田代 わこ

【洋館で見る♪】かわいいガラス・アートがいっぱい♡『ガレの庭』展

2016.2.29
セレブな香り漂う街、港区白金台にある東京都庭園美術館で、『ガレの庭―花々と声なきものたちの言葉』展が開かれています。会場には女子が大好きなガラス・アートがいっぱい♡ 白金でアート女子会、してみませんか?

白金で見る♪『ガレの庭―花々と声なきものたちの言葉』展

東京都庭園美術館 本館 正面外観
東京都庭園美術館 本館 正面外観

【女子的アートナビ】vol.9

ガラス工芸家として有名なエミール・ガレ(1846~1904)の作品を集めた展覧会、『ガレの庭―花々と声なきものたちの言葉』が白金で開催中です。

展示風景(主催者の許可を得て撮影しています)
展示風景(主催者の許可を得て撮影しています)

会場の東京都庭園美術館(本館)は、昭和のはじめにフランス人芸術家が設計した洋風の邸宅。外観も内装もかなりおしゃれ~♪ 洋館でガラス・アートを見られるなんて、女子にはたまりません!

エミール・ガレって?

エミール・ガレ(イラスト:田代わこ)
エミール・ガレ(イラスト:田代わこ)

エミール・ガレは、フランス北東部の町ナンシー出身。高級ガラス・陶磁器製造卸売会社を営む裕福な家庭で育ち、高校卒業後にワイマールの美術学校へ留学。帰国後に父親の工場でデザイナーとして働きます。31歳で家業を引き継ぎ、経営者兼アーティストとして活躍。58歳のとき白血病で亡くなりました。

ガレが活動していた当時のヨーロッパは、仏語で新しい芸術を意味する “アール・ヌーヴォー” が大流行。それまでの古いスタイルから脱却しようとした芸術運動が起こりました。ガレはアール・ヌーヴォーを代表する巨匠として知られ、今でも世界中にファンがいます。

かわいすぎる~

《脚付杯 ひなげし》(北澤美術館蔵)の展示風景
《脚付杯 ひなげし》(北澤美術館蔵)の展示風景

本展のイチオシは、《脚付杯 ひなげし》。思わず「キャー♡」と叫びたくなるほどのかわいさ。色も形もまさに女子好み。ピンク地のガラスにひなげしの花が大きくデザインされているのですが、よく見ると花びらの脈までしっかり再現されています。

実は、ガレは植物学者として論文を発表するほど花に関する知識が豊富。そのため、ガレ作品に出てくる花はどれも驚くほどリアル。忠実に自然の姿を再現しているのです。

《デザイン画「脚付杯 ひなげし」》紙に鉛筆、水彩1900年頃オルセー美術館蔵©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
《デザイン画「脚付杯 ひなげし」》紙に鉛筆、水彩1900年頃オルセー美術館蔵©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

また、本展では、ガラス制作に使われたデザイン画も紹介。実作と一致するデザイン画はかなり珍しいとのことなので、見逃せませんね。

キノコもオススメ

《ひとよ茸文花瓶》(北澤美術館蔵)の展示風景
《ひとよ茸文花瓶》(北澤美術館蔵)の展示風景

私が好きな作品は、薄暗い小さな部屋にひっそりと展示されている《ひとよ茸文花瓶》。深い緑色のガラス地に茶色いキノコの姿があしらわれ、周りにモミジやカエデの葉が舞っています。ヌルヌルとしたキノコの質感や、ジメっとした空気までも伝わるよう。幻想的で、ずっと見ていたくなる作品です。

ミュージアムショップも女子好み☆

ミュージアムショップの一部
ミュージアムショップの一部

展覧会のお楽しみ、ミュージアムショップにも女子が好きなアイテムがいっぱい☆ 定番のハガキやステーショナリーのほか、アクセサリーやバッグ、花瓶にランプまであります。特に『ヒトヨタケランプ』はキノコの形がとってもキュート。ぜひショップもチェックしてみて!

Information

会期:~ 4月10日(日) ※休館日は毎月第2・第4水曜日。
時間:10:00 ~ 18:00  ※入館は閉館の30分前まで
会場:東京都庭園美術館
料金:一般 1,100円/大学生(専修・各種専門学校含む) 880円/中・高校生・65歳以上 550円

http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/160116-0410_galle.html