【梅雨写真でいいね獲得!】インスタジェニックな雨の撮り方をプロ伝授|スマホ撮影テク #24

写真:佐藤朗、写真・文:田代わこ — 2017.6.20
第一線で活躍するプロカメラマンからスマホの撮影テクを学べるananweb特別講座、今回のテーマは “雨”。動きのある雨を上手に撮るにはどうすればいいのでしょう? 雨でも撮影に出かけたくなる、プロのスゴ技をお伝えします!

【カメラマンが教える! いいね! がつくスマホの撮影テク】vol. 24

プロ技を教えてくださるのは…

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今回も、プロ技を教えてくださるのは、佐藤朗先生です。カメラマンとして各種媒体で撮影されているだけでなく、フードフォト専門の写真教室「フェリカスピコ」も主宰。テレビにもたびたび出演されている大人気の先生です。

降っている雨は撮れる?

雨、といえば、ザーザー降っている様子、マンガなどで表現されているような「雨の線」を撮ってみたいと思いますよね。まず、カメラ素人のライター田代が、スマホで雨を撮影してみました。

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が、ほとんど雨が写っていません! あんなに降っていたのに……。どうすれば、雨を撮れるのでしょう?

佐藤先生 コツは、まず土砂降りのような雨の量が多い日に撮ってみると成功率が高いということ。それから、カメラを向ける背景が白いものでも、黒いものでもなく、明るすぎるものでも、暗すぎるものでもなく、中間の明るさである方が写しやすいです。さらに、遠景では雨が細く写りづらいかもしれません。なるべく背景が近いところを狙うのもよいかと思います。

雨1

上の写真は、佐藤先生がiPhoneで撮られたもの。この日は霧雨だったとのことですが、それでも「雨の線」がバッチリ写っています! 

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佐藤先生 さらに、ホースを使って人工的に「大雨」を降らせて、スマホで撮影したのが上の写真です。土砂降りなら、スマホでも雨は撮れると思いますよ。また、同じ状況でミラーレスカメラを使って撮ったのが、次の写真です。光を意図的にぼかした「玉ボケ」もできています。このような写真を撮るには、カメラ任せのオートモードではなくマニュアルモードにして、フラッシュをたいたり、シャッタースピードを遅くしたりと、結構難しい操作が必要になります。

雨3

さすが、プロのカメラマンが本格カメラで撮ると美しい~! いつか私も一眼レフで「玉ボケ」を撮ってみたいです!

透明なものを通して雨を撮る

降りしきる雨をスマホで撮るのはなかなか難しいので、視点を変えて、雨の存在を感じられる写真を撮るとよいそうです。例えば、窓ガラスやビニール傘など、透明なものを通せば、臨場感のある雨写真を撮ることができます。

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上の写真も、佐藤先生がiPhoneで撮られたもの。ゲリラ豪雨がきたときに、車の中で撮影されたそうです。カッコイイ写真ですよね。どうすれば、こんな写真が撮れるのですか?

佐藤先生 撮り方のポイントは、向かいにある信号や街灯の光を利用したこと。露出は少し補正でプラスにして、さらにInstagramでコントラストとストラクチャを上げると、こんな写真に仕上がりますよ。

傘や地面を撮る

また、傘やカラフルな長靴を撮ったり、路面に跳ね上がる雨のしぶきや水たまりを撮ったりするなど、いろいろと視点を変えてみるのもおもしろいそうです。

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ということで、かわいい傘を差した女の子たちを撮ってみました。(これ以下の写真は、田代が撮りました。)

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雨に濡れた植物もいいですよね。あじさいと雨の組み合わせは、まさにフォトジェニック!

夜の撮影も楽しめる!

雨の夜は、写真を撮るのに適しているとのこと。以前『路地裏の撮り方編』でも教わりましたが、雨が降ると打ち水をまいたように地面が輝きはじめるので、夜の街灯や車のテールランプ、信号の灯りなどが反射して、“非日常”をカメラにおさめることができるそうです。IMG_0355 雨の夜に飲み屋街で撮りました。路面がキラキラしています。

雨撮影の注意点は?

傘を差しながらの撮影は、片手しか使えないので、写真がブレやすくなります。さらに、周囲に人がいる場合には、傘をぶつけてしまう可能性もあるので、撮影はおすすめできません。

佐藤先生のお話では、軒下や建物、車の中から外を撮ったり、雨が降った後で撮ってみたりなど、安全面では工夫が必要とのこと。また、撮るのに夢中になりすぎて人に迷惑をかけてしまってはいけないので、十分注意しながら撮影したほうがよいそうです。

ちなみに、私は今回の雨写真を撮りに行くとき、傘を差さずにレインコートを着用し、スマホにはラップを巻き付けて出かけました。見た目は悪いですが、撮影には集中できましたよ。

実践編:テーマを決めて雨を撮ってみる

それでは、今まで教わった撮影テクを踏まえ、テーマを決めて田代が雨を撮ってみます。今回は、「赤い傘」をテーマにしてみました。

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歩道橋で歩く人たちの姿を撮ってみたり、

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バスの中から赤い傘の人を写したり、

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雨上がりの公園で、干されている傘を撮ったりしました。

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最後の一枚は、木々の緑と赤い傘のコントラストが美しかったので撮りました。ちなみに、「赤い傘」は、ソール・ライターという写真家の展覧会を見て思いついたテーマです。たまに写真展に出かけてみると、撮影や構図のヒントがもらえるかもしれませんよ。

雨の撮り方編、終わり!

雨の撮り方編、いかがでしたか? 降っている雨を撮るのは難しいですが、視点を変えて傘などを撮るというのはおもしろいですよね。おしゃれな雨写真が撮れる、と思うと、雨の日が待ち遠しくなります。梅雨シーズンを利用して、写真撮影を楽しんでみてくださいね。

Information

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プロフィール

佐藤 朗(さとう あきら)
フリーランスフォトグラファー。日本大学芸術学部卒業。有名雑誌や書籍、Web媒体などで活躍。また、料理写真専門のカメラ教室フェリカスピコを主宰、毎月各地で開かれる教室は常に満席となる人気ぶり。著書に『もっとおいしく撮れる!お料理写真10のコツ』(青春出版社)。
Facebook Instagram:@felica_spico

田代 わこ(たしろ わこ)
出版社勤務を経て、フリーランスのライター・エディターに。主にエンタメ系コンテンツ記事を執筆。趣味は美術鑑賞。ananwebでは「女子的アートナビ」を連載中です!


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