宿泊施設までにゃんこが道案内!? 猫写真家お気に入りの“猫の島”4選

2023.2.28
少しずつ春めいてきて、日頃インドアな猫好きさんも遠出したくなっていませんか? そんな人におすすめなのが、猫島への旅。「猫同士がじゃれあっていたり、何かに必死になる自然な姿を波の音をBGMに撮影し、観察していると幸せな気持ちになります」。そう語る猫写真家・沖昌之さんがお気に入りの4島を紹介。「島のルールやマナーを守りながら、楽しんでくださいね」

春の気配に誘われて、猫の島へ。

宮城県/田代島
まずは猫神社を参拝してから! にゃんこLOVERのユートピア。

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コバルトブルーの海に囲まれ、風光明媚な自然が広がる島。「猫を大漁の守り神として祀った猫神社があるほど、島民は猫のことを大切にしています。早朝の仁斗田港では、漁師さんにもらった魚をくわえた猫が駆け足で走り抜けていく光景も。旅行者が気軽に立ち寄り、休むことのできる『島の駅』には、人懐っこい猫がたくさん住み着いているのでぜひお立ち寄りを。猫がずらっと並び昼ごはんを食べる光景は圧巻です。季節によっては、田代島で獲れたウニを使った塩うにおむすびや牡蠣の潮汁を味わうことができ、人間もグルメが楽しめますよ」。
【ACCESS】石巻港の中央発着所から大泊港、または仁斗田港まで船で約40分。石巻門脇発着所から2つの港へは約30分。

香川県/佐柳島(さなぎじま)
ホステルに宿泊しながらのどかな島時間を満喫!

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南の本浦、北の長崎という2つの集落からなる、瀬戸内海に浮かぶ小さな島。お願いするとなくしものを見つけてくれるという言い伝えが残る天狗様を祀る大天狗神社と、近年は人懐っこい猫が多い島としても人気。「猫を撮影するなら、佐柳島の代名詞・三角の形をした小島をバックにすると映えます。宿泊するなら、廃校をリノベーションしたノスタルジックな佇まいのネコノシマホステルで。オーナーが作るお昼ごはんのカレーライスが絶品です。本浦集落からネコノシマホステルまで案内をしてくれる猫がいて、一緒に波の音を聞きながら歩く時間はたまらないです」。
【ACCESS】多度津港から高見島経由、佐柳島本浦港まで船で約50分、長崎港まで約1時間。

大分県/深島
美しく豊かな自然の中で人と猫が仲良く暮らす。

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大分県の最南端に位置し、住民10数人と数十匹の猫が家族のように暮らす小さな離島。珊瑚礁に囲まれ、ムラサキオカヤドカリなど国の天然記念物も生息する、美しく自然豊かな島は、全体が国定公園に指定されている。「懐っこい茶トラ率が高く、茶トラ好きにはたまらない島。みんな避妊・去勢をされているので穏やかな性格のコが多く、島で飼われているニワトリとのレアショットが撮れることもあります。現在はリニューアルしていて休業中ですが、『でぃーぷまりん深島』の食堂や1日1組限定の宿泊施設では、地の魚を使った和洋折衷の料理がいただけます。ごはんが楽しみで何泊しても飽きません」。
【ACCESS】蒲江港から深島まで船で約30分。

熊本県/湯島
島グルメも楽しみの一つ! ひとクセにゃんこと出会える島。

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天草と島原の真ん中くらいに位置し、島民より多いという猫たちがのんびり暮らす。1637年の「島原・天草一揆」の際、住民たちが戦略会議をしたことから「談合島」とも呼ばれる。「ほっぺぷっくりな大きな顔に細い目の、男らしい顔つきのオス猫がたくさんいる島です。みんなひとクセあって、性格もたまらなくかわいいコが多いんです。猫と出会えるスポットがあちらこちらに点在しているので、のんびりと島の景色を楽しみながらの猫探しが楽しめますよ。あとはおいしいものも充実していて、旅館・日の出荘の鯛づくしの晩ごはんはぜひ食べてほしい。冬の名物、湯島大根のステーキも絶品です」。
【ACCESS】江樋戸港から湯島まで船で約25分。

沖 昌之さん 1978年、兵庫県生まれ。写真集『必死すぎるネコ』は多くのテレビ番組で紹介され話題に。シリーズ3作で累計8万部突破。18作目の写真集『日常にゃ飯事』が3月3日発売予定。Instagram&Twitter:@okirakuoki

※『anan』2023年3月1日号より。写真・沖 昌之 構成、文・野尻和代

(by anan編集部)