美人でもダメ! 男性が静かに萎えていく「強い系女性の振る舞い」3つ #172
美人でもダメ! 恋愛関係が静かに萎えていく強い系女性に共通する振る舞い

【おおしまりえの恋愛道場】vol. 172
仕事もバリバリこなし、自分の言いたいことはハッキリ主張できる。おしゃれや趣味も充実しており、話せば話題に事欠かない。そんな魅力的な自立した女性が最近増えています。
一般的な言葉を使えば、こうした独り立ちをしっかりした女性を“強い”と表現することもあります。しかし彼女たちの中には、表面的な強さとは反比例するかのように、恋愛では苦戦しているケースも多いものです。
その理由には、恋愛において“間違えた強さ”を彼女達が発揮しているからかもしれません。ではどんな強さが間違っているのか。代表的な3つの項目をご紹介します。
男性と常に肩を並べることを対等と思っている

男性顔負けに仕事をし、社会で自立する女性というのは、根底に「誰とでも対等でいたい」「負けたくない」「女性だからと思われたくない」といったニーズを持っていたりします。それは素晴らしいのですが、恋愛においてこの対等を望みすぎると、実は自分も相手も窮屈にしてしまうこともあります。
そもそも、恋愛がうまくいきやすいパワーバランスは、「持ちつ持たれつ」の関係です。つまり、ある時は対等で、でもある時は相手によりかかりあえる関係のほうが、バランスが取れているといえます。
しかし「誰とでも対等でありたい」と思っている女性の場合、フラットな関係を求めるゆえに、彼と張り合ったり競争をしたりしてしまうことがあります。
過去聞いたケースだと、彼の昇進を喜べないとか、結婚の話が出ているのに、彼よりも仕事の成果がまだ足りなくてタイミングを逃した、なんて話を聞いたことがあります。相手より一歩でも前に出たいという気持ちが、私生活のチャンスを後回しにしてしまうんですね。
こうした気持ちには、「相手の成功は自分のもの、自分の成功も相手のもの」といった、2人で1つ発想をもてると、関係は変わっていきます。そもそも、パートナーシップは2人で1つになる関係です。相手と張り合ったり競争しあったりする関係は、1つになりきれていない証明かもしれません。
相手を自分のペースに巻き込もうとする

自立した女性は、当たり前ですが努力しているし自ら行動を起こすパワーを持っています。それはつまり、自分のペースを持っていることの証明でもあるのですが、この自分のペースを恋愛にも持ち込み、相手を過剰に巻き込もうとすると失敗することがあります。
たとえば土日ダラダラしたい彼に対して、無理やりジムとか外デートとか、自分が思う理想の過ごし方を強要するとか。こうしたお願いも1回2回なら可愛いものですが、それが毎日となると、男性としては息が詰まります。
過去に聞いた話を1つご紹介します。同棲をきっかけに彼のダメな部分が目につくようになった彼女は、つい彼の日常に細かく口を出すようになったといいます。その結果、男性は家に寄り付かなくなり、結局喧嘩別れになったそうです。これはまだよくある別れで片付けられますが、こうしたケースでは、最悪の場合浮気に走ったりすることもあります。
浮気をする男性も悪いのですが、自分が正しいと思いこみ、自分のペースに合わせろと他人に言い続ける方も、なかなか酷な要求をしているというもの。こうした相手を自分の意のままに動かそうとする衝動は、「自分も相手もペースがある」という双方を尊重する気持ちをもって関係を築ければ、少しずつ変わっていくものです。彼の希望や理想に耳を傾け、自分も彼も幸せになる道をちょっと考えてみましょう。
お互い自立した関係を望み、踏み込ませない

さきほど「パートナーシップは2人で1つの関係を築くこと」とお伝えしました。しかしこれって、やろうと思うとけっこう怖いものです。だってネガティブに捉えると、相手の失敗も自分ごととして受け入れなくてはいけない責任が生じるからです。
結婚式でよく「病める時も健やかなる時も愛し合うことを誓いますか?」と聞かれますよね。これはつまり、どんな時も2人で1つを目指すのか、という確認をされているとも言えるのです。
こうした今以上に親密な関係を目指そうと思うと、相手との心の距離はさらに近くなり、良い面も悪い面も見えてくるものです。それは自分のペースや自我を押し通せなくなることとイコールであるため、今まで心地よく自立していた女性は、深い親密関係を築くことを避け、相手と一定の距離を取るケースが発生します。
たとえば、どんなに仲が良くても結婚を望まないとか、結婚しないにしても共同生活を望まないとかはその代表例です。結婚や共同生活をしないことで、距離が縮まってお互いがぶつかり合うことを事前に避けたり、破局の労力を軽くするメリットを見ていたりするのです。
もちろん、全部を一緒にしろとは言いません。たとえば我が家の例でいえば、結婚はしましたが財産や財布はお互い別という切り分けを今もしており、ここにおいては「2人で1つ」を実践してはいません。
ここで言いたいのは、親密になりすぎるのを怖がり、無意識で一線を引くことが自立した女性にはよくあるという話です。その線を少しずつでも薄くすることができると、いつもどこかのタイミングでつまずく恋愛関係が、ちょっとだけ変わるかもしれません。
仕事や私生活は充実しているのに、恋愛だけがどうも苦手。そんな自立した女性が陥りやすい罠を3つご紹介しました。そもそも、努力して仕事や私生活を充実させていこうと頑張っている女性というのは、根底に素の自分への自己肯定感の低さや劣等感が隠れていたりします。
自信のなさを努力でカバーするために、今の輝かしい結果があったりするんですね。そんながんばり屋の自分はぜひ認めてあげつつ、もう十分強いからこそ、弱さや素を出せるような取り組みができると、恋愛関係も変わっていけるかもしれません。
おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト
10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。
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