花粉で目が痒い、肌がベタつく…「ニキビなど肌荒れしやすい人」の特徴と対策 #203

文・大久保愛 — 2023.3.10 — Page 1/2
中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、今の時期は花粉や発汗による皮脂分泌過多などの外的影響と、ストレスや睡眠不足といった内的影響が重なり、ニキビなどの肌トラブルが起こりやすいそう。愛先生がすぐできる対策を教えてくれます!

最近、肌トラブルが増えていませんか

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【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 203


朝起きて鏡を見るとプツンと赤いニキビができていたなんて日には、一日テンションが下がりますよね。春に向けて暖かい日が増えることはうれしいですが、それに伴い皮脂の分泌が増えたり、マスクの中が蒸れたり、花粉が刺激になったり、紫外線が強くなりはじめたりとお肌にとってはちょっとずつダメージを受ける機会が増えてくることだと思います。

そんななか、年度末の忙しさや環境変化でストレスがたまったり、暴飲暴食したり、夜更かししたりすることで不摂生がたたり、カラダのベースが崩れていると余計に肌トラブルを感じやすくなってしまうことでしょう。なんだかんだ、人に会う機会も増えがちな3月でもあるので、美肌を保つために外側からだけではなくカラダの中からできる食薬も取り入れてみてはいかがでしょうか。ということで、今週はニキビなど肌トラブルに悩む人のための食薬習慣を紹介していきます。

今週は、ニキビなど肌トラブルに悩んだ時の食薬習慣

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肌トラブルが気になるのにお菓子や麺類などの精製糖やグルテンが多いものばかり食べてストレス発散などはしていないでしょうか。もしお肌のことで悩んでいるのであれば、食べ物のコントロールも肌の状態のコントロールにつながるので気をつけましょう。

また、ニキビなど肌トラブルが起こりやすい状態を漢方では、『肝や肺』に熱をもったり『湿熱』がたまっている状態と考えます。そのため、自律神経を整えたり、偏食や睡眠不足、乾燥や紫外線などのケアをきちんと行うことで『清熱』を促し、炎症の原因を少しでも減らしていくことを目指します。ということで、今週は、『肝』と『肺』の働きをサポートし、『清熱』する食薬を紹介します。食べると良い食薬は、『たこハンバーグのカイワレ添え』です。

食薬ごはん【今週食べるとよい食薬:たこハンバーグのカイワレ添え】

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レシピはこちらです。

<材料>
タコハンバーグ(4個分)
鶏ひき肉    200g
タコ      50g(適当でOK・粗みじん切り) 
オートミール  大さじ1
味噌      大さじ1
タマネギ    1/4個(みじん切り)
生姜      1かけ(みじん切り)

飾り
カイワレ大根 1パック

<作り方>
材料をポリ袋にいれて、よく混ぜて丸く形を整えます。フライパンにオリーブオイルをひいて、両面焼いたらお皿に並べ、カイワレ大根をたっぷり添えたら完成。

【タコ】

肌の新陳代謝や自律神経を整えるためにも必要なビタミンB群、アミノ酸、血流を促し、抗酸化作用のあるビタミンEを含むため春の変化に大切な栄養をとることができます。また、タウリンも含むため、肝機能を助けデトックスを促しお肌の炎症などの緩和にも役立つため『肝』をサポートしたり『清熱』するためにも役立ちます。

【カイワレ大根】

大根の新芽がカイワレ大根です。ビタミンやミネラルも豊富ですが、特徴は辛みですよね。この辛味には、イソチオシアネートといって、抗炎症作用や抗菌作用などの働きがあり『肺』と『肝』の働きをサポートします。また、消化器系の働きが低下していると肌荒れや疲労感にもつながりますが、カイワレ大根には、ジアスターゼなどの消化を助ける酵素が含まれるため胃腸のサポートにも働いてくれます。

すぐにできるストレス発散法として、甘い物やジャンクフードを食べるという人は多いですが、この行動は肌トラブルを増やしてしまいます。そして、肌トラブルは、さらなるストレスを生み悪循環へとつながってしまうこともあります。ストレスを感じたとき、肌トラブルを感じたときは、初心にもどり、好き放題食べるのではなく、食事内容の見直しをすることから始めてみましょう。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方がぜひご覧ください。

※食薬とは…
経験則により構築されている『歴史ある漢方医学』と近年急成長している分子栄養学や腸の考え方、生命科学などの『最先端の予防医療』を融合することで、より理論的で具体的な食の提案ができるようにしたものです。東洋医学と西洋医学の良いとこどりをしています。

また、漢方医学では、人は自然界の一部として存在し周囲と柔軟にバランスをとることで、よい状態を維持できるという『生体観念』という考え方を根幹としています。そのため、『食薬』では、日照時間、気候、土壌(LPS、ファイトケミカル)、微生物(口腔内細菌や腸内細菌)などの環境変化と連動して体調変化もするものと考えています。季節の移り変わり、日々の気候の変化、腸内細菌の変化などとの関係にも注目し、1年を通して季節や体調にに合わせ食薬を選び習慣として取り入れることで体調のコントロールをしていきます。


Information

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大久保 愛 先生
漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。
公式LINEアカウント@aika
https://aika-inc.co.jp/

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