いい女になれる!…「好きな人に会えないとき」の過ごし方 #64

イラスト、文・おおしまりえ — 2020.4.9
外出自粛で出歩くことができない。そんな時は、ぜひ家でできる心の自分磨きに使いましょう。過去の失敗や本当の自分と向き合うことで、より良い恋愛につなげていくことができます。

【おおしまりえの恋愛道場】vol. 64

好きな人に会えない時間はどう過ごしたらいい?

新型コロナウイルスの影響で、シングル女子の中には、婚活や恋活ができずにやきもきしている人もいるかもしれません。でも、ひとりで過ごさなきゃいけない時間って、精神的にあなたを魅力的にしてくれる時間だったりします。では、ひとりで過ごさなきゃいけない時は、どんなふうに自分と向き合い、そして自分を磨いていったら良いのか、ご紹介していきます。

ひとりの時間は“他人軸”からワタシを開放しよう

ひとりの時間って、適度にあればリラックスできて良いのですが、長すぎると不安やさみしさで心がいっぱいになってしまいます。でも、ひとりの時間はネガティブな感情にふりまわされないように過ごすと、充実した“心の自分磨き時間”として過ごせるのです。その理由は「他人軸」から自分を開放してあげられるから。

普段私達は、他人と接する時間が多すぎて、どうしても「こうしたらこう見られる」といった他人の判断を心の中心に置いて生活してしまいがちです。その結果、いろいろな判断が本当に自分の心で満足するものか、麻痺してわからなくなっている人が多いのです。たとえば、恋愛に関していえば、人と接することで、こんなゆがみが生じがちです。

・自分の結婚適齢時期
・恋人の理想像
・どんな恋愛関係になりたいか

他人と自分を無自覚に比較して生きていると、こういった幸せを感じる相手や瞬間も、気づかぬうちにブレてしまっているんですね。とはいえ、社会の一員として生活している以上、ある程度は仕方ありません。でもせっかく今ひとりなら、寂しいの先にある「本当の自分」を少しだけ見つけてあげてほしい。明日はもっと良い恋愛をするために、向き合い直してみてほしいのです。

おこもり中におすすめの恋愛にプラスになる過ごし方

より良い恋愛をするために、ひとりの時間は自分と向き合い直す。そうは言っても、何から始めたら良いかわからないと思います。そこで今回は、自宅にいながらすぐにできる3つの自分との向き合い方を紹介します。

1:部屋の物をどんどん捨てる

最初にご紹介するのは定番の方法ですが、部屋を掃除しましょう。それもなるべく物をドカドカと捨てていくこと。人間は不思議なもので、物や時間や人間関係にスキマができると、そこを埋めようと自然と自分に合った新しいものを探し始める性質があります。つまり、良い恋愛をこれからしていきたいのなら、まずは自分も人間関係も時間の使い方も、どんどんスキマを作ることが大切です。

そんな気持ちで掃除に臨んでほしいのですが、ポイントになるのが、捨てる物の定義です。物を捨てることが苦手な人の多くは「まだ使えそう」「いつか使うかも」といった物を、捨てずにとっておきがちです。

でも「まだ使えそうは、今必要ではないもの」なので、心が痛まない範囲で手放してスキマを作っていくほうが◎。この先の必要なものが入ってくるチャンスになります。

2:思い出を振り返る

今よりもっと良い恋愛をしたいなら、過去の恋愛のしこりは浄化しておく必要があります。わかりやすく元彼に未練がある場合は、時間を取って「どうして未練が残るのか」「どうして別れたのか」「心のしこりは、どんな気持ちからくるのか」を、ひとつひとつ紐解いたほうがいいでしょう。

「別に過去の恋愛に苦い思い出はないけど」と言う人は、逆に過去の恋愛をどうしていったらもっと素敵な思い出になったかを、想像してみましょう。恋愛はたとえどちらかの浮気などで別れたとしても、片方が100%悪いということはありえません。「向こうも私も悪かった」という視点で冷静に見返す時間を設けられれば、次はもっといい恋愛をするエネルギーにつながるのです。

3:徹底的に負の感情を味わう

最後は、ひとりになるとふつふつ湧き上がる負の感情を見つめることです。負の感情はそこにあるだけで不快なので、しっかり見つめることはしたくないと思います。

でも、例えば恐怖は「怖さを抱く何か」があるから成立するものですし、寂しさは「受け止めてくれるはずの人がいない」という事実が、あなたを寂しくさせるのです。

こういった負の感情をただ怖がらずに受け止めることができてくると、良い恋愛に欠かせない “心の安定感”が増していきます。ちょっとさみしいと彼に泣きついたり、LINEやTwitterに張り付いたりする生活を卒業し、大人の女性としての付き合い方を見つけていきましょう。

ちなみに負の感情と向き合う際のポイントは、時間を区切るか、紙に書き出しながら向き合うなどがおすすめ。気づかないうちに負の感情に飲み込まれすぎないための命綱だと思ってください。

ひとりの時間って、寂しいと思えばただの寂しい時間だし、特別な時間と思えれば、すごく有意義に過ごせます。でもこういった自分と向き合う時間は、あなたを本当の意味で“いい女”に成長させてくれますし、いい恋愛につながるヒントがたくさん得られることでしょう。

まだまだ不安定な世の中が続きますが、ぜひ心の研鑽をつみながら、乗り切りたいですね。

おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト

10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。


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