帝国ホテルのグルメショップがリニューアル! 旬を味わう、料理長監修のケーキも

2022.1.12
スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は帝国ホテル『パティスリー ガルガンチュワ』の「クレモンティーヌ」ほかです。
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憧れの名ホテル「帝国ホテル」からビッグニュース! グルメショップ『ガルガンチュワ』が移転・リニューアルオープンし、ブルーベリーパイなどの伝統メニューはそのままにパティスリーのお菓子もガラリと変わった。全て杉本雄東京料理長が監修し、各調理部門のシェフと一緒に新しい世界を紡ぎあげる。「旬の食材をどうすれば一番美味しくなるか。そこから考えます」。その思いはみかんそのものみたいな「クレモンティーヌ」の姿に溢れ出ている。パリッとチョコの殻にナイフを入れると、ムースの中から大ぶりのみかんがゴロゴロ。生とコンフィ(砂糖漬け)が混ざっているけど、このコンフィがやたら瑞々しい。「みかんを生かして砂糖は最小限に。皮ごと低温で煮る、冷ますを繰り返してからシロップに漬けると、ジューシーなまま味も染み込むんです」。

素材を生かしきるのは、雲みたいにふわふわな「メレンゲ“ニュアージ”」でも。こちらの主役は丸ごとのいちじく。ポートワインと柑橘類で一晩マリネしたら、コンフィにして急速冷凍に。するとフレッシュ感を残しつつ煮込んだような深味が出る。メレンゲといちじくの間にペッパーを効かせたムースを潜ませ、甘さをすっと和ませるのも料理人的。料理とお菓子の枠を超えたクラシックホテルの攻めたお菓子が、この先のスタンダードを切り開いていく!

右奥から時計回りに、愛媛のみかん「媛美月」のジューシー感を閉じ込めた「クレモンティーヌ」¥1,800。みかんはその時期に一番美味しいものを使う。メレンゲでふんわりといちじくを包んだ「メレンゲ“ニュアージ”」¥1,600。フランスの伝統菓子を食べやすくアップデート、ピスタチオ尽くしの「サントノレ」¥1,600。トップのピスタチオの殻の正体はチョコレート!

パティスリー ガルガンチュワ 東京都千代田区内幸町1‐1‐1 帝国ホテルプラザ 東京 1F TEL:03・3539・8086 10:00~19:00 無休 『ガルガンチュワ』は他、デリ、ベーカリーなどの『エピスリー ガルガンチュワ』、焼き菓子、オリジナル冷凍食品の『カドー ガルガンチュワ』の3エリアにわたる。ケーキや使う食材は季節ごとに替わります。

チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。

※『anan』2022年1月19日号より。写真・清水奈緒 スタイリスト・野崎未菜美 取材、文・chico

(by anan編集部)