大根&にんじんの皮が大変身!? 地球&お財布に優しい“端っこ”レシピ3選

2022.3.24
料理の後に出る野菜の皮や切れ端なども、運搬や廃棄時のエネルギーがかかって実は環境の負荷に。そんな捨てがちな部分こそ、工夫次第で美味メニューに変身。地球にもお財布にも優しいレシピに挑戦しよう。

食品ロスを減らしつつ、新たなおいしさを発見。

処理に多くのエネルギーがかかり、地球温暖化の一因になっているのが、野菜や果物の切れ端を多く含む家庭の生ゴミ。食材をすみずみまで使い切り、食べられる部分を捨てる「食品ロス」を減らすことが、環境を守る一助に。

「それに、野菜や果物の皮や葉の多くは栄養が豊富なうえ、香りも味わいも濃い部分。おいしいので、ぜひ料理に活用してみてください」

と、料理研究家の牧田敬子さん。楽しんで食べながら食品ロスを減らせて健康的、いいことずくめの“端っこ”活用レシピを教えてもらった。

「皮や芯は、細かく刻んだり薄切りにすると食べやすい。葉はそのまま食べるほか、ハーブや薬味のようなイメージで使うといいですよ」

ブロッコリーの茎

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ブロッコリーの茎のごま油和え
さくさくとした歯ごたえとうまみが魅力の茎部分は、薄切りにしてナムル風にすれば立派な副菜に。つぼみ部分と一緒に茹でる時は表皮を厚めにそぎ、太めの拍子木切りにして。

【材料(2人分)】
ブロッコリーの茎…1個分、ごま油、塩…各少々

【作り方】
(1)ブロッコリーの茎は表面の硬い部分をそぎ、薄い輪切りにする。
POINT

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外側に残った節と、表面の硬い皮を包丁でそぎ落としてから薄切りに。皮は多少硬いところが残っていても大丈夫。繊維を断つように薄く切ることで、気にならなくなる。

(2)沸騰した湯でやや透き通るまで茹でてざるにあげ、水気を切って冷ます。
(3)(2)をボウルに入れ、ごま油と塩で和える。

大根の皮

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大根の皮の酢じょうゆ漬け
煮物などのために厚めに剥いた大根の皮は、しっかりとした歯ごたえを生かして即席漬けに。皮の近くは大根の風味が凝縮されたところなので、シンプルな味付けで十分おいしい。

【材料(2人分)】
大根の皮(厚めに剥いたもの)…1/2本分、米酢…大さじ1、しょうゆ…小さじ1、砂糖…ひとつまみ

【作り方】
(1)大根の皮はひと口大に切り分ける。
(2)米酢、しょうゆ、砂糖を容器に混ぜ合わせ、(1)を加えて絡め30分以上漬ける。
POINT

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大根の皮を食べやすい大きさに切って、調味料に漬けるだけ。大根本来の風味を楽しみたいので、味付けは控えめに。しばらくおいてなじませることで、より味わい深くなる。

にんじんの皮

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にんじんクリームサンド
加熱すると薄皮がはがれたりと、つい皮を除きたくなるにんじんは、皮ごとすりおろして調理。今回はクリームチーズを混ぜてディップにし、甘みのあるブリオッシュでサンド。

【材料(2個分)】
にんじん…100g、クリームチーズ…100g、マスタード…小さじ1/2、ブリオッシュ(またはクロワッサン)…適量

【作り方】
(1)にんじんは皮ごとすりおろす。
POINT

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そのままだと気になる皮も、すりおろせば口当たりが滑らかに。栄養を余さず摂れるうえに、皮の部分はディップやペーストにした時の水気止めにもなるので、一石三鳥。

(2)クリームチーズをボウルに入れ、(1)を加えてフォークで混ぜて滑らかにし、マスタードを加えてさらに混ぜ合わせる。
(3)ブリオッシュを横半分に切り、(2)を塗って挟む。

牧田敬子(いつこ)さん 料理研究家。切り方や調味料の合わせ方で野菜の持ち味を丁寧に引き出すシンプルなレシピが人気。雑誌、広告で活躍する。著書に『主人が痩せた! ノンオイルサラダと、野菜のかさ増しで』(文化出版局)ほか。

※『anan』2022年3月30日号より。写真・高杉 純 料理製作、スタイリング・牧田敬子 取材、文・新田草子

(by anan編集部)