部屋着と兼用はダメ! パジャマはシルクが最適な理由

2018.8.26
眠っている間、なかなか自分のカラダの状態はわからないもの。でも、だからこそ、睡眠中にカラダに触れる寝具やパジャマは慎重に選びたい。寝苦しい、汗で不快、クーラーで冷えすぎ…なんて真夏の夜の思い出から今年でさよならするために、寝具選びの基本を学びましょう! 睡眠コンサルタントの友野なおさんが教えてくれました。

頭でなく、首をしっかり支えるものを。お手頃のオーダーメイドもおすすめ!
「よく誤解されるんですが、枕は頭ではなく首を支えるもの。仰向けの状態で肩口が当たるくらいの位置に置き、あごが上がるのは柔らかすぎで、ぐっと引けてしまうものは硬すぎ。頸椎がS字カーブを描けるものに買い替えて。また、寝返りがラクに打てるように、頭3つ分ほどの幅があると理想的。実際に寝返りを打って、首の隙間が埋まるかどうかの確認を」。思い切ってオーダーメイドというのもひとつの手。「ひとりひとりに合わせて作ってもらえるので、寝心地はやっぱり違います」。枕は中身の種類が豊富で、迷ってしまいがちだが、「頭寒足熱は快眠のキーワード。この季節なら熱がこもりにくいそば殻や丸洗い可能なパイプがおすすめです」。

快眠

仰向けでは立ち姿勢と同じあごの角度か、横向きでは頭から足先まで一直線か、店員さんに確認してもらって。

パジャマ

軽視しがちだけど、一番大事。部屋着と兼用するのはやめて、寝る時は必ず着替えよう。
暑くてもキャミソールや短パンで寝るのは避けて。「露出度が高いと寝汗が寝具とカラダの間にとどまって湿度が上がり、覚醒刺激となってしまいます」。選ぶべきは長袖か七分袖。「パジャマはもともとゆったりめなので、Mサイズの人がLサイズを選ぶ必要はありません。大きすぎるパジャマは生地がもたついて寝返りを妨げます」。肌に触れるパジャマは素材を厳選したい。友野さんイチオシの素材はシルク。「軽く、夏は涼しく冬は暖かい、寝返り時の生地擦れによる肌ダメージが少ない、角質ケアもできて超優秀! ただ、お手入れが面倒なので、普段は生地が強く洗濯しやすい綿、週末はシルクなどと使い分けを」

快眠

なかにはパジャマを替えた途端、快眠できたという人も! カラダを締め付けるブラトップやゆとりのない部屋着もNG。

マットレス

正しい寝姿勢は、立ち姿勢と同じ。カラダの沈み具合を意識してチェック!
朝、カラダが痛いのは、マットレスが原因かも。「マットレスは、全身を支える大切な道具。仰向けでお尻がぐっと沈み込むのは柔らかすぎ、腰の下に手が入る場合は硬すぎで、どちらも寝返りがうまく打てずカラダが痛くなる恐れが。体圧の分散ができないマットレスを使い続けると、今は症状がなくても気づかない間にダメージが溜まり、いずれ肩こりや腰痛などが現れます。選ぶ際には、まっすぐ立っている時と同じような寝姿勢がとれるものを」。自分ではチェックしにくいため、店員さんにも必ず見てもらうこと。「まずは意識せず寝転がり、立ち姿勢と比べて違和感がないか、そしてスムーズに寝返りが打てるか確認しましょう」

快眠

マットレスの寿命は10年。超えているなら買い替えを。枕との相性もあるので、お店に持参して試すといい。

全体のトーンはパステルカラーに。真っ白や真っ黒は疲れが取れにくい。
寝るまでの視覚も、睡眠を左右する重要な要素。「色彩心理学的に、心を穏やかにするパステルカラーが寝室向き。夏場は薄いブルーを取り入れると涼感を得られます」。一気に替えるのは難しいので、カーテンやシーツなど大きなものや、パジャマなど身につけるものから始めよう。意外にも、寝具に多い真っ白は、疲れが取れにくい。暖色系の照明を組み合わせて、アイボリー調に見せよう。

快眠

パステルカラーの中でもリラックス効果が高いのが薄いピンク。逆に赤や黒などコントラストが強い色はNG。

友野なおさん 睡眠コンサルタント。日本睡眠学会正会員、日本睡眠環境学会正会員。“睡眠から日本を元気に!”をテーマに、快眠グッズや空間プロデュースなどを手掛ける。著書に『正しい眠り方』(WAVE出版)など。

※『anan』2018年8月29日号より。イラスト・別府麻衣 取材、文・小泉咲子

(by anan編集部)


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