有村架純、初のシングルマザー役に苦戦 子役と打ち解けず?

2018.11.25
有村架純さんが映画『かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-』で挑戦したのは、夫の連れ子と向き合うことになったシングルマザー、という難しい役どころ。撮影の裏側について聞きました。
有村架純

「この役は難しい…。それが台本を読んだ時の最初の感想でした」

あたたかくて素敵な作品だというのはもちろん、という前置きをしたあとでこう本音を漏らした有村架純さん。映画『かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-』は、人生を鉄道になぞらえて描いてきた映画『RAILWAYS』シリーズの最新作。夫・修平(青木崇高)が突然亡くなり、修平の連れ子である駿也(歸山[=きやま]竜成)と共に、修平の故郷・鹿児島へやってきた晶(有村架純)。そこで初めて義父の節夫(國村隼)と会い、3人で暮らすうちに、晶は節夫と同じ鉄道運転士を目指す決意をするという、家族の物語だ。

「修平亡き後からの話だったので、晶の背景のイメージをしっかり膨らませておかないと感情が繋がっていかないと思って。だから、どんなふうな環境で育ち、どう過ごしてきたのかというところや、晶にとって修平とはどんな存在だったのかなどを監督と話し合いながら、一から丁寧に役作りをしました」

撮影は、東京でのシーンをまとめ撮りし、その後、鹿児島に滞在しながら進められた。撮影2日目にして、國村さんとの重要なシーンを東京で撮らなければならず、緊張したそう。

「國村さんとは以前にドラマで3か月間ご一緒したんですが、当時は宇宙人役で変なことをたくさんやっていたので、今回まともな姿で会えてよかったです(笑)」

今作では初めての経験も多く、改めて役者の魅力を発見したという。

「シングルマザーや、鉄道運転士という役柄もそうですが、10歳の子役とずっと2人でお芝居をするのも初めて。駿也を演じた竜成くんはすごく人見知りで、最初は全然私と話してくれませんでした。一緒にゲームをしてちょっと打ち解けたかな…って思っても、翌日また元に戻っていたりして(笑)。これは心を開いてくれるまでに結構時間がかかるぞ、って思いながら毎日顔を合わせていたのですが、青木さんはその辺が本当に上手で。リハの後にふらっとやってきて竜成くんと一緒に電車で帰ったり、草野球をやったり、カレーを作ったりと、竜成くんとの時間を大事にされていたのが印象的でした。よく考えれば、晶は本当のお母さんじゃないですからね。私が近寄ろうとすると、竜成くんは距離をとろうとする、そんな追いかけっこでいいのかな、と割り切ったんですけどね。そう考えると、竜成くんはプロでしたね。大事なシーンの前は集中するために周りと喋らないことも度々あって、年齢の割にすごく落ち着いていると思いました」

そんな有村さんは昔から、かなり役に影響されるタイプのよう。

「改めて思い返してみると、これまで、役が思い悩んでいる時は自分も同じように悩んできました。だから常に何かと向き合って模索している晶を演じている期間は、ずっとしんどかったです。毎回、クランクアップしたらスッと楽になるんですけどね。今はドラマ『中学聖日記』を撮影中で、また結構しんどいんです。でも、役に入っている期間は集中力を切らしたくないという思いが強くあるし、心の繊細な部分を紡いでいくためにもそうあるべきなのかなぁと思っています。そしてそんな役に影響されちゃう自分を、最近は面白いなって思えるようになりました」

ありむら・かすみ 1993年2月13日生まれ。‘17年に連続テレビ小説『ひよっこ』で主演を務め話題に。主演のドラマ『中学聖日記』が放送中。ヒロインを務める映画『フォルトゥナの瞳』が‘19年に公開予定。

有村2

『かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-』 鹿児島県阿久根市など美しく彩り豊かな九州の西海岸を舞台に、家族の再出発を描く感動作。監督・脚本/吉田康弘 出演/有村架純、國村隼、桜庭ななみ、歸山竜成ほか 11月23日より鹿児島・熊本で先行公開、11月30日より全国公開。©2018「かぞくいろ」製作委員会

※『anan』2018年11月28日号より。写真・内田紘倫(The VOICE) スタイリスト・瀬川結美子 ヘア&メイク・尾曲いずみ インタビュー、文・若山あや

(by anan編集部)

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