織部典成、 山田孝之への愛を語る「これほどまでに変われるものなのか」

写真・北尾渉 文・田嶋真理 ヘアメイク・大見萌夏 — 2021.6.24
今回ご紹介するのは、劇場版『僕が君の耳になる』。耳の聞こえない女性が恋人と壁を乗り越えて結ばれるという実話を題材にした、HAND SIGN(ハンドサイン)の同名曲を映画化した感動作です。梶本瑞希さんとともにダブル主演を務めた、織部典成さんにお話をうかがいました。

【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 82

「愛のパワーが人を動かす姿を観てほしいです」


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YouTubeで1000万回再生を突破し、スマッシュヒットを記録した、HAND SIGNの曲『僕が君の耳になる』。

耳の聞こえない女性が恋人とさまざまなすれ違いを重ねたものの、最後には壁を乗り越えて結ばれるという実話を題材にしたこの曲は、多くの人々の感動を呼びました。この曲をモチーフにした、同名タイトルの映画が誕生しました。

歌手を夢見ながら、大学に通う純平は、ある日、彼が路上で歌っているときに、真剣なまなざしでこちらを見つめる女性の姿に気づきます。その女性は、同じ大学に通い、ダンス部の練習に励む美咲。

美咲と接するうちに、彼女が耳がきこえないろう者だと知った純平は、彼女をもっと知りたいという純粋な想いから手話を猛勉強。ろう者の世界への理解を深めていきますが、障害の壁はとても高く、ふたりに別れの危機が訪れます……。

本作で、ダブル主演をつとめるのは、純平役の織部典成さんと、実際にろう者である美咲役の梶本瑞希さん。織部さんは、劇団番町ボーイズ☆とダンスヴォーカルユニット『銀河団』のメンバーで、俳優としても活動。ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』シリーズの山口忠役で知られています。

梶本さんは、本作で映像作品に初出演するため、約1年もの間、監督とともに稽古をして役作りに励んだそう。フレッシュな輝きを放つふたりが、障害を乗り越えて育む純粋な愛のかたちを体現しています。


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ーー本作のオファーを受けたときのお気持ちは?

織部さん もちろん、とても嬉しかったのですが、それよりもプレッシャーがすごく大きくて。ろう者の方を描いた作品ですから、僕がしっかりと準備をして演技をしなければ、作品に出てしまうと思い、全力で挑ませていただきました。

ーー本作は、織部さんと梶本さんがダブル主演を務めています。座長として、心がけたことを教えてください。

織部さん キャスト陣はベテランの方ばかりでしたから、僕が引っ張っていこうという気負いはありませんでした。実は共演者のひとりである岡田結実さんは、高校の同級生なんです。

本作の撮影現場が、高校を卒業して初めての再会だったので、まず最初に「久しぶり!」という挨拶を交わしました。彼女は純平のバイト先の先輩を演じているので、お互いに「同い年なのに、違和感があるね」と笑い合いました(笑)。


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ーー劇中で披露する、手話も歌もギターもすごくお上手でした。もともと経験がおありだったのでしょうか。

織部さん 全く経験がなく、覚えも決して良いほうではないので、この役は僕にできるのかと不安になったほどです。そんな中、撮影前にステイホーム期間があったため、手話の本を読んだり動画を観たりし、本作の役作りのために時間を使うことができました。基礎ができて、応用に入ったあたりから、覚えることが楽しくなりました。

ーーダンスヴォーカルユニット『銀河団』では、ダンス担当だそうですね。

織部さん これまで、ダンスをメインにしていましたから、歌には自信がなくて。本作の役作りで歌とギターを練習したことは、とても良い経験になりました。

ーー織部さんといえば、ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』シリーズで知られています。本作に対して、演劇『ハイキュー!!』出演者の反応は?

織部さん 映画で主演するという情報解禁のニュースが報じられたとき、LINEでお祝いのコメントをたくさんもらいました。でも僕がすぐに返信できないときがあって。相方の山本涼介くん(演劇『ハイキュー!!』シリーズの月島蛍役 )に「織部は忙しいのか、映画でも撮っているのか?」といじられました(笑)。

ーー山本さんとは、すごく仲が良いそうですね。

織部さん かわいがっていただいています。演劇『ハイキュー!!』シリーズの仲間とは、2年間一緒に頑張ってきました。僕にとって宝物ですね。


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ーー俳優を志したきっかけは?

織部さん 就寝時間の決まりを破って、親に隠れて深夜に『勇者ヨシヒコ』シリーズを観ていたとき、山田孝之さんを好きになったことです。

山田さんの出演作を観ていくうちに、作品ごとに違う表情をされていることを知り、人ってこれほどまでに変われるものなのか、自分も俳優のお仕事がしたい! と強く思いました。いつの日か、山田さんと共演させていただくのは、僕の大きな夢ですね。

ーー最後に、映画の見どころを教えてください。

織部さん なかなか一歩を踏み出せなくても、好きな人のためなら、踏み出せる。その究極の例が純平だと思います。純平の成長と、愛のパワーが人を動かす姿を観ていただきたいです。


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インタビューのこぼれ話

劇中、美咲を一途に愛する姿がハマり役の織部さん。現実の恋愛観は?

「純平と同じで、僕も追いかけるほうが好きです。サプライズが好きなので、誕生日やクリスマスなど、イベントの数か月前から好きなものを調べて、万全な状態で当日を迎えたいですね」。

映画の公開をきっかけに、サプライズされたい女性ファン急増の予感がしました!

Information


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劇場版『僕が君の耳になる』全国順次公開中
東京都内の上映予定(ヒューマントラストシネマ渋谷 6月25日~/イオンシネマ日の出 7月2日~)
出演:織部典成、梶本瑞希、三浦剛、忍足亜希子、木村祐一、岡田結実、阿部祐二、森口瑤子ほか
公式サイト:https://bokukimi.net/

写真・北尾渉 文・田嶋真理  ヘアメイク・大見萌夏