不倫モテは大損…! 既婚男性に誘われやすい女性が辿る「悲劇的な末路」 #118

文・おおしまりえ — 2021.4.29
大人になると、周りに既婚男性が増えていき、だんだん不倫のお誘いが増えるもの。みなさんそう思っていませんか? でもなかには、不倫の誘いが“なぜか”多い女性が存在します。それは絶対的に本人にとって損があるので、解説していきます。

不倫の誘いが多い女性がめちゃくちゃ損している理由

不倫 

【おおしまりえの恋愛道場】vol. 118


既婚男性から良くしてもらったり、異性として見られているなと感じたりするとき、あなたの感情はどんなふうに動きますか?

「既婚者から言い寄られても迷惑」
「恋愛対象ではないけど、優しくしてもらえるならいいか」
「相手が既婚だろうが未婚だろうが、異性として見られるのは嬉しい」

など、その好意をプラスに捉えるかマイナスに捉えるかは人それぞれでしょう。

過去に恋愛相談をたくさん受けていて思うのが、不倫経験の有無に限らず、不倫のお誘いが比較的ある女性というのは、女性の中でも特に相手の気持ちを受け止める力(以下受け止め力)が高い傾向にあるように思っています。

  • お誘いを断らなさそう
  • ちょっとの無理も飲み込んでくれそう
  • 男としての自分を受け止めてくれそう

などの印象を、男性から強く抱かれ、その結果不倫のお誘いといった嬉しくない展開を引き起こしがちです。こうした印象を抱かれる女性の性格や恋愛タイプはさまざまですが、受け止め力が高い結果、男性の行動に合わせたり耐えたりする力が飛び抜けて高い人が、不倫のお誘いも多いように思うのです。

でも、合わせるとか耐えるといった能力を不倫モテという成果につなげている人は、同時に大きな損をしています。今日はその、不倫のムダモテが生み出す損についてご紹介していきます。

既婚者にモテると、断っても損をする理由

不倫

既婚者にモテると損な理由。その1番は「受け疲れ」という問題です。相手からの好意を結果として断ったとしても、好かれてから断るまでの間には、相手からの好意を受け取っている時間やエネルギーが存在しています。

「◯◯さんて、なんで私に優しいんだろう」
「下心あったら嫌だから、適度に流しておこう」
「カドが立たないように断らなきゃ」
「断ったらなんか関係が面倒。これからどう接したらいいものか」

とか、考える時間ってありませんか? その時間と意識と労力って、本来ちゃんとした恋愛に向けられていたら、自分にはもっといい恋愛力が備わっている気がしませんか?

今回は不倫と限定しましたが、他者を受け止める力が高すぎる人というのは、受け止めた結果、本来力を注ぎたいことへのエネルギーの分配がきちんとできていません。

「いつも自分の我を通せばいい!」と言いたいわけではありませんが、好意を寄せられる出来事が起きたとき、自分がどうしたいか主体的に考えるよりも、相手が起こしたアクションに対応することで乗り切ろうとすると、最終的に問題が起きなくても、自分の思ったような流れに乗ることができにくくなるのです。

過去筆者が相談を受けたケースでは、会社の上司から好意をもたれ、不倫は嫌だからとサラッと断っていたらだんだん関係がギクシャクしてしまい、仕事にやりにくさが出てしまったという女性がいました。

彼女の場合、好意をもたれた際はカドが立たないようにと流すことでその場を乗り切ったようですが、本来好意をもたれた時点でそこは仕事の関係を加味しつつもきっぱり断っておけば、最終的にギクシャクする関係にはならなかった可能性はあります。

またギクシャクしたとしても、彼女自身が悩む時間や労力はもっと少なくて済んだはずです。些細な違いかもしれませんが、人生は何に意識や時間や労力を割くかで決まっていきます。こうしたひとつひとつの人間関係の変化も、きちんと対応できたほうが、最終的にめぐりめぐって本当に大切な恋愛関係にもプラスの影響を与えていくのです。

不倫のムダモテを防き、いい恋愛を引き寄せていくために

不倫

不倫のモテは放置するだけでも損ということがわかったと思います。無駄なエネルギーをかけず、さらにいい恋愛へ意識を向けていくためには、この不倫モテをしないこと、そしてモテたとしても適切に対応していく力が大事になっていきます。

そこで心がけたいのは、テクニックより自分と相手の男性との対人関係の築き方になります。今回は不倫のお誘いや流されるような人間関係、恋愛関係が多い女性が気をつけたい、ムダモテを防ぐ2つのポイントをお伝えします。

自分が嫌なことは嫌と伝えられる力をつける

そもそも、受け疲れを起こしがちな女性というのは、嫌なことや興味がないことをしっかり伝える力をもっていない傾向にあります。相手を突っぱねるリスクを負うくらないら、自分が受けてやり過ごしたほうがいい。それがひとつの処世術になっています。

しかし、無駄なモテを受けている時間、あなたのエネルギーは本来使いたくないことへ注がれています。嫌なことは嫌と、カドが立たない伝え方を知っていくことは、自分の身を守り、無駄な受け力を発揮しないことにつながります。

相手と自分の心の境界線をしっかり引く

受け止め力が高く、受け疲れをする不倫モテ女性というのは、相手と自分の精神的な境界線がきちんと引けていなかったりします。例えば、嫌なことは嫌と伝える力をつけることを先程おすすめしましたが、「彼の好意をはっきり断ったら、彼が傷つくかもしれないから言いにくい」と思うかもしれません。

でも、彼が傷つくかどうかは彼の問題であり、どう対応しても自分がコントロールできないし、自分が責任を負う必要はありません。受け止め力が強い人というのは、この相手の責任範囲の部分にまで気を回し、結果として受け止め疲れを起こしています。

まずは相手と自分に適切な心の境界線をしっかりと引き、自分ができる範囲で最大限取れる対応を取っていくことが重要です。

好意の数に自分の存在価値を乗せない

既婚者からの好意って、そもそも寄せられたときにあなたはどう思っていますか。100%迷惑と感じるなら、この部分は流してしまってOKです。最終的に既婚者からの好意を断ったとしても、女として見られた経験自体はポジティブに受け止めた場合はちょっと注意です。

なぜなら、そもそも女として見られた経験=自分の存在価値と置き換えているから。そもそも女としての価値や自分の価値というのは、モテることや恋愛の有無で図るものではありません。

他者の軸にその評価をあずけているのがまず問題で、しかもその他者というのが、既婚者からの好意という質の悪さというオマケつき。これでは恋愛シーンでの人間関係で、自分を大切にどころか、むしろ雑に扱うような選択を無自覚で取っている可能性すらあるのです。

ちょっと長くなりましたが、大人になってからのモテというのは、異性から恋愛対象として見られた数ではありません。いうならば、老若男女関係なく、人として尊敬や信頼を得られた数が大人のモテ力なのではないでしょうか。

そう考えると、既婚者から女性として見られなくてもモテることは可能なわけで、むしろ恋愛対象として見られる今の状況は、自分の魅力を適切に発揮できていない証拠です。今日ご紹介した話を少し自分ごとに置き換えて、自分の他者への接し方や評価の仕方を、振り返ってみると良いかもしれません。


おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト

10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。


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