シソンヌ、過酷な単独ライブツアーに千原ジュニア「頭おかしいんか?」

2020.8.20
コント職人として圧倒的なクオリティを誇り、同業者からも愛されるお笑いコンビ、シソンヌ。ネタでは役に憑依するおふたり――長谷川忍さんとじろうさんの、いまだ多くの謎に包まれた、気になる素顔を覗きます。

ライブの力を信じて、全国でコントを生披露。

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――コントのキャラの演じ方があまりに見事なので、プライベートがあまり見えないおふたりですが。結婚されているんですか?

長谷川:僕は結婚して3年。嫁さんと猫2匹と暮らしています。

じろう:僕は「結婚したい」とずっと思ってますけど、チャンスがなくて。5年ぐらい前に当時の彼女に出ていかれてから、以来おつきあいした人すらいないんです。

長谷川:最近相方は、「外国人の方がいい」とか言いだしてます。

じろう:言葉や国境の壁を乗り越える気がないと、真摯に向き合えない気がして、国際結婚がしたいって言ってるんですけどね。だから、東京五輪では出会いがあるんじゃないかと期待してたのに(笑)。

長谷川:相方は芸人として100点だけど、ギャンブル好きでもあるし、人間としては0点だから、結婚は難しいかな。でも、こんな生活してるから、面白いネタを考えられるわけですし。普通の人生を棒に振っても、お笑いにかけ続けてもらいたいです(笑)。

――2018年、’19年は47都道府県すべてで単独ライブを行うツアーを成功させ、本当にお笑いにかける人生ですね。今年はコロナ禍でツアーが始まってすぐ中止となってしまって残念でしたけど。

長谷川:お笑いの単独ライブでそんなツアーは誰もやってないんで、千原ジュニアさんに「頭おかしいんか?」って言われました(笑)。褒め言葉として受け取っています。

――単独ライブの前はどういう準備をされるんですか?

じろう:1週間ぐらい休みをもらって僕がネタを書いて、それから3週間ほど稽古して練り上げます。

――新しいネタを一から考える単独ライブはしんどくないですか?

じろう:本番が始まるまでは本当にしんどいですよ。

長谷川:狂いそうになってます。

――行き詰まった時はどう解消するんですか?

じろう:僕はもっぱらパチンコ。今までパチンコでいくらお金を捨てたかわからない(笑)。

――苦しい思いをしても単独ライブを続けるのは、なぜですか?

じろう:終わった時の達成感がたまらないんですよね。もちろんライブでコントをするのが好きだっていうのもありますし。ライブの力を信じてるというか、目の前のお客さんに笑ってもらうことができれば、次も来てくれるだろうし、ずっとお笑いの仕事をやっていけるじゃないですか。テレビの仕事は一時的に面白いというので呼んでもらえても、いつまで続けられるかわからないから。

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――そんなおふたりの「我が道を行く」姿勢がカッコいいと、憧れる芸人さんも多いですよね。

じろう:僕らにはできないことも多くて、コントに特化していくことしかできないけど、そこを貫けば、自分たちの世界が確立できるんじゃないかと思うんですよね。

長谷川:テレビで僕らの笑いに興味を持ってもらえたのなら、ぜひライブに来ていただきたいですね。

じろう:ライブはテレビとは雰囲気が違うので、お客さんが吐いて帰っちゃうかもしれないけど(笑)。生で見て「お笑いっていいよなぁ」とぜひ感じてもらいたいです。

シソンヌ 2006年結成のお笑いコンビ。’14年『キングオブコント』優勝。『有吉の壁』(日本テレビ系)などで活躍中。ボケとネタづくり担当のじろう(左)は1978年生まれ、青森県出身。映画やドラマ脚本を書くこともあり。ツッコミ担当の長谷川忍(右)は1978年生まれ、静岡県出身。185cmの長身で、共演者からよくイジられる愛されキャラ。

長谷川さんはファッションに関心が高く、特に眼鏡にはこだわりがある。じろうさんはボーダーが定番。ちなみに取材の日は麻雀牌の絵柄の靴下を着用でした。そんなふたりが単独ライブで披露したコントをYouTubeで公開中(https://www.youtube.com/user/sissonnelive)。シソンヌにしかできないロングコントが、じっくり楽しめます。

※『anan』2020年8月26日号より。写真・小笠原真紀 インタビュー、文・伊藤愛子

(by anan編集部)