「どうせ男子はおごってくれないし…」若者の恋愛離れを解説!

2017.2.19
広がる恋愛砂漠に適応し、女子の結婚観が進化中!? 恋愛できない世代を描いた作品や、恋のお膳立てをしてくれるツールがいま大人気。その背景には、若者たちの深刻な恋愛離れが!
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「20代で恋人がいない男女は7割。どうせ男子はおごってくれないし、恋愛のメリットを感じないどころか、ストーカーやDVなど、恋愛リスクばかりが目立つように。今は昔と違って恋愛以外にも楽しいことはいくらでもあるので、リスクを冒してまで恋愛する気になれない女子が、『恋愛は面倒』になっています」(マーケティングライター・牛窪恵さん)

「異性のきょうだいがいる人があまりロマンを抱かないように、男女の差異がなくなってきたことで、恋愛に妄想を抱く人が少なくなったのも理由のひとつ。また、もっといい男を、もっといい女をという上昇志向も今はそれほどなく、草食男子に象徴されるように、男性のほうもガツガツアタックする意欲がなくなっているのです。今は若い人たちの雇用が不安定で、長期トレンドで見ると収入が減っているのに、自分より収入が上の男性と結婚したいという女性の意識は変わってない。条件が合わず、マッチングが難しくなってるんでしょうね」(マーケティングアナリスト・原田曜平さん)

“恋愛できない”恋愛ドラマのリアルに共感の嵐!

「『逃げ恥』がヒットした理由はリアリティ。契約結婚というと突飛に聞こえますが、そもそも動かない恋愛を画で見せるのは至難の業。特殊な設定にすることで、奥手な男性が恋愛に四苦八苦する様子をリアルに描くことに成功し、共感を集めました」(原田さん)

「ややこしいことが苦手な人にとって、ハグの日などの決まりごとがしっかりある約束型の恋愛はとてもラク。そこも支持を集めたポイント」(牛窪さん)

ややこしいことは全部パス! 今や出会いもコスパで選ぶ時代。

「『恋愛って時間とお金を費やすわりには、結婚できるかどうかもわからないし、リスクだけ高くてコスパに合わない!』という考え方をするのが今の女性。そこで注目を集めているのが、出会いをお膳立てしてくれるマッチングアプリや相席居酒屋。また、価値観の擦り合わせが必要ない同級生同士の同窓会コンや、AIがデータをもとに相性を判定してくれる人工知能コンなど、“効率重視”の婚活が人気です」(牛窪さん)

壁ドン、顎クイ、肩ズン…。結局、王子様は理想の中だけ。でも、それでいいんです!! 

「恋愛意欲が弱い一方で、20代、30代の女性は『世界の中心で、愛をさけぶ』などの純愛作品で育ってきているため、理想とする恋愛はとてもクラシック。『君の名は。』で描かれたような、運命の相手との魂の繋がりを求めているんです。でも、現実の男子がそうでないことを知っているから、甘い恋愛に浸りたいときは恋愛ゲームやレンタル彼氏で代用。理想の恋愛と現実の恋愛をはっきり分けているんです」(牛窪さん)

牛窪 恵さん マーケティングライター、世代・トレンド評論家。フジテレビ系『ホンマでっか!?TV』ほかに出演。3月、『「男損(だんそん)」の時代』(潮出版社)が発売予定。

原田曜平さん マーケティングアナリスト、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー。“さとり世代”という言葉を世に浸透させた第一人者。日本テレビ系『ZIP!』の金曜レギュラー。

※『anan』2017年2月22日号より。イラスト・小山 健 文・春山繁美

(by anan編集部)

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