Hump Back、2ndアルバム発売 「いつもと変わらず“かっこいいの作ったろ”」

2021.8.15
Hump Backの2ndフルアルバム『ACHATTER(アチャッター)』は、とてもシンプルでメロディが前面に出たロックアルバムに仕上がっている。眩しいくらいの生命力に溢れている。
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「いつもと変わらず、『かっこいいの作ったろ』みたいな気持ちでした(笑)。これまでと同様、メロディを一番大事にしたいという気持ちからベースラインを考えていきましたね」(ぴか・Ba&Cho)

「私も特に何も変わらず、いつも通りですね」(美咲・Dr&Cho)

「ふたりへの信頼感はすごくあります。メロディを大切にしてくれてるってすごく感じるし。私自身がベースもドラムもほぼできひんので、『ここちょっとバッとしてガッとしたい』とか、ニュアンスで伝えることが多いんですけど、それをちゃんと汲み取ってくれて、私が思っている以上にハマるようなものを持ってきてくれたりするんです」(林萌々子・Vo&Gt)

1曲目を飾る1分に満たないパンキッシュな「宣誓」では、「生きてるって最高」という想いが爆発し、2曲目の「番狂わせ」もアッパーでエネルギッシュな曲だ。

「この流れは『むっちゃ生きようとしてるやん』ってなるかなと思って迷いましたね(笑)。これまでいろいろなことを求めたり、『こういう自分でいたいな』っていう気持ちが強くあって。それが活力になる時もあれば、しんどかったりする時もあったんですけど、このアルバムを作ってる時期は極論『とりあえず生きてたらいいな』って思う出来事が多かったので、こういう曲が生まれてきたんだと思います」(林)

「番狂わせ」では、聴き手を鼓舞するように「番狂わせ」というフレーズが何度もリピートされる。

「私の仲良い女友達で、一見ハチャメチャな子がおって、その子が私の人生の中で番狂わせやったんです(笑)。お酒の場で急に脱いだりするんですけど、実は真面目なだけで、考えすぎでよく傷つくし。私が忙しい時にその子より別のことを優先したら、『そばにいてほしい時におらへん』ってすごく怒られて。『あ、友達の間でもそういうのってありなんや』って反省したんです。そういう出来事も自分の中で番狂わせやったんですよね」(林)

他にも、衝動をエンジンにして突き進むHump Backらしいフレーズが満載だ。

「言葉選びはほんまに自然と出てきますね。閃きやときめきに勝てるもんってないなって年々感じてて、ライブ前に『今日はこういう日やからこういうことを言おう』とか用意しても、いざステージに立った時の自分にならないとしっくりこないし。瞬間にかけてますね」(林)

「ライブで(林が)『セットリストにない別の曲やる』っていきなり言いだすと、『どれやろ?』って戸惑うことはありますね(笑)」(ぴか)

「でもそのドキドキが楽しかったりする」(美咲)

「ふたりにはほんまに私のやりたいようにやらせてもらってるんですよね」(林)

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2ndフルアルバム『ACHATTER』。新曲「番狂わせ」や、ぴかが初めて作詞作曲した「スリーピース」を含むバンド史上最大の全14曲収録。¥2,750(林音楽教室)

ハンプバック 中・林萌々子(Vo&Gt)、右・ぴか(Ba&Cho)、左・美咲(Dr&Cho)。2009年結成。大阪出身の3ピースロックバンド。

※『anan』2021年8月11日‐18日合併号より。写真・中島慶子 取材、文・小松香里

(by anan編集部)