THE BAWDIES「メジャー10年目だからこそ実現できたこと」

2019.12.2
結成15周年&デビュー10周年を迎えたTHE BAWDIESに、最新アルバム『Section #11』について話を聞きました。

ベストアルバムを超えたいと、意気込んで挑んだ究極の一枚です。

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徹底されたロックンロール哲学を貫くTHE BAWDIES。今年、結成15周年&デビュー10周年を迎えた。初のベスト盤リリースに始まり、全国47都道府県を回るツアー、3度目となる日本武道館でのライブなど祝祭ムードに満ちたメモリアルイヤーの締めくくりとなるのが、この最新アルバム『Section #11』のリリースだ。

「新しいアルバムを出すときには常に前の作品を超えたいと思っています。それがたとえベストアルバムだって同じ。ベストは僕たちの歴史そのもの。それなら、歴史をまるごと超えたい、と。そう意気込んで挑んだアルバムです」(ROY)

制作には1年半以上の時間をかけ、積み重ねていった。今年、新曲初披露と銘打ちライブツアーも敢行。レコーディング前に得た生の刺激も反映されている。

「余裕を持って丁寧に作るスタイルが自分たちに合っているというのもメジャー10年目だからこそ実現できたこと。デビュー当時のがむしゃらな頃と違って、しっかりいいものを作ろうとメンバー全員で共通の意識を持てたんです」(TAXMAN)

10年の重みは、もちろんアルバムからも十分に伝わる。初めてストリングスをフィーチャーした「HAPPY RAYS」やイントロからロックファンのハートを鷲掴みする「SKIPPIN’ STONES」など「聴きどころはコレ、と1曲だけ選ぶのは無理(笑)」とJIMさんが断言するように、全曲シングルクオリティの強度アリ。THE BAWDIESの錆びないロックの底力に改めて魅了される。

「ルーツにあるのは自分たちが衝撃を受けた‘50~‘60年代の音楽。でも、それをそのままなぞっても意味がない。時代に合わせた変化や進化をしていかないと。そうやって新しいことに挑戦できるのも自分たちの土台がしっかりあるから。土台は、15年前の結成のもっと前からできている。これは揺るがないです」(ROY)

小学校からの同級生のROY、JIM、MARCYと高校の同級生、TAXMANによって結成。まるで家族のようなフランクなやりとりや間柄もこのバンドの魅力だ。

「まあ、僕が長男でMARCYが優しい末っ子かな……」(ROY)

「いや、それよく言うけど、そのたとえ全然合ってない!」(JIM)

「うん、どっちかといえばTAXMANが長男的役割をいつもしてくれているよね(笑)」(MARCY)

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シングル曲「HAPPY RAYS」、先行配信された「LET’S GO BACK」「STARS」「SKIPPIN’ STONES」など全12曲収録。『Section #11』【初回限定盤CD+DVD】¥3,800 【通常盤CD】¥2,900 【アナログ盤】¥3,200(Getting Better Records)

ザ・ボゥディーズ 左からMARCY(Dr、Cho)、TAXMAN(G、Vo)、ROY(Vo、B)、JIM(G、Cho)。‘60年代のガレージバンド、ソニックスらに影響を受ける。2004年結成、‘09年メジャーデビュー。12月から来年4月までアルバムを引っさげて全国ツアーを開催。

※『anan』2019年12月4日号より。写真・内田紘倫(The VOICE) 取材、文・梅原加奈

(by anan編集部)

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