会社を辞めて、こうなった。【第34話】 4年前に私の未来を言い当てた! 直感カウンセラー リン・ロビンソンさんに学ぶ、天職へ向かうステップ。

2016.5.25 — Page 2/2

遥か先の山頂へ、目の前の小さなステップを信じて積み重ねる

生物学でも資源や住む場所が異なることで、さまざまな種が共存できるという“ニッチの分割”という考え方が。世界に全く同じ人物が誰一人として居ないために、住み分け存在することが出来ると考えれば、人と自分を比べることから自由になってオリジナルな人生を歩む許可を自分に与えられるのかもしれませんね。
生物学でも資源や住む場所が異なることで、さまざまな種が共存できるという“ニッチの分割”という考え方が。世界に全く同じ人物が誰一人として居ないために、住み分け存在することが出来ると考えれば、人と自分を比べることから自由になってオリジナルな人生を歩む許可を自分に与えられるのかもしれませんね。

リンさんに今一番 “怖い” と感じていることが何かと尋ねられ、大学院に進んでもっと深く心理について学びたいと思っていること。けれども何の準備もしないままここまで来ているので全く見込みが無く、リンさんが言うように先の見えない目標に向かってガムシャラになっている自分のことを「本当のアホなんじゃないか」と、未来に大きな恐怖を感じると伝えると…。

「大学院には進みますね。あなたの人生の使命はその先にありますので」とキッパリ。「私のなかで映像として浮かんできた今のあなたのイメージですが、エベレストみたいに高い山の山麓に立っていて、どうやったら頂上に達するのかを解明しようとしている姿。で、圧倒されている。現在のあなたに大切なのは、小さなステップを取り続けることです。そして自分にその許可を与えること」。

自分に許可を与えるとはどういう意味?

「例えば『次に何が現れるのか様子を見させてください』、『私にとってベストだと感じる正しい方向性へと進み続けさせてください』、『物事が自分にとって上手くいくと信頼します』。そのように自分の内側と対話して行動する許可です。A地点からC地点まで行くために、A地点にいる今のあなたは『あぁ、どうしよう。C地点ってあんなに遠い。あぁ、どうしたらいいの? あぁ、怖い。ムリ、ムリ! 一体全体どうしたらいいの??』と不安でいっぱい。そこで一連のプロセスを信頼するということ、それが今のあなたにとても重要なのです」。

大学院に進んで幸福について学びたいと伝えると…。

「私が思う最も幸福な人というのは物事がうまくいくと信じ、それを信頼している人です。今はまだ自分が望んでいる場所にいないかもしれない。けれどもゴールへの過程を信頼して一歩ずつ前進して到達するぞ、と決意するんです。それが出来る人が幸せな人です。あなたのことを大切に思うあまりに、周囲があなたの決断を反対したり、懸念するかもしれません。でもあなたは正しい方向に進んでいます。そこで今この瞬間に生きて、小さな一歩をとり続けて。それが、あなたが大きく前進するためのステップです。恐怖を感じたり、後悔してしまう過渡期もまた、あなたの人生の旅の大切な一部なんですよ」と、リンさん。

一時帰国中のいま。どこにも属せない自分。

一時帰国中の現在、駅前のコーヒーショップでこの原稿を書いています。大きな窓から外の景色を見渡せば、通勤途中のスーツ姿の人たち、制服姿の学生、子供連れのお母さん……。みんな社会のなかでそれぞれの役割を果たしながら、各々の人生を懸命に生きている。そんな姿を目にすると、社会のどこにも属さない自分って一体なんだろうと正直思います。大切な両親からも「現実的に今後どうやって生活していくのか」と尋ねられ、今は自分でもこの先どうなるのかがわからずにただ苦笑い。親不孝だなと思います。でもリンさんに言われたように、この “もがき” も私の人生の大事な過程なのだとしたら、ムダなものは何もないはず。リンさんから改めて、今出来ることに集中して人と比べず、ほかの誰でも無い自分の人生を生きるための勇気をもらいました。

See You!

本当に読んでくださる皆さん、家族、そして友達に支えられています。頑張れるのは、みんなが居るから! ありがとうございます。
本当に読んでくださる皆さん、家族、そして友達に支えられています。頑張れるのは、みんなが居るから! ありがとうございます。

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PROFILE
土居彩
編集者、ライター。14年間勤務したマガジンハウスを退職し、’14年12月よりサンフランシスコに移住。趣味は、ヨガとジョギング。ラム酒をこよなく愛する。目標は幸福心理学を学んで、英語と日本語の両方で原稿が書けるようになること。