友達にアレを言えない…「恋愛ベタ女子」によくある特徴 #79

文・おおしまりえ — 2020.7.23
彼氏がほしいとき「誰か紹介して!」と友達に助けを求める女子っていますよね。でもその一言が恥ずかしくて言えないなんて人もなかにはいます。きっと「言っても紹介してもらえないと思うし」という心理もあるのでしょうが、実はその先回りして相手と自分に線を引く心理が、恋愛にも影響しているかもしれません。

【おおしまりえの恋愛道場】vol. 79

彼氏がほしいのに「誰か紹介して」が言えない女子が恋愛ベタな理由

彼氏がほしい! そんなときあなたはどうやって相手を探しますか? 最近はマッチングアプリなどで付き合う人も増えていますが、もう少し自然な感じで、できれば出会いたいですよね。

そんなとき、「誰かいい人いたら紹介してください」と周りに呼びかけることも大切です。しかし、婚活中にも関わらず、周りに「誰か紹介して」の一言が言えない女子がいます。人脈もチャンスもフルで活用したいところなのに、勇気がなくて言えない。はたまた「言っても紹介できる人なんて多分いないし」なんて、言う前から諦めているのかもしれません。でも、ちょっと待って!

実はそういった友達に対して手放しに助けを求められない心理は、人間関係の築き方が“恋愛向き”になっていない証拠かもしれません。ちょっとだけ立ち止まって、見直してみませんか。

職場と紹介は恋愛の2大チャンス

「誰か紹介して」が言えない心理を探る前に、そもそも婚活を効率的に進めるための大前提を説明します。それは、結婚相手と出会いやすい場所について。これは統計データですでに証明されているのですが、1位は職場、2位は友達の紹介です。つまり、女性ばかりの職場で、しかも周りの友達にも頼ることができない女子は、それだけで出会いのチャンスが減っているということを自覚しましょう。

職場を変えろとまでは言いませんが、せめてできることを全部やる。自分で何か変えたほうがチャンスが増えるなら、可能な限り変えていく(無理して相手に合わせることとは違います)。そんな前向きさに、恋愛の神さまは微笑むのです。

「言うだけタダ」ができない残念な心理とは

大前提を説明したところで、本題である「誰か紹介して!」という宣言についてです。今回のコラムでは、友達が男性を実際に紹介してくれる(できる)かどうかが重要なのではありません。すでにいる友達に対して、「助けて宣言」をあなたが言えるかどうかの話です。

つまり、あなたは困ったときに、周りに頼れるような人間関係を築いているかを見ています。このコラムを読んでいる人の中には、「ちょっと恥ずかしくて言えない」とか「どうせ言ったって笑われるだけだから言わない」なんて考える女子が多いのではないでしょうか。でもその心は、恋愛を遠ざける“残念な心理”が働いている証拠かもしれません。

何が残念な心理なのかというと、友達を勝手にジャンル分けしたり、友達の枠や線引をしてしまう心理。もっと言えば、友達という存在を、「この人は仕事の話をする人。この人は恋愛トークする相手」といった、自分のニーズを満たすための関係にとどめている心理です。

友達を無意識にジャンル分けすると起きる弊害

友達と一言で言っても、当然ながら距離感はバラバラです。なんでも話せる友達から、仕事ならこの人、婚活の話をするならこの人…といった具合に、距離に合わせて話題を分けたりするものです。

それ自体がダメなわけではないのですが、過剰にこのジャンル分けのような心理を持ち込むと、実は友達としての真の信頼関係を築くことが難しくなります。本来は信頼できる友達関係というのは、話すジャンルが限定されていても「心を許して、信じあえる関係」を指します。

「この人とはこういうジャンルだけでのつながり」と自分で先に線引きをしすぎると、本当の意味で心を許したり、信じ合えたりする関係を築くのは難しくなります。その結果が、「困ったときに助け舟を求められない」といった弊害として現れるのです。

よくある例として聞くのが、男友達にはなんとなく本音の恋愛相談ができないというパターンです。これは深層心理でその男性との恋愛チャンスを期待しているか、過度に恋愛に発展することを避けているときに起こります。

つまりちょっと期待したり、過剰に怖がるから、その話題を避けて相手と距離を取る自分がいるのです。でもそういう関係は、信頼できる友達関係という点でも、あまり健康的とはいえないのです。

シングル女子は人間関係の築き方を見直すチャンス

誰も言える人がいない…そんな風に絶望してしまう女子は、今この瞬間から人との向き合い方を変えていくと、人間関係が広がるチャンスになるかもしれません。

ポイントは、「相手を信頼して心を預けること」。先程の例でいうと「男友達にホンネで恋愛相談ができない」と考えるとき、「この人に恋愛相談をすると、弱さにつけこまれるかも?」「自分の恋愛ダメすぎて引かれるかも?」なんて過剰な警戒心が生まれています。でもこの過度な警戒心は、自分の中での思い込みです! その気持ちに気づき「きっとこの人との関係は、話しても大丈夫」と信じて相手に心を委ねられれば、その人との心の距離は近づくことになります。

ちなみに信頼して心を預けるという行為は、当然誰にでもできることではありません。しかしこういった本当の意味での信頼を模索するために友達関係を見直すと、自然と1つずつの友達関係がよくなったり、なんとなく続いていた腐れ縁が終わったりします。

その瞬間はストレスを感じるかもしれませんが、長い目でみれば良い人間関係だけが残っていくという好循環が起きます。そしてその良い人間関係の中では、当然良い恋愛も起こりやすくなるのです。

友達関係がボロボロだけど、恋愛はいつでも絶好調…なんて人、実はいません。いても長く続かなかったりするものです。それは恋愛関係というものが、1番心が近くて濃い人間関係だから。

逆に考えれば、友達関係すらも枠にはめたり線引したりするような状態なら、恋愛関係も「彼氏はこうあるべき」「彼女はこうあるべき」といった枠にとらわれているかもしれません。「誰か紹介して!」という一言はきっかけにすぎません。あなたは困ったときに、ありのままの自分をさらけ出して、友達に助けを求めることができますか?


おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト

10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。


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