志村 昌美

“自分の生き方” と向き合う新作『君がくれたグッドライフ』! 注目の俳優からコメントも!

2016.5.17
最近では「終活」という言葉をメディアでもよく目にするようになり、“自分の最期” について考えるようになった人もいるはず。とはいえ、「まだまだ先のことで考えられない」という人の方が多いかもしれません。そこで、そんな方にオススメしたいのは、「命と向き合うことで、生きることの意味を教えてくれる」と話題になっているこちらの作品!

世界各国で笑いと涙があふれる感動作と絶賛された『君がくれたグッドライフ』

【映画、ときどき私】 vol. 36

自転車で旅に行くことが毎年の恒例となっている男女6人の仲間たち。順番に行き先を決めることになっていたが、15回目となる今年はハンネスとキキの夫婦の番だった。今回、2人が選んだ目的地は、ベルギーだったが、ドイツに暮らす友人たちは「ベルギーにはチョコレート以外何もない」と不満を口にしていた。

しかし、ハンネスがベルギーを選んだのには “ある大きな理由” があった……。

それは、不治の病を発症したハンネスが、法律で尊厳死が認められているベルギーで人生を終えようとしているというものだった。衝撃の真実に動揺を隠せない仲間たちは大きなショックを受けるも、彼の願いを尊重して旅を続けることを決意する。それぞれの想いを抱えながらも、いつもと同じように、笑いであふれる5日間の旅が始まるのだった……。

死へ向かう話ではなく、どう生きるかを問いかける!

「どのように死ぬかではなく、どう生きるかを描いた映画だ」と各国で絶賛された本作。まさにその言葉通り、人生を全力で走り抜けるハンネスの姿に「一度きりの人生を自分らしく生きることの大切さ」を感じさせられるはず。

今回、主役のハンネスを演じたのは、ドイツでは知らない人はいないという国民的俳優のフロリアン・ダーヴィト・フィッツですが、出演作が日本で公開されるのは本作が初めてとのこと。精悍な整った顔立ちは、「今後日本でもブレイク必須!」といわれている俳優のひとりですが……。

なんと、今回は特別にフロリアンさんからコメントが届きました!

「日本での公開が決まってとてもうれしい」というフロリアンさんは、「日本の文化や美学にとても興味があるけれど、まだ行ったことがないんですよ。ぜひ、訪れてみたいですね」と日本への想いも語っており、今後の作品での来日も期待されるところ。

今回の強烈なテーマは、脚本を読んだときに「打ちのめされた」そう。そして、さまざまなリサーチを重ねて難しい役に取り組んだという彼の熱演は見どころでもあり、その姿は観客の心に多くの想いを残してくれるはずです。

では、「もし自分だったら」もしくは「もし自分の愛する人だったら」どうする?

尊厳死という制度がない日本で、私たちがこの問題に向き合うことはないかもしれませんが、人は誰もが日々死に向かっているという意味では同じこと。この作品を観た人は、誰もがこれらの質問を自分に問いかけずにはいられないものの、どちらも簡単には答えが出せない “人生の難問”。

それはハンネスの内面に迫ったフロリアンさんでさえも、「劇中でハンネスが妻や母親とやりとりをしていくなかで、彼の決断を理解することはできました。ただ、実際に私が同じ立場だったとしたら、それをできるかどうかはわかりませんね」と胸の内を明かしてくれました。

まさに、私もフロリアンさんと同じように、頭では理解できたとしても、自分がその立場だった場合、どういう決断を下すのかは、いまでもまだ答えが出せないまま。それでも、私はこの作品で最後の瞬間まで自分らしく生きることの意味や大切さを教えられたので、フロリアンさんにも聞いてみました。

自分らしく生きるとはどういうこと?

「人生のことを考えるとかなり慎重にはなりますが、私たちはたとえどんな理由があっても、今ここにいて、さまざまな経験をしながら生きているのです。小さなこともあるかもしれませんが、人生はその小さな変化を日々感じていくことだと思います」とコメントを寄せてくれました。

イケメンの実力派俳優としてだけでなく、脚本や監督も務めるという才能あふれるフロリアンさんに魅了される女子が続出すること間違いなし。まずは本作でその姿をお見逃しなく!

自分の人生と周りを見つめてみれば、大切なものが見えてくる!

本作は、重いテーマを取り上げているにも関わらず、笑顔で一秒一秒を心に刻む彼らの姿には、「愛する人たちとともに生きることの素晴らしさ」を感じてしまうほど。そこに流れているのは、“死への絶望” ではなく、“生への希望” なのです。

「人生とは、家族や友達とともに築き上げていくものなんだ」と改めて身にしみる物語。いま、自分のそばにいてくれている人たちへの感謝だけでなく、その人たちを大切にしたいという想いが涙とともに込み上げてきます。誰もが必ず迎える “人生のゴール” で、「いい人生だった」と言える日々を送れれば、きっと周りで支えてくれている人たちにも “あなたなりのグッドライフ” を与えられるはずです。

作品情報

『君がくれたグッドライフ』
5月21日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほかロードショー!
配給:ショウゲート
©2014 Majestic Filmproduktion GmbH / ZDF
Copyright: 2016 Warner Bros. Ent.
PG12指定

http://goodlife-movie.com/