メンタルは簡単に安定する…! 「憂うつ、不安感を解消する」意外な方法 #109

文・大久保愛 — 2021.5.20
スッキリしない日が続いていますね。おうち時間を上手に過ごせるようになったものの、こう天気が悪いと気分は上がらず、ちょっとしたことでイライラやソワソワしてしまう人も多いでしょう。そこで漢方薬剤師の大久保愛先生が、どんより気分を晴れやかにしてくれる簡単な方法を教えてくれます!

気分も晴れない日が続いていませんか。

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【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 109


今年は、例年よりもダントツに早く、各地続々と梅雨入りしていきますね。地域によっては、梅雨入りの宣言はまだなのに、雨が増えた地域も多いと思います。今年の梅雨はとても長く続きそうですね。自然の一部として存在する私たちは、気候の変化に体調が連動してしまうものです。ここ最近の空模様と同じように気分が晴れず、うつうつとしている人はいないでしょうか。

ただ、よく考えてみてください。最近はステイホームで家の中で楽しく過ごすスキルを身につけた人が多いので、ジメジメした外にいる時間は例年よりも短くなると思います。ですが、梅雨入りのニュースを目にすると今年もまたこの季節が始まるのかと少し身構えてしまいますよね。そこで、今週は外はどんよりした雨ですが、気分は晴れ晴れと切り替わる食薬習慣を紹介します。

今週は、気分が晴れる食薬習慣

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私たちは、日々怒ったり悩んだり落ち込んだりドキドキしたり、さまざまな感情がわいてきますよね。喜怒哀楽があり感情が豊かなことは人として素敵なことです。ですが、必要以上にイライラしたり悩んだり落ち込んだりしてしまうと、時間がもったいないです。時間には限りがあります。ある程度感情をコントロールし上手に付き合っていく必要があります。

しかし、どうしようもないときもあると思います。特に高温多湿の環境は、自律神経を乱しやすく、コントロールが難しくなります。これを漢方では感情的に熱がこもりやすくなり、お腹の張りや肩、背中の張りなどを感じやすくなる状態で「肝胆湿熱(かんたんしつねつ)」とよびます。そこで、今週は体と心にこもった熱をクールダウンし「肝胆湿熱」を取り除く食薬習慣を紹介します。食べるとよい食材は、【フレッシュミント&オレンジジュース】です。

食薬ごはん【今週食べるとよい食材:フレッシュミント&オレンジジュース】

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オレンジジュースは、オレンジの房ごとミキサーにかけてジュースにするのがおすすめです。そこに、ホットミントティ―(ティーパックでもフレッシュでもOK)を作り、1対1でブレンドしたら完成です。できれば、温かくして飲むのが理想ですが、冷えても美味しいです。サッパリ、スッキリしたい時の水分補給にお試しください。

【ミント】

ミントは、クールダウンをしてくれる代表的な食材です。デザートに添えられていることが多いですが、食べない人が多いですよね。ミントは、お茶にして飲むのが一番簡単な取り入れ方だと思います。

ミントの香りの成分であるメントールには気分をリフレッシュする働きや筋肉の緊張を和らげる働きなどもあるため、肩や背中の張りにも効果的です。また、整腸作用や腸内の炎症を抑える働きもあるので「肝胆湿熱」で悩みが増えるこの時期には適している食材です。

【オレンジ】

オレンジの香りである、リモネンにも気分をリフレッシュする働きがあります。さらに、唾液の分泌を増やし、消化の働きを助けてくれます。オレンジの房には、ヘスペリジンといって毛細血管を強くして血流を促す成分も含まれるため、冷房をつけたくなるこれからの季節にぴったりですね。

高温多湿の環境を得意とする人は、ほとんどいないと思います。でも、自然と調和して生活していくために毎日口に入れるものを変えていくと、環境に適応できる状態に近づけることができると思います。梅雨が苦手な人は、食習慣の見直しを始めていきましょうね。ほかにもリラックスのためのレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

※食薬とは…
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

Information

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大久保 愛 先生
漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。
公式LINEアカウント@aika
https://aika-inc.co.jp/

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『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)
体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。


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