キラッキラがさらに輝く…! クリスマスツリーを美しく撮る裏ワザ|スマホ撮影テク #28

写真(撮影地:六本木ヒルズ):佐藤朗、写真・文:田代わこ — 2017.12.17
クリスマス目前! インスタに次々とクリスマスフォトが出てきますが、誰よりも目立つワンランク上の写真を撮ってみたいと思いませんか? そこで今回はクリスマスツリーをキラキラに撮れちゃうテクニックをプロカメラマンに聞いてみました!

【カメラマンが教える! いいね! がつくスマホの撮影テク】vol. 28

プロに教わります!

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今回は、プロカメラマンの佐藤朗先生にクリスマスツリーをキラキラに撮るコツについて教わりました。さらに後半では、佐藤先生がスマホで撮ったステキなクリスマス写真&撮影テクニックも一挙に公開します!

室内のツリーを撮るコツって?

まずは、家にあるクリスマスツリーの撮り方について教わりました。昼間の室内でツリーを撮る場合、気になるのが「光」の方向です。例えば、料理の場合は「斜め逆光がベスト」と習いましたが、ツリーの場合も同じでしょうか? 佐藤先生によると、「逆光でなくても、横からの光、ときには順光でもおもしろく撮れる」とのこと。撮影の際、部屋の照明は消したほうがよいそうです。

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ということで、順光・逆光・横からの光の3パターンで検証してみました。順光ではオーナメントがひとつひとつバッチリ見えます。逆光ではツリーが浮かびあがる感じになりますが、中心部分が暗くなっています。横からの光にすると、光の効果で立体感が出ました。どんなふうにツリーを見せたいか、自分の好みで光を使いわけるとよさそうです。

なお、ツリーにカメラを近づけてアップで撮るとデフォルメされて形がゆがんでしまうので、ちょっと引いてズームにするとよいそうです。

裏ワザでツリーをキラキラに!

次は、いよいよクリスマスツリーをキラキラに撮る裏ワザの登場です。その方法とは……“クロスフィルターを使う!” といわれても、カメラ初心者の私には初耳の小道具ですが、このフィルターを使えば、イルミネーションやろうそくの火など光るものなら何でもクロス(十字)の形になるとのこと。

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クロスフィルターの実物を見てみると、ガラスの表面に細い線が刻まれています。このフィルターをレンズにつけて撮影することで、光がクロスする仕組みになっているようです。一般的なカメラの場合は、レンズ部分にフィルターを装着して使います。スマホ用にはクリップで装着できるクロスフィルターもありますし、ネット検索すると自作する方法も出ていました。

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ということで、クロスフィルターを使って撮ったのがこちらの写真です。電飾部分がクロスしてキラキラになりました! ただ、クロスフィルターは特徴が強いので、いつも使うとくどい感じになるとのこと。ときどき “必殺技” として使ってみるとよいそうです。

プロのスゴ技を一挙公開!

それでは、クリスマス特別企画、プロカメラマンの佐藤先生が撮影されたクリスマスツリー写真を一挙にご紹介していきます! 撮影場所は六本木ヒルズ、使用スマホはiPhone6s、写真の下には先生のコメントを入れました。撮影テクも満載です!

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「この写真のポイントは、構図。ツリーの背景になるべく余計なものが写らない場所を選び、写っていいものが写る角度を探して撮ります。ここでは空を背景に、暗闇の中にクリスマスツリーがポッと浮かび上がるイメージで撮影しました」

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「これは六本木ヒルズをバックに撮りました。ツリーが2つあるみたいで、見ごたえがあります。この写真は地面すれすれくらいの位置から撮っています」

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「“引き” の写真を撮ったら “寄る” のは構図の鉄則。クローズアップしたツリーも一緒に撮っておくといいでしょう。組み写真になった時にメリハリが出ます」
※組み写真とは、同じテーマの写真を何枚か組み合わせてまとめた写真のこと。

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「この写真は、少し引いて風景も入るように、そして、スマホを逆さにしてレンズが地面につくように構えて撮っています。ツリーに人が重なったときがシャッターチャンス。下から撮っているので、いい感じで人物全体がシルエットになっています。撮影時、自分の後ろに光がない空間を選ぶと、シルエットになる人に光があたらないので、暗く撮れます。さらに必要以上に明るくならないよう、露出補正を下げるという点も重要です」

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「こんなふうに撮ると、都会的なイメージで街の雑踏を感じられる写真になります。でも撮影時におかしな人だと思われないように注意してください!」

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「人影があると賑わいを感じる写真になります。落ち着いて撮りたいとき、人物の姿は邪魔に感じてしまいますが、逆にそれも味方につけてしまうという手もあります。ちなみに、今回のような写真をインスタグラムで加工するならフィルターはClarendonがオススメ。編集は『彩度』を高めに、暗い部分を『影』でコントロール、『ハイライト』も明るいところが白飛びしすぎていたら救ってあげます。また、ときには『色』という項目で影部分に少し好きな色を加えてあげてもいいと思います。もちろん、写真によって加工の方法は異なりますので、その都度調整してみてください」

クリスマスツリーの撮り方、終わり!

佐藤カメラマンの写真、いかがでしたか? あまりにステキすぎて言葉になりません! スマホの小さなレンズでこれほどかっこよく撮れるなんて、さすがプロカメラマンです。特にシルエット風写真がすばらしいので、私も真似しようと思って六本木ヒルズで挑戦してみたのですが…惨敗。技術的に人物をシルエット風に撮れても、“絵になる” 構図にするのはかなり難しく、佐藤先生の写真がいかにベストなタイミングを狙って撮影されたのかがよくわかりました。

先生のような作品レベルの写真を撮るのは難しいですが、今回のテクニックを使えばインスタ映えする写真は撮れると思います。ぜひツリーの撮影にチャレンジしてみてくださいね!

Information

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プロフィール

佐藤 朗(さとう あきら)
フリーランスフォトグラファー。日本大学芸術学部卒業。有名雑誌や書籍、Web媒体などで活躍。また、料理写真専門のカメラ教室フェリカスピコを主宰、毎月各地で開かれる教室は常に満席となる人気ぶり。著書に『もっとおいしく撮れる!お料理写真10のコツ』(青春出版社)。
Facebook Instagram:@felica_spico

田代 わこ(たしろ わこ)
出版社勤務を経て、フリーランスのライター・エディターに。主にエンタメ系コンテンツ記事を執筆。趣味は美術鑑賞。ananwebでは「女子的アートナビ」を連載中です!


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一年の締めくくりに、大好きな香りに包まれたい。