オンライン、聞き取りづらいときはどうする? 対話力UPの5つのポイント

2021.4.17
幅広いシーンでオンラインツールが活用されるようになり、非対面でのコミュニケーションが日常となっている昨今。次に繋がる対話力を身につけ、「この人ともっと話したい」と思われることができれば、距離はグッと縮まる。対話力のみならず、細かい気配りができる人も好感を持ってもらいやすい。そこでここでは、“対話”に注目した“オンラインの印象強化法”について、人材育成コンサルタント・片桐あいさんが伝授!

1、「○○さん」と名前で呼びかけて質問する。

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質問をする時は、誰に問いかけているのかを明確にするために、名前を呼ぶのは、オンラインの基本。「名前を呼ぶ行為には、呼ばれた側に特別感が生まれるというメリットがあります。加えて、その場に“参加している”という自覚を促す効果も。個人的な話をするのが苦手な人に対しては、先に自分の話をして。相手にとって共感するポイントがあれば、話を引き出しやすく、また親近感を持ってもらいやすくなります。問いつめないよう口調に注意!」

2、聞き取れなかったら「回線のせい」にして、あいまいなままにしない。

相手の声が聞き取りづらかったり、回線が途切れたりするのは、オンライン上ではよくあること。そんな時、瞬時に対応できるか否かで人間性が垣間見られる。「こんな時は相手に恥をかかせず、もう一度気持ちよく話してもらうために、ネット環境のせいにするのが得策です。『○○さん、ここまでは聞こえていたんですが、回線の状態が良くなかったので、もう一度よろしいですか?』と低姿勢でお願いしましょう」。話を遮るのは勇気がいるが、早めの対応が吉。

3、感想を後からメールして、アフターフォローを。

相手と良い関係を築きたいなら、オンライン会議終了後のコミュニケーションが重要。メールなどでアフターフォローすると、距離が一気に近づく。「仲良くなりたい人やお世話になった人に、具体的な内容に伴って感謝の言葉を伝えると、印象が格段に良くなります。またオンライン会議中も周りの人の様子をうかがい、あまり会話できなかった人や、元気がなさそうだった人などにもメールを送ると、気にかけてもらえたと思い、絆が生まれやすくなります」

4、キーフレーズを活用する。

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相手との距離を縮めたいなら、意識的に信頼してもらえるキーフレーズを覚えておくとよい。「これらのフレーズは、すぐに使えて効果があるものです。日常的に使用して、自分のものにしておくと、とっさの時にも言葉を発することができます。オンラインコミュニケーションは、言葉を選択しながら、さまざまな技法を試していくことで磨かれていき、どんな場面であっても理想的な関係を築きやすくなります。可能性を広げて、自分の存在感を高めましょう」

・お任せください
「任せる・任せられる」という関係性が構築しやすくなる。

・ご安心ください
ストレスの多いオンラインだからこそ、安心という言葉が心に響く。

・期待しています
相手への期待を言葉にすれば、それに応えようと努力してくれる。

・伝わっています
伝わっているかが見えにくいので、あえて言葉にすることも大切。

・私が対応します
瞬発力に加え、自分ならできることをアピールする上でも有効。

・○○さんのおかげです
名前を呼んで感謝を伝えることで、その人の存在意義が増す。

・相談させてもらっていいですか
オンラインだと相談しにくいからこそ、ほかの人と差をつけられる。

・ご意見ください
信頼から生まれる言葉。後日、事の顛末を報告することも忘れずに。

片桐あいさん 人材育成コンサルタント、産業カウンセラー。『オンラインコミュニケーション35の魔法』『これからのテレワーク』(共に自由国民社)など、著書多数。

※『anan』2021年4月21日号より。イラスト・伊藤ハムスター 取材、文・鈴木恵美

(by anan編集部)