千原せいじ、12年ぶりの単独ライブに「楽しみしかない」

2018.8.13
顔は笑っていても、目の奥は眼光鋭いまま。“いかにも芸人”な佇まいの千原せいじさん。弟とのコンビ「千原兄弟」は今年で30周年。アフリカに行くのは、バイトだそうです。
千原せいじ

アンアン読者にとっての千原せいじさんとは、“言葉が通じないアフリカでなぜか上手くコミュニケーションをとっているおもしろい芸人さん”かもしれません。だがしかし、せいじさんの本業はそれではないのです。12年ぶりに本業のコントでステージに立たれると聞き、その心境を伺いました。

――久しぶりに、千原兄弟でライブをやるそうですね。12年ぶりということですが、何か心境の変化があったのですか?

千原せいじ:いえいえ、ジュニア(弟で相方の千原ジュニアさん)が勝手に決めたんですよ。去年かな、ジュニアが一人コントのライブをやったとき、僕もゲストで出てたんですが、ちょうどアフリカから帰ってきた日かなんかで、疲れてたから、出番終わってさっさと家帰って、寝とったんです。そうしたらエンディングでジュニアが、「来年は2人でしますわ」みたいなことを言うたらしくて。僕はそれを後日、別の人と飲んでる席で、誰かから聞いたっていう。

――結構大事な業務連絡なのに、人づてだったとは…。

千原:そうですそうです(笑)。

――おそらくいろんな方から、12年ぶりだとか、結成30周年だとか、そういうお声がかかると思うんですが、プレッシャーとか緊張感はありますか?

千原:ないですね。しいて言うならば、物覚えが悪なってんちゃうやろか、とか、喉潰しやすくなってんちゃうやろか、とか。あと、体動くんかなぁとか、そんなことばっかりですね。でも楽しみですよ、楽しみしかないです。ただ、ネタを作るのはジュニアやからねぇ。それが出来上がるまで僕はやることがないんですよ。だからあの、今、妊婦ですわ、ジュニアが。で、僕は生まれるのを待っている、なんも役に立たへん親父です。

――旦那さんとしては、奥さんのことを心配したり、「頑張れ!」と手を握ってあげたりとかはされないのですか…?

千原:もちろん心配ですよ。でも僕は立ち会い出産派でもないので、ただひたすら待ってるだけです。あいつもたぶん、勝手に産むわってタイプなんで。

千原せいじ

――生まれたら、子育ては手伝いますか?

千原:はい、一緒に育てます…って、気持ち悪!(笑) 兄弟で気持ち悪い話ですけどね。でも、そういう感じですよ。コントを育てていく過程はすごく楽しい。どうやろなぁ、1発目、2発目の稽古あたりがすごく楽しいんかなぁ…。何度も何度も稽古を繰り返して、本番に向けて作り上げていくんですけれど、本番はやっぱり、観てもらう、笑ってもらうためにやるっていう部分が大きくなってくるんですよね。そうなると、ホンマの意味で“自分が楽しい”っていうのとは別やと思うんです。でもなぁ、ホントはそれではあかんねんけどな。お客さんの前でも、最高に楽しまないと…。

――それこそ30年やってらしても、その境地にはなかなかたどり着けないものなのですか?

千原:そうねぇ…。前に友達のミュージシャンから、プリンスのライブで、音響のスタッフの人が客と一緒に「イェーッ!!」って超楽しんでるのを見たって話を聞いて。以来、自分もスタッフもお客さんも、全員が楽しめるのが一番ええなぁって思うんですけどね。まだね、どこか本番は、“よそゆき”みたいな感じがあるんですよ。そこをね、もっと普段着みたいな、お客さんがいてへんときにキャッキャやってる感じでできたらいいんですけどね。でも今回、それこそ12年ぶりやから、今までより普通にできるかも…って気持ちもあります。まあね、そんときになってみないと分からない。なにせまだ出産前なんで(笑)。

ちはら・せいじ 1970年生まれ、京都府出身。お笑いコンビ「千原兄弟」のメンバー。高校卒業後NSCに入学、’89年に弟の千原ジュニアとコンビを結成。大阪でブレイクし、’96年に東京へ。レギュラー出演しているバラエティ『世界の村で発見!こんなところに日本人』(朝日放送・テレビ朝日系)で、アフリカ54か国を次々に訪れる様子が話題に。

12年ぶりとなる単独ライブ「赤いイス」を、8月24~26日の3日間、恵比寿ザ・ガーデンホールで開催。公演に関する問い合わせは、チケットよしもと予約問い合わせダイヤル TEL:0570・550・100へ。また、アフリカでも通用する独特のコミュニケーション術を記した著書『がさつ力』(小学館よしもと新書)が好評発売中。

※『anan』2018年8月8日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)

(by anan編集部)


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