8年ぶりの共演! 綾瀬はるかが思う、長谷川博己のいいところは?

2022.6.12
以前、大河ドラマで夫婦を演じた二人が、今作『はい、泳げません』で8年ぶりの共演。長谷川博己さんは、泳げないどころか水に顔をつけることすらもできない小鳥遊(たかなし)を、綾瀬はるかさんは、そんな小鳥遊に「必ず泳げるようにします」と自信満々に言い放つ、スイミングコーチ・静香を演じた。
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長谷川博己:実は、知人から薦められて、原作を4~5年前には読んでいて。面白いな、と思っていたところに、映画のオファーをいただきました。

綾瀬はるか:運命ですね(笑)。

長谷川:小鳥遊は大学で哲学を教える、普通とは少し違う世界観の人。その気難しくて複雑な思考回路は、想像がつかない部分も大きくて。でも、あえてあまりデフォルメをしないほうがいい、と思って演じました。

綾瀬:静香は、強気で自信たっぷりな性格を見せつつ、とにかく泳ぎを身につけなければいけなかったです。

長谷川:休憩中も泳いでいたよね。

綾瀬:基本、クロールでゆっくり優雅に泳ぐ練習をしていたんですが、溺れた小鳥遊を素早く助けに行くシーンがあって。あの泳ぎはカッコよかったです、はい。私の一番の見せ場でした(笑)。

長谷川:一番…(笑)。でも、本当にあのシーンはカッコよかった。

――プールの中でも、頭でっかちな言い訳を並べる小鳥遊。少しずつ水を克服していくが、小鳥遊がなぜ泳げるようになりたかったのか、また静香が抱えるトラウマなどが明かされていくにつれ、それぞれの人生の物語からも、目が離せなくなっていく。

長谷川:完成作を観て、別に触れなくていいことや、思い出さなくてもいいことをあえて思い出すことは、ある意味大事なのかなって思いました。きついトラウマかもしれないけれど、それを含めて人生。向き合うのもいいし、いつの間にか克服できていることもあるだろうし。そんな自分を見つめ直すきっかけみたいなものを、ほんわか感じていただけたら嬉しいですね。

綾瀬:小鳥遊も静香も、何か事情を抱えていて、その周りの人たちにも過去があって。でも、ちょうどいいタイミングが来た時に、自分が受け入れることで新しくまた踏み出せるんだ、ということがわかり、私も、諦めちゃいけないな、と思いました。

――本来は、泳ぐのは好きだという長谷川さん。

長谷川:でも、泳げない演技は、泳げたほうができるのかな、って気がしました。僕自身、あまり苦手なことはないけど…終わったあとに、反省や心配をするのはやめたいかも。

綾瀬:8年前に共演した時も「あれでよかったのかな」って、よく言ってたね(笑)。

長谷川:じゃあ、やっぱり変わってないってことだ(笑)。

綾瀬:それが、長谷川さんのいいところ! 私は、度胸が欲しい。焦ると何事もあまりよくならないから。いかにリラックスできるかを目標にしたいですね。

長谷川:あ、俺も綾瀬さんの面白いこと思い出したけど、やめておこう。

綾瀬:え、それで終わるの? なになに? 気になるなぁ!(笑)

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『はい、泳げません』 大学教授で、泳げない小鳥遊が、静香のコーチのもと、泳げるようになる過程での、希望と再生を描いた物語。原作/髙橋秀実『はい、泳げません』(新潮文庫刊) 監督・脚本/渡辺謙作 6月10日(金)より全国ロードショー。©2022「はい、泳げません」製作委員会

はせがわ・ひろき 1977年3月7日生まれ、東京都出身。大河ドラマ『麒麟がくる』をはじめ、ドラマ『獄門島』『小さな巨人』、映画『シン・ゴジラ』など、主演作を多数持つ。
コート¥454,000 パンツ¥270,000 シャツ¥148,000(以上ザ・ロウ/ザ・ロウ・ジャパン TEL:03・4400・2656)

あやせ・はるか 1985年3月24日生まれ、広島県出身。ドラマ『義母と娘のブルース』や、『奥様は、取り扱い注意』『天国と地獄~サイコな2人~』などで主演。ドラマ『元彼の遺言状』(CX系)が現在放送中。
シャツ¥141,900 スカート¥363,000(共にザ・ロウ/ザ・ロウ・ジャパン)

※『anan』2022年6月15日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・白山春久(長谷川さん) 椎名直子(綾瀬さん) ヘア&メイク・宮田靖士(THYMON Inc./長谷川さん) 栗原里美(綾瀬さん) 取材、文・若山あや

(by anan編集部)