世界一の人気店「NOMA」で経験を積んだシェフの“独創的なインド料理”

2020.4.9
北でも南でもなく、クリエイティブなインド料理店の誕生は、フーディーたちの間で一大ニュース! ほかにもインドをベースにネパールと融合させたりと、独自路線で躍進するインド料理を!

余韻を楽しむスパイス使い。はっとさせられる驚きが。

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この店のオープンは、センセーショナルであると同時に、東京のインド料理界が新時代に入った証でもある。インドやニューヨーク、ロンドンでは、イタリアンやフレンチと並び“イノベーティブインディアン”の話題店がある。むしろ世界的な美食都市・東京に存在しなかったのが不思議なほど。今まで出合ったことがない独創的なインド料理には、ひと口、ひと皿ごとに魅了され口福へと誘われる。

シェフを務めるテジャス・ソヴァニさんは、ラグジュアリーホテル『AMAN』の副総料理長や、世界一と称される人気店『NOMA』で経験を積んできた。メニューは昼夜ともにコースのみ。「スパイスジャーニー」と名付けたランチコースは、インドの文化・料理の多様性を象徴する7テーマ(皿)が1コースに。たとえば、“街路”の皿には各地域の屋台フードを盛り込み、パートフィロ(薄いパイ生地)を使い、フィリングにピリ辛のチョリソをしのばせる。“海辺”の皿は、牡蠣を主に葉わさびを合わせたり。和の食材も用いつつ違和感なくまとめ上げている。瞬間的なスパイスの刺激ではなく、刻々と変わりゆく香りや余韻を楽しむのが『SPICE LAB TOKYO』の料理。圧倒され感嘆しきりのコースを。

手前の皿は、トマト&クミン、ココナッツ&アボカドなど3色のチャツネ(ソース)と、レンズ豆の揚げ物を合わせてある。中央の長方形皿は、インド各地のストリートフードをそれぞれ分解して再構築したもの。

料理は、ランチのスパイスジャーニーコース7皿¥7,200(サ込み)のイメージ。掲載時には春メニューに変更。

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“王族”がテーマの皿。王族が食した料理にインスパイアされたもの。

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“祝祭”を表現したデザート。

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インドの大地をイメージした落ち着いた内装。全55席。

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シェフのテジャス・ソヴァニさん。

Food

“海辺”の皿は魚介を用いる。春は牡蠣。

SPICE LAB TOKYO(スパイス ラボ トーキョー) 東京都中央区銀座6-4-3  GICROS GINZA GEMS 10F TEL:03・6274・6821 11:30~14:00 LO、18:00~21:00 LO 無休

※『anan』2020年4月15日号より。写真・清水奈緒 イラスト・内田有美 取材、文・池田祐美子

(by anan編集部)