夏の夜もしっかり眠れる! 不眠に悩む人へ「睡眠の質を高める」意外な方法 #117

文・大久保愛 — 2021.7.15
雨よりも晴れの日が多くなりましたね。太陽を待ち望んでいたとはいえ、はやくも暑さに負けて、睡眠不足になっていませんか。そこで漢方薬剤師の大久保愛先生が、寝苦しい夜でもぐっすり眠れる「睡眠の質を高める方法」を教えてくれます!

夏の夜、しっかり眠れていますか?

不眠 夏バテ 睡眠 質 

【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 117


ついこの間まで雨が上がるのを待ちわびる毎日でしたが、東京では雨の頻度は徐々に減り暑い日が続くようになりましたね。雨の日が減ることは嬉しいことですが、外に出ることを躊躇してしまうような暑さはちょっと生活の質を低下させてしまいます。特に、寝ている間の温度調節は日々の課題となっている人は多いと思います。

エアコンをつけると朝方カラダは冷え、エアコンを弱めると汗をかいて起きるという、どうしたらよいのか正解がわからないのが夏の夜です。ただでさえ、毎年夏バテしてしまうタイプなのに毎晩睡眠の質が低下し、疲労を回復する時間がなくなってしまうと、さらに疲労が蓄積され夏がキライになってしまいそうです。そこで、今週は夏を楽しめるように睡眠の質の低下を防ぐ食薬習慣を紹介します。

今週は、睡眠の質を高める食薬習慣

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今年の夏もステイホームが続き、日中の暑さが問題となる不調は少なくてすむかもしれませんね。ただ、冷房完備、体を動かさない、寝苦しい夜というのは今年の夏の悩みの種となりそうです。体を動かさないと、やはり疲れないので運動した日よりも睡眠は浅くなるかもしれません。そして、暑苦しくエアコンの管理がうまくできていないと、熱かったり寒かったりしてさらに睡眠の質が落ちてしまうとだと思います。

その結果疲労が蓄積していき、少し例年と違ったしつこい体のバテを感じさせてしまうかもしれません。漢方ではこういったときに、睡眠の質をあげるために自律神経を安定させる神経伝達物質の材料となる「血」を補い、カラダにこもった「熱」をさますとよいとしています。

ですが、熱を冷ますために夏の風物詩であるスイカや桃やかき氷、メロン、そうめん、冷やし中華など冷たい食べ物を食べ過ぎてしまうことは、気をつけましょうね。血糖値が急上昇しメンタルが不安定になってしまうこともあります。そこで、今週食べるとよい食材。メニューは、【イカのトマト煮込み】です。

食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー:イカのトマト煮込み】

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たっぷりのニンニクをオリーブオイルで炒めて、玉ねぎとイカとトマト(トマト缶)を一緒に煮込んで塩胡椒、パセリ、オレガノ、バジルなどで味を整えたら完成です。トマトと魚介の組み合わせが今週のおすすめなので、イカの代わりにタコや貝類、鯖缶などを使ってもよいですね。

【トマト】

トマトには、清熱作用があり熱帯夜に体にこもった暑苦しい熱を冷ます働きがあります。また、抗酸化作用のあるビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどを含むため真夏のストレスや紫外線による活性酸素の除去にも役立ちます。夏が旬のトマトは、大量に購入すると傷んでしまうこともあるかもしれませんが、冷凍も可能なので長期保存もできます。

【イカ】

イカには、メンタルを安定させる「血」の材料となるミネラルやビタミンB群、アミノ酸などの栄養が豊富です。さらに、タコや貝なども低脂質なので偏食しがちな夏に一緒にチョイスするのがおすすめです。また、魚介類は脂質が多くても、青魚などに含むオメガ3脂肪酸などが、血行を促したり、傷ついた神経細胞などを修復してくれるので、夏に摂りたい油です。ですから、体と心が弱りやすい暑い時期には魚介類がおすすめですね。

魚介類×トマトの組み合わせは、ソースにしたり、スープにしたり、炒め物にしたり、オーブン焼きにしたりとアレンジは無限大です。ハーブやスパイスをあえるとさらにストレスを緩和したり、抗菌作用、抗酸化作用などが加わったりもするので、機能的にも香りや味的にも嬉しいですね。

ほかにも体バテ対策ためのレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

※食薬とは…
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化と様々なものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

※食薬とは…
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

Information

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大久保 愛 先生
漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。
公式LINEアカウント@aika
https://aika-inc.co.jp/

book

『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。
購入はこちら

『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)
体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。


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