エアコンの除湿と冷房、電気代が安いのはどっち?…プロに聞く簡単節約術

2021.7.18
あなたはどれだけわかってる? クイズで覚える、ちりつも節約術。教えてくれたのは、節約アドバイザー・和田由貴さんです。
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Q. 電気代の節約で、最初に注目すべきなのはどんな家電?

A. “あたためる”家電
「熱を発生させて何かをあたためる家電は、電力を多く消費します。特に料金が高くつくのは、ポットや炊飯器、温水洗浄便座、暖房器具など。本当に必要かどうか考え直すことで、節約できることがあります。たとえば電気ポットは、常にお湯を沸かしておく必要がないのであれば、電気ケトルのほうが節約になります」

Q. 家庭で使用するお湯の値段は、水の何倍でしょう?

A. 約3倍
「家庭で使うエネルギーの約3分の1は給湯にかかり、水に比べてお湯は3倍ほど値段が高くなります。そのため、意識して水を使うことで節約に。ちなみに、シャワーは1日1分お湯を止めるだけで、年間3000円くらい光熱費が安くなる。使う時以外は給湯パネルの電源を切ると、無駄にお湯を使うことが避けられます」

Q. エアコンが一番電力を消費するのは、どんな時?

A. 設定温度と室温の差が大きい時
「設定温度と室温が離れているほど、電気代はかかります。一番良くないのは、“つけて涼しくなったから消す、また暑くなったからつける”を繰り返すこと。オンオフでなく設定温度で適温をキープするのがベストです。風量も弱風や微風では室温が下がりにくく、余計に電気を使うため、『自動』設定が最も省エネに」

Q. エアコンの設定温度を1°C変えると電気代は何%変わる?

A. 約10%
「冷房運転で1°C上げる、また暖房運転で1°C下げるごとに、消費電力は10%も減るとされています。そのため、暑い時期は少しでも設定温度を高めにすると、節約につながります。冷やしたい時は扇風機の併用がベター。風があることで体感温度が下がるうえ、消費電力も少ないので、電気代を気にせずに使えます」

Q. 意外と電気代が高くつきがちなエアコンの機能とは?

A. ドライ機能
「ドライ機能は機種によって2方式。『弱冷房除湿』は、弱冷房とほぼ同じ機能で湿気がそこまで取れず、一方の『再熱除湿』も、結露は排出しますが、冷やした空気を再び温めるため電気代が高くつく。『冷えすぎない=節約』ではないので、暑さを我慢してドライ機能を使うくらいなら、コスト面では冷房がおすすめです」

Q. 調理中に取っておくと食器洗いがお得になるものって?

A. 麺の茹で汁
「パスタやうどんなどを茹でたお湯は、麺のでんぷん質が溶け出し、界面活性剤のように油に吸着して汚れを落としてくれます。取っておいた茹で汁にフライパンや食器をつけておくと簡単にきれいになり、洗いものに使うお湯や洗剤の量も減ります。また、油汚れとほかのものを分けておくと、より節約につながります」

和田由貴さん 節約アドバイザー。「節約は、無理をしないで楽しく!」がモットー。TV出演や記事の執筆、講演など幅広く活躍。著書に『月3万円貯まるムダなし生活術』(ナガオカ文庫)など。

※『anan』2019年5月29日号より。イラスト・とくながあきこ 取材、文・重信 綾

(by anan編集部)

※2019年5月24日作成