尽くしてるのに…付き合うといつも「彼に冷たくされる」女性の特徴 #81

文・おおしまりえ — 2020.8.6
好きになる人はいつも私を大事にしてくれない。そんな悩みを抱えていませんか? 人は自分が思ったことを現実に反映しています。「結婚するのが私の望む幸せ」だと思っていたら、現実もそうなるはず…ですが、その下の深い部分で、幸せになれない思い込みを抱えているのかもしれません。

【おおしまりえの恋愛道場】vol. 81

いつも「私を好きじゃない男」を好きになってしまう心の思い込みとは

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好きになって、彼と付き合ったり、関係が深まったりすると、彼が急にそっけなくなる。嫌われたわけじゃないのはわかるけど、私に対して扱いが雑になる!

いわゆる「釣った魚に餌はやらない」タイプとも言えますが、女子の中には、なぜかいつもこの「私を好きじゃない男」とばかり恋愛をしようとして、頑張り、疲れ、傷つく女性がいます。

実はそれ、相手選びも問題なのですが、相手を選ぶ前段階として、彼女たちの心の中に、ある「思い込み」があることが原因かもしれません。

世界は自分の思い込みでできている

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そもそも、心理学の考えでは、世界は自分の思い込みが作り出しているといわれています。思い込みとは「意識」「無意識」「潜在意識」の3つが作った、あなただけの概念(こうあるべきという考え方)です。

例えば「女は愛されて結婚するのが幸せである」という思い込みがあなたの中にあったとします。この考えがいつ作られたかも気になるのですが、こういった考えを持っていたなら、日常生活では自然と自分が愛されて結婚できるように行動をしていくはずです。

その結果、あなたはモテを考えたり恋愛がうまくいく方法を考えたり、スムーズにいけば結婚したり子どもを持ったりして、幸せな家庭を持つことを目指していくはずです。

しかし、ここで1つ問題が。この「思い込み」には、自分で気づいているものと気づいていないものがあります。先ほどの「女は愛されて結婚するのが幸せである」という思い込みは、意識的に気づいている思い込みです。でも、そのもっと深い無意識の領域で、実は相反する思い込みを抱えていると、心は深いほうの思い込みを優先して採用してしまうのです。

その結果、「幸せな恋愛をして結婚したいと思っているのに、なんか全然違う行動ばかりしてるかも…」なんて矛盾が起き続けるのです。

愛されない恋愛ばかり繰り返す3つの思い込み

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冒頭の私を好きじゃない男ばかりを好きになってしまう女性には、まさにこの「幸せな恋愛がしたい」という意識の下に、それとは真逆の意識が隠れている可能性が高いです。では、具体的にどんなものがあるか、今回は3つご紹介します。

思い込み1:「私が大事にされるはずがない」

自己肯定感が低い女子にありがちですが、私が大事にされるはずがないと心のどこかで思っていると、表面的に愛されたいと思っても、やっぱり愛されないような相手やシチュエーションでの恋愛を繰り返しがちです。無意識で「自分が大事にされるはずがない」という思い込みの実証実験を繰り返して、無意識で「ほらやっぱりね」を繰り返しているイメージです。

この思い込みがあると、セフレや不倫など、相手から1番大事にされない恋愛に走ることが多い印象があります。

思い込み2:「尽くさないと愛されない」

本来、恋愛というのは相手に尽くしても愛されるし、尽くさなくても愛されるものです。つまり、何か行動によって愛情が日々アップダウンすることはないはずです…が、「尽くさないと愛されない」と思っていると、不安からつい相手のためにいろいろしたくなります。

でもそれは、本当は相手のためではなく自分が安心するためにやっているだけなので、当然相手からは大事にはされません。むしろやるほど相手にとって重い女になってしまうかも。

また、場合によっては、お金を出すときだけ彼はデートしてくれるといった、アメとムチ的な恋愛関係につかまってしまうこともあります。でもアメとムチは結局尽くす側が疲れるので、恋愛はやっぱり続かないことが多いです。

思い込み3:「ありのままの自分が嫌い」

ありのままの自分を見せたら、嫌われるかもしれない。ありのままの自分が嫌だ。そんな風に自分にコンプレックスを持っていると、相手に心をしっかり開いてつながることが、怖くて難しくなります。

心をつなげたら、否が応でも自分のいろいろな部分を見せなくてはいけないし、相手の心も受け止めなくてはいけないからです。この手の思い込みを抱えた女子がよくやるパターンとして、恋愛から結婚に発展するタイミングで、うまくいかなくなったり、結婚から逃げたりすることが多いです。

表面的には、さも「この人じゃなかった」と言うための理由や問題が並べられますが、根底には何か問題を見つけることで、ありのままの自分で相手とつながることを拒否しているあなたがいるだけです。

3つの思い込みを紹介しましたが、当てはまりそうなものはありましたか? ちなみに3つとも持っている場合もあり、全部に当てはまっていると感じる女子は、恋愛がすごく大変なのではないでしょうか。

1つ1つ解消していくためには、まず「そういう思い込みが自分にはある!」という受け入れから始めてみてください。そこから、どうしてそうなったのか…と少し感じてみると良いでしょう。

多くは幼少期の親との関係や経験から、思い込みを作っていることがよくあります。専門的なカウンセリングなどを受けるのもひとつですが、まずは自分の心の仕組みやクセを自分で知ることから、始めることが、思い込みを上書きする一歩といえるのです。


おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト

10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。


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