角 佑宇子

30代女子は知っておきたい…初心者さんにわかりやすい「着物の選び方」 デキるOLマナー&コーデ術 ♯155

2019.3.31
若い頃は、流行のファッションに身を包むことがステイタスだった。でも、20代半ばになるとそうしたトレンドとは別に、一生身につけられるものの大切さを実感することはないでしょうか。そのひとつがお着物。最近では、結婚式の参列は決まってお着物にするというアラサー女性も少しずつ増えているようです。その理由も含め、今回は和装文化の魅力についてご紹介します。

ドレスは廃れるけれど、和装は廃れにくい

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【デキるOLマナー&コーデ術】vol. 155

アラサー世代になると自然と増えてくるのが挙式・披露宴の参列。その度に悩むのがパーティドレスではないでしょうか。

年齢に応じてドレスもアップデートさせなくてはいけませんし、結婚ラッシュが重なったときは、一度に数着は用意する必要もある。しかも5年以上経てばドレスのシルエットも流行の変化で古臭く見えてしまうので気をつけたいところですよね。

その点、お着物は洋服に比べると流行り廃りは激しくありません。もちろん、こだわれば季節に合わせたり、流行の柄を取り入れたりしますが、洋服ほどパッと見で古臭いと感じられることも少ないのではないでしょうか。

初めてさんは、リサイクルショップからがオススメ

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お着物に対する知識がないまま、デパートの専門店に入ってしまうと言われるがまま勧められたものを買ってしまいがち。

もちろん、その買い方が悪いわけではないのですが結局、使わないままタンスの肥やしになってしまうことがあるので、ご自身で一から知識を入れるつもりで触れるほうが結果的に良い買い物ができます。

オススメしているのが着物専門のリサイクルショップに足繁く通って知識を増やすことです。リサイクルショップなら正絹(シルク100%)のお着物も1万円代で購入できます。また、店員さんも知識が豊富な方が多くいるのも魅力的なポイント。

一気に買い揃えるのではなく、お気に入りのリサイクルショップで、ご自身の予算に合うアイテムを少しずつ取り入れていく。そうすると、完成度の高いコーディネイトが作れるようになるうえに着物に対する目も肥えていくので時間をかけてお付き合いを楽しんでくださいね。

何から買えば良い?

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お着物には、冠婚葬祭用の礼装・略礼装着、カジュアルなパーティ用のお出かけ着、普段着とTPOに応じた多種多様なものがあります。まず最初はどのお着物が、どのシーンにふさわしいか、ご自身がどのシーンで活用できるものを求めているかによって買うべきものが変わってきます。

そのため一概にこれから買ったほうが良い!とは言えませんが、幅広い用途で使えるとされるのは略礼装としての【訪問着】、ちょっとしたお出かけ用の【小紋】がオススメです。

訪問着は、結婚式の参列のほか、お子さんのお宮参りや入学式などのお祝いごとにも最適なので、ちゃんとしたよそ行きのお着物が欲しい方に向いています。まずは、柄や素材はできるだけ通年使えるものを手に入れて。

訪問着より、少し格下になる小紋は普段のお出かけ用のオシャレ着としてふさわしい柄です。観劇に行ったり、友達とお茶をしたりと普段の遊び着の感覚で使用できるので、略礼装以上に幅広いコーディネイトを楽しむことができるのではないでしょうか。

お洋服でいうなら、パーティ用のドレスと街中へお出かけする用のワンピースのようなもの。両方を持ち合わせておくと便利です。

国際交流の場にもぜひ

今、改めて着物文化に目を向けるのはとても素敵なことかもしれません。2020年のオリンピックに向けて訪日外国人も増えているいま、新しい国際交流のきっかけ作りとしてお着物を普段から身につけておくと新しいコミュニティの輪が広がっていくかも。

何はともあれ触れる機会が必要なので、ウィンドウショッピングだけでも楽しんでみてはいかが?