【職人の逸品5選】鳩のシュガーポット、尾はスプーンに! 民藝を暮らしに

2021.3.18
人々の生活から生まれ日本各地で発展した民藝。使い勝手の良さはもちろん、暮らしを彩るデザイン性の高さも魅力のひとつに。職人の技が光る、温かさと風合いのある佇まいを堪能して。

素朴で愛らしい鳩が、食卓まわりを楽しいムードに。

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約70年前、農閑期の副業として長野県上田市で作られ始めた木工芸品の砂糖壺。素材は白樺を使い、鳩の尾はスプーンに。ほかに黄や赤、茶などさまざまな色があり、思わず揃えたくなる。¥8,600(栄屋工芸店/dieci TEL:06・6121・7220)

こだわりの素材のみで作り上げた丈夫な箒。

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長野県で育てたホウキモロコシを穂先に使用した、昔ながらの製法で作られた松本箒。掃き心地は柔らかくしなやかながら、耐久性は10年以上と長い。現在、購入まで2年以上待つ人気の品。80~85cm¥17,000(米澤ほうき工房 TEL:0263・57・3848)

鍛冶技術を使って接合した軟鉄と鋼のハサミ。

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種子島に鉄砲とともにもたらされた、唐製のハサミがルーツとされている。刃に「練り」と呼ばれるプロペラのような捩れをほどこすことで切るたびに刃が擦れ、研がずとも10年は切れ味が持続する。¥8,000(梅木本種子鋏製作所/OUTBOUND)

「倉敷ノッティング」技法で作られたモダンなアイテム。

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ぎっしりと目が詰まった椅子用の敷物。倉敷本染手織研究所で学んだ若松由香さんが一枚ずつウールを手織りしたもので、夏は涼しく、冬は暖かい。約20年と長く使えることも魅力に。36×36cm¥23,000(若松由香/Favor TEL:052・768・7799)

美しさと実用性を兼ね備えた、遠慮なく使える漆器。

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栃材を使った壺椀は、材木の買い付けから仕上げまでを作家一人が行う。外側は美しい木目、内側は深い黒が印象的。塗り直しや修理ができ、半永久的に愛用できることもうれしい。φ12×H8cm¥9,000(蝶野秀紀/BLOOM&BRANCHAOYAMA)

※『anan』2021年3月24日号より。写真・多田 寛 スタイリスト・野崎未菜美 文・重信 綾

(by anan編集部)