鎌田大地「小さい頃からマンガの主人公くらいの猛練習をやってきた」 W杯への意気込み

2022.11.23
世界一のサッカーの祭典、FIFAワールドカップがいよいよ開幕! 前回、あと一歩のところで届かなかった悲願のベスト8を目指し大会に挑む日本代表、“SAMURAI BLUE”。ここでは、MF・鎌田大地選手のインタビューをお届けします。

MF(ミッドフィールダー)・鎌田大地

日本代表の攻撃に怖さを加える鎌田大地。司令塔として期待される彼の強みは、どんな相手と対峙しても動じない強じんなメンタル。その背景にあるものとは…。

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――いよいよW杯開幕です。現在の心境を教えてください。

サッカーを始めた頃から夢に見ていた舞台が、26歳というサッカー選手の年齢的にすごくいいタイミングで巡ってきました。個人的にも今シーズンはいいスタートが切れていますし、最高の状態で本大会に臨めると思っています。

――昨シーズンはUEFAヨーロッパリーグを制し、今シーズンは世界最高峰の舞台であるUEFAチャンピオンズリーグでゴールを量産しています。世界基準で見ると今の自分の立ち位置は?

世界を見たら上には上がいると思いますが、自分としては順調にステップアップできていると思っています。W杯は世界中の人が注目する大きな大会ですし、そこで活躍すれば自分が目指すべき場所に行けるかもしれません。サッカー選手としてすごく大きな舞台になるので、楽しみながらチャンスをモノにしたいと思っています。

――ズバリ、自信のほどは?

今の自分の力を存分に発揮すれば、いい結果を残せる自信はあります。グループステージは難しい組み合わせになったといわれていますが、そういう相手に勝たないと、世界で日本人の価値を高めていくことはできないですから。自分も、バルセロナに勝ったりして評価が変わることを経験しました。ドイツやスペインは10回対戦して1回勝てるかどうかの相手かもしれないですけど、その1回をW杯の本番で出せばいいだけ。サッカーは本当に何が起こるか分からないスポーツなので、絶対に勝てるとは言えませんが、今の日本代表だったら、いい試合ができるんじゃないかと思っています。

――現在、ドイツのブンデスリーガでプレーしています。

ドイツ代表には国内の強豪であるバイエルンの選手やヨーロッパのトップクラブでプレーしている選手が多いんですけど、自分としてはビッグネームの選手と対戦しても臆せずに、対等に戦えるんですよね。例えば僕が所属するフランクフルトには、各国の代表選手が10人くらいいて、日本よりも強い国の代表選手もいます。普段からそういった選手たちと争いながらポジションを勝ち取って試合で結果を出しているという自負はありますね。それに自分は小さい頃からマンガの主人公くらいの猛練習をやってきて、誰にも負けない努力をしてきたとも思っているので、それも絶対に結果を出せるという自信につながっています。

――日本代表はベスト8以上を目標に掲げています。どのように貢献したいと考えていますか。

サッカーの世界では、日本人の価値はまだまだ高くないんです。これから日本がW杯優勝を本当に目指していくのであれば、自分たちが日本人の価値を高めていかなければならないですし、今大会でドイツやスペインに勝ってグループステージを突破すれば世界からの見られ方も変わるはず。今は自分たちの価値を世界に認めてもらう過程だと思うので、とにかく結果にこだわりたい。そのために僕はピッチで違いを出して、チームの勝利に貢献していきたいです。

――自分のプレーではどんなところを見てもらいたいですか?

僕は特別なものを持ってるわけではないんですけど、すべてにおいてハイクオリティなところですかね。特に抜きん出たものはないですけど、積極的に攻撃に絡む部分に注目してもらえたら楽しんでもらえるかもしれないです。

――最後に、本大会に向けた意気込みを聞かせてください。

チームとしてベスト8以上に進んで日本サッカー界に新しい歴史を作ることを目指しています。個人としてはその一部分になれるように貢献したいですし、今回のW杯が自分の未来にもつながるように、個人成績にもこだわっていきたいと思います。

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かまだ・だいち 1996年8月5日生まれ、愛媛県出身。アイントラハト・フランクフルト(ドイツ)所属。東山高から鳥栖を経て20歳で渡独。若い頃から世界で活躍するためのビジョンを描いて進化を続けてきた努力家であり、大きな夢を抱く野心家でもある。

FIFAワールドカップカタール2022
11月23日(水)22:00 日本 vs ドイツ
11月27日(日)19:00 日本 vs コスタリカ
12月2日(金)4:00 日本 vs スペイン
◎時間は日本時間

※『anan』2022年11月30日号より。写真・日本サッカー協会 Getty Images 取材、文・青山知雄

(by anan編集部)