多様性を受け入れるきっかけに? “ジェンダーレスな関係”を描いたドラマ&漫画

2021.7.18
性別や間柄にとらわれない“ジェンダーレスな関係”を描いたエンタメ作品の数々。ラジオパーソナリティ・キニマンス塚本ニキさんが教えてくれました!

自分らしくいるために多様な関係性を読み解く。

「2015年にアメリカ全土で同性婚が認められたことで、日本でもLGBTなど、多様な性について考えられるようになりましたが、まだまだ新しい価値観を受け入れるのは容易なことではないと思う。だからジェンダーやさまざまな価値観の違いを描いた作品を通して、自分ごと化して、理解を深めてほしい」とキニマンス塚本ニキさん。

また多様な関係性を認めると、自分らしくいられることに繋がる場合も。

「たとえばドアマンと住民、店員と客といった、恋人や友人のような間柄を表す言葉は存在しないけれど、何気ない日常の中で育まれたフラットな関係に一つの関係性を見出すと、人生が豊かになることもあります」

自由を望む女性の幸せを追い求める姿がリアル。

ドラマ:『シーズ・ガッタ・ハヴ・イット』

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鬼才スパイク・リー監督の初期の傑作をリメイク。芸術家のノーラには、タイプの違う3人の恋人がいて…。「3人との関係が心の拠り所になっている一方で、自分のキャリアや黒人女性としてのアイデンティティなど、葛藤や悩みが描かれ、自由で縛られない生き方について考えさせられる作品」
Netflixオリジナルシリーズ『シーズ・ガッタ・ハヴ・イット』シーズン1~2独占配信中

アラサー漫画家の嘆きや苦しみが赤裸々に!

漫画:『迷走戦士・永田カビ』

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交際経験のない漫画家が、一人で結婚式を挙げた結果、自分には謎のハードルが存在することに気づく。「これは、自己との関係性に焦点を当てた作品。自己分析しながら、満たされないことに対しての果てしない探求が描かれています」。永田カビ著 双葉社 1000円

性に悩み苦しむ少年と多様な人々との交流を描く。

漫画:『しまなみ誰そ彼』

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自分がゲイであることを周りに隠している高校生の少年と、尾道の空き家再生プロジェクトを通して出会う人々との物語。「社会や世間にはびこる差別意識に対して、偏見を受けた当事者の視点で描かれています。目線を変えて読むことができるので、多様性を受け入れるきっかけになるかもしれない」。鎌谷悠希著 小学館 全4巻 693円~

さまざまな関係を描いたオムニバスドラマ。

ドラマ:『モダン・ラブ ~今日もNYの街角で~』

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ニューヨーク・タイムズ紙の人気コラムに投稿されたエッセイをドラマ化。「型にはまらない関係性が1話完結で描かれていて、人間関係って本当に多様で、だからこそおもしろいのだと気づかされます」。シーズン2もAmazon Prime Videoにて8/13から独占配信開始。©Amazon Studios

キニマンス塚本ニキさん 英語翻訳、通訳業を中心に活動。TBSラジオ『アシタノカレッジ』(22:00~)の月~木曜のパーソナリティ。

※『anan』2021年7月21日号より。

(by anan編集部)