そば茶がアクセント! “味覚の魔術師”による新食感フランス菓子♪

2017.5.17
スイーツライター・chicoさんの「お菓子な宝物」。今回は「フィリップ・コンティチーニ」のタルトシトロンです。
FOOD

フランス菓子の定番、「タルトシトロン」(レモンタルト)に、そば茶とそば粉ガレットがのる日が来ようとは! 思いがけない組み合わせは、パリに先駆け銀座に自店を構えたフィリップ・コンティチーニさんによるもの。

料理とお菓子、両方の世界で培ったセンスと探究心で、他にないお菓子を生んできた彼。編み出したグラスデザート「ヴェリーヌ」や、『ラ・パティスリー・デ・レーヴ』時代の伝統菓子の再構築は、お菓子の世界を大きく変えたし、日本でもこぞって取り入れられた。あらゆるベクトルから味を突き詰めてきた“味覚の魔術師”が今、提案するのが「お菓子の密度」。「密な食感を噛みしめるほど味がどんどん溶け出し、唾液が出ることで味覚が、脳が刺激され、センセーショナルな感動が生まれる。これが30年かけて辿り着いた僕の“味の理論”。密度で美味しさは何倍にも膨らむんです」。タルトシトロンのそば茶もそのための仕掛け。まずとろりと溢れるクリームから甘酸っぱいレモンの果実味がキュン。忍ばせたゆずとライムの清々しい香りのレイヤーにガレットがしっとり寄り添い、そば茶の粒のカリカリを噛むほどに、香ばしさと豊穣の旨味も重なり、味わいはどこまでもふくよかに! さぁ、お菓子の新しい喜びを噛みしめて。

ライム香るレモンクリームの底にはゆずのコンフィが。さらにそば茶の粒を散らし、ブランケットみたいなそば粉ガレットで覆った、フィリップさん仕様の「タルトシトロン」¥550。

チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。

フィリップ・コンティチーニ 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX B2 TEL:03・3289・4011 10:30~20:30 無休(GINZA SIXに準ずる)

※『anan』2017年5月24日号より。写真・清水奈緒 スタイリスト・中根美和子 取材、文・chico

(by anan編集部)


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