ネイルケアで気をつけたい“11ポイント”をチェック!

2020.10.4
育爪スタイリスト・嶋田美津惠さんが、ネイルケアの基本ステップを教えてくれました。

【ステップ1】紙やすりで長さを整える。

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まず、用意するのは紙やすり。

「下で紹介する1~4の工程は目の粗い180~280グリッド、5~6の仕上げには細かい320~400グリッドのものを。ウォッシャブルタイプで強度があるものが◎。10日に一回を目安に、必ず乾いた手で行ってください」

1:やすりを一方向に引いて、長さを整える。

削るのは残す長さを決めてから。

「ピンク部分を減らさないためには、白い部分を2~5mm残すのが理想。整える指をしっかり固定してから、紙やすりを爪に密着させて動かします。大事なのは、ゆっくりと一方向に引くこと。早くやりすぎたり、往復引きしたりしてしまうと、爪の繊維が毛羽立ち、二枚爪の原因になるので要注意」

2:アークスクエア型のカーブを作る

理想の爪の形は爪の先が緩やかな弧を描く楕円のアークスクエア。

「アークスクエア型は錯視効果で平たい爪や短い爪でも立体的に見せることができます。この形を覚えたら、1の長さを整える作業よりも力を抜いてゆっくり動かし、弧を描く楕円の形にしていきます。ここは往復引きでもOK。爪を上に向けるとやりやすいです」

3:側面が水平になるように削る。

爪は側面まで整えることが大切。

「爪は側面から見ると、縦だけでなく、横にも伸びていることがわかります。横が伸びていると、巻き爪のように物が引っかかりやすくなり、爪が割れる原因に。小さな面積を削るので、2よりもさらにゆっくりと。爪の真下に紙やすりを入れるように当て、爪の先に向かって水平に動かしていきます」

4:両端の角が緩やかになるよう整える。

爪の形作りの仕上げは角の処理。

「3まで終えると、爪の両側の先端に尖った角が。ここに物が引っかからないよう、爪の裏のほうから紙やすりを水平に当て、ゆっくりと往復引きしながら丸みを帯びた形に整えていきます。削りすぎるとラウンド型になってしまうので、スマホの角より大きく緩やかなフォルムにしてください」

5:やすりやコットンでバリを取り除く。

バリとは爪の削り残しのこと。

「爪は3層の繊維でできているため、先端を削ると断面に繊維のカスのようなものが出てきます。このバリはぬるま湯に爪を10秒ほどつけると浮かび上がるので、紙やすりや濡らしたコットンで取り除きます。ぬるま湯につける時間を1~2分長くすると薄皮もふやけてくるので一緒に拭き取っても」

6:最後の仕上げとして断面をキレイに。

指の腹で爪の断面を触り、ギザギザしたところがないか確認を。

「ギザギザを滑らかにすることで、爪が洋服の繊維に引っかかったり、二枚爪になったりするのを防ぎます。削った爪の断面に紙やすりを90度に当て、削ったところをなぞるように左右にゆっくり動かします。すでに形を作った後なので、形が変わらないよう注意して」

【ステップ2】オイルを塗り込む。

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用意するのはオイルと水。

「オイルはロールオンや刷毛タイプだと皮膚と接触し、雑菌と混ざりやすくなるので、爪に落として使えるスポイトタイプがおすすめ。水と乳化させることで浸透力が高まります。1日最低5回以上は塗り込む習慣を」

7:爪裏にオイルを垂らす。

オイルを塗り込む時は、必ず爪の裏側から垂らすことが重要。

「指先を上に向けて、爪と皮膚の隙間に染み込ませるように、裏から全部の指にオイルを垂らします。指の両端にオイルが流れ込むくらいが適量。オイルはすぐに馴染みますが、衣服などにつくこともあるので、出かける直前は避け、毎食前や起床後、就寝前に塗る習慣をつけるといいでしょう」

8:オイルを爪の左右、甘皮のほうへ流す。

手をこすり合わせて馴染ませるのはまだ。まずは、オイルが左右に流れていくのを待って。

「指先を上にしたまま、手の甲を自分のほうに向けます。爪の左右両側の皮膚との境目にオイルが流れ落ち、甘皮部分に溜まっていくのを確認して。爪はストレスポイント(白い部分とピンクの部分の境目の両端)からひび割れるので、両側にしっかり行き渡らせることが大事」

9:両手の指先をすり合わせ、爪全体に馴染ませる。

オイルが甘皮まで行き渡ったら、次は馴染ませる作業。

「片方の手の指先全体でもう片方の手の指先全体を掴むようにかぶせ、揉むようにすり合わせていきます。手を入れ替え、同様の動作を繰り返して。これで左右のすべての指の甘皮と爪表面、裏側、爪全体にオイルが行き渡るのはもちろん、指先を揉み込むことで血行が良くなり、ピンク部分の色も濃くなります」

10:水を垂らし、オイルと乳化させる。

ここで初めてオイルに水を混ぜ、乳化させる。

「片方の手のひらに1円玉くらいの大きさに水を垂らしたら、反対側の手の指先についているオイルと混ぜ合わせます。そのまま乳化させたオイルを手の甲など、全体に馴染ませて。乳化させることで浸透しやすくなり、保湿力も上がります。この原理がわかったら、手洗い時、水分を拭き取る前にオイルを塗り込んでも」

11:手の甲、指の間にも馴染ませる。

最後は、手全体にオイルをまんべんなく塗り込んでいく。

「両手の指と指を交差させ、指の間にもしっかりオイルを行き渡らせましょう。手全体に馴染ませても、乳化させたオイルはよく浸透するため、ベタつく心配なし。もしベタつきが気になる場合はティッシュを軽く当ててみて。オイルのベールを手全体にかぶせることで、皮膚が裂けるのを防いでくれます」

嶋田美津惠さん 育爪スタイリスト。育爪サロン『ラメリック』代表。著書は『育爪のススメ』(小社刊)、『女は爪で美人になる』(SBクリエイティブ)。

※『anan』2020年10月7日号より。イラスト・momokoharada 取材、文・菅野綾子

(by anan編集部)