつかまってるうう~~!!
「ええっ、1人1品で飲み放題1500円?! 安いっすね、行きます!」と、まんまとオトされる男性陣。
ひい~~~! キャッチのお店はやめてよ~!!
私の絶望とは反対に自信満々の笑みで「サークルの飲み会とか新宿でよくやるけど、こういう店の方が良かったりするんだって!」と、キャッチのお兄さんに路上で前金3000円を支払う男性幹事。
その自信はどこから? サークルの飲み会でよく来る程度で新宿を「俺の庭」とでも思っているのでしょうか?
そんなこんなで行きついたのは「こんな隙間にビル建てちゃいます?」というほど狭い敷地にギリギリ建つ雑居ビルの4階。エレベータから降り、店内をのぞくと……なんと10畳ほどの板張りの床にせんべいどころか海苔のように薄くなった座布団、頼りない板テーブル、蛍光灯、仕切りはシーツのようなボロ布。
ほらね…やっぱりキャッチのお店はこんなこともあるから…。なんて絶望的にやる気をなくしている私の傍らで、「こういう雰囲気、宅飲みっぽくていいよね!」とヘラつく男子たち。ひたすら黙っている他女子2名。ぶっちゃけ最悪である。
もはや男性陣と話す気も萎えていた私は、から揚げをつまみに安い発泡酒のような「生ビール」をガンガン飲みまくって完全に合コンを放棄(から揚げも親指の先っぽくらいの大きさで湿ってた)。当然その後も盛り上がるわけなく、男性陣も飽き飽きしたのか最終的にはスマホゲームをする者まで現れる始末。
「宅飲みっぽい」どころかこれではホンモノの「宅飲み」では……。
結局お会計は1人2500円ほど。2時間、初対面の男子とろくに会話もせず質素に「宅飲み」して2500円…、高い、高すぎる……。
後日、しぶしぶIDを交換したLINEに送られてきたメッセージは、
「今度は宅飲みしたいね!」
よほど宅飲みが好きなのでしょう。そっと既読をつけてトークごと消したことは言うまでもありません。
気を取り直して、次は、
満足感を得られる合コンについて考えてみます。