バイリンガルアーティストAyumu Imazu「一番の強みはダンス」1stアルバムが完成

写真・安田光優 取材、文・かわむらあみり — 2022.8.10 — Page 1/2
【音楽通信】第117回目に登場するのは、アメリカと日本を拠点に活動し、今後さらにワールドワイドに羽ばたいていくソロアーティスト、Ayumu Imazuさん!

6歳からダンス、14歳から作詞作曲を始める


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【音楽通信】vol.117

14歳でニューヨークへのアーティスト留学を経験後、 現在も活動の拠点をアメリカと日本に置いて活動しているAyumu Imazuさん。

作詞作曲やダンスの振り付けまでを手がけ、圧倒的なダンスパフォーマンスや日本語と英語のバイリンガルを武器にした歌声で魅了し、今後、グローバルに活躍するアーティストとして熱視線を浴びています。

2021年8月のメジャーデビューから1年となる2022年8月10日に、1stフルアルバム『Pixel』をリリースされたということで、お話をうかがいました。

――まずは小さい頃に音楽に触れたきっかけと、影響を受けたアーティストから教えてください。

母の勧めで6歳の頃からダンスを始めてから、洋楽に触れるようになりました。ダンス曲でよく聴いていたのは、ブラック・アイド・ピーズというアーティストグループです。14歳のときには、スーパーボウルのハーフタイムで行われるブルーノ・マーズのショーをテレビで観て、「すごいな、この人みたいになりたい!」と思って、作詞作曲や自分自身のクリエイティビティに取り組むようになりました。

――楽器はギター、ピアノ、ベースが弾けるそうですね。

14歳のときにアコースティックギターから始めました。それからピアノ、キーボードを練習して、ギターの延長でベースを始めました。楽器を演奏することは、僕にとって楽しいことです。さらに、作詞作曲をする楽しさも加わっていきました。ギターだけで作曲すると曲調が限られるので、ピアノでも作曲すると、楽曲の幅が広がったように思います。


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――14歳からニューヨークへ留学をされましたが、ホームシックになることはなかったですか。

なりましたし、普通の学生生活が恋しくなりました。でも、僕のそのときの経験はかけがえのないものですし、当時もいまもニューヨーク留学を経験していてよかったと思います。いまは日本以外でも、アメリカにいても自分らしくいられるというのは感じていますし、人としてもアーティストとしても成長できる場所です。

――もともと音楽でプロになることは幼少時からの夢だったのでしょうか。

小さい頃から「ソロアーティストになりたい」というビジョンがずっと自分の中にありました。最初は試行錯誤しながら楽曲を作って、インディーズ活動でEPを2作品リリースしたり、ミュージックビデオの撮影や色々な経験と挑戦をしてきて、1年前にメジャーデビューしました。

――実際にデビューしてから心境の変化はありますか。

この1年の間、色々なことを感じましたし、経験しました。やっぱりメジャーデビューとなるとよりいっそう気合を入れなきゃいけない。とくに最初の1年は大事な時期だという自覚があって、そのぶん色々な方向性や狙いを定めて楽曲制作をしてきました。僕はダンスからスタートしたので、一番の強みはダンスだと、あらためて確信しました。

1stアルバムはデビューから1年の集大成


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――2022年8月10日に1stアルバム『Pixel』をリリースされましたね。

このアルバムはメジャーデビューから1年の集大成の作品になっています。デビューシングルの「Juice」が入っていたり、その後にリリースしたシングル曲が入っていたりもするので、Ayumu Imazuのこの1年間の成長が感じられるアルバムになっています。僕の強みであるダンスを100パーセント見せられる曲として、5月に出したばかりのシングル「Tangerine」も入っていますし、アルバムのリード曲「Over You」もダンス曲でよりクールな印象になりました。

タイトルの『Pixel』は、楽曲ひとつ一つにこだわりを持って、丁寧に磨いてきた11曲の結集という意味があります。アーティスト活動をしていくなかで、軸がしっかり整っていないと、遠くから見たときにきれいに見えないという考えがありました。その考えを持ってやっていくことで、こうして11曲が集まってアルバムとなったときにも、きれいな作品になっていると感じます。

――収録曲の「破片」は切ないラブバラードですが、どのように曲作りをしていきましたか。

作詞作曲の原点でもある、アコースティックギターで曲作りをしていきました。同じように、今回のアルバムにも、シンガーソングライターとしての面がより表現されている曲「薔薇色の夜」もあります。この曲も、ダンス曲というよりは、歌声を聴いていただける楽曲になっています。


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――「薔薇色の夜」に出てくる歌詞で、例えば「平行線の先に映す影法師」や「線香花火 松葉が散り舞い落ち」など、ほぼ日本語で情緒のある言葉が綴られている部分とかっこいいサウンドとのマッチ感がすごく素敵だと思いました。

ありがとうございます。この曲もアコースティックギターで作っていきました。もともと(2021年リリースのデジタルシングル)「浮遊夢」という曲があって、その曲がもう少しJ-POPライクな曲なのですが、その曲よりさらにパワーアップした曲を作りたいと思い、「薔薇色の夜」ができました。

英語の歌詞は2行しかないんですが、歌詞を書く際、J-POPライクな曲はより歌詞にこだわって書いています。一番歌詞を伝えやすいのは、日本語詞で書くのが一番だと思っているので、この曲は日本語の良さが凝縮された曲になりました。

――原点はアコースティックギターでの作詞作曲とのことですが、それ以外ではどのように曲作りしているのでしょうか。

アコースティックギターだと、しんみりする曲を作ることが多いので、ダンスチューンを書くときは、音源からかためて、メロディラインをつけて、そこからリズムに合った歌詞を当てはめていくという順番が多いですね。パッと頭に思い浮かんだものは、ボイスメモに録音しています。そこからある程度形にしていくときもありますし、プロデューサーの方と相談しながら共同で制作していくことも。

今回のアルバムだと、「Tangerine」と「Over You」をプロデューサーの今井了介さんと一緒に作らせていただきました。今井さんは僕がどういった形でアイデアを持っていっても、広げてくれる信頼できるプロデューサーなので、一緒に制作していて楽しいですし、テンションが上がります(笑)。


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――ダンスの振り付けもご自身でされていますね。

自分の中で一番、ナチュラルにできるものがダンスだと感じているので、ダンスの振り付けはスラスラと作ります。作詞作曲よりもダンス歴が長いので、作詞作曲をするほうがもっと時間がかかりますね。

――いま日本とアメリカの両方に拠点を置いて活動されていて、そういったグローバルな感覚はご自身の音楽にも影響されていますか。

アメリカで聴いている音楽や、人と会話をしているなかで、曲が生まれることもあるので、最近の英語の言い回しなど歌詞には影響しているところがあると思います。日本語詞と英語詞の両方に、それぞれ意味を込めて曲作りをしています。

――ではアルバムをどんなふうに聴いてほしいでしょうか。

『Pixel』はダンス曲を最初のほうに持ってきているのですが、まず僕の強みであるダンスのよさが伝わりやすい曲を先に聴いてほしいという狙いがあります。アルバムを聴いて楽しい気持ちになってほしいので、6曲目まではダンスノリノリ系の曲をまとめているのと、構成にもこだわって、曲順もしっかりと考えて選びました。

――アルバムリリース後は、アルバムツアーのご予定などはありますか。

この1stアルバムを引っ提げてのワンマンツアー「AYUMU IMAZU LIVE 2022 “Pixel”」で11月23日にShibuya WWW Xでの東京公演、11月25日にUMEDA CLUB QUATTROでの大阪公演があります。地元の大阪でライブができるのは、自分の中でテンションが上がりますし、楽しみです。両親にもライブに来てもらいたいです。

このアルバムをファンの方に直接届けられる最初の場ですし、ダンスを直接表現してお客さんに届けられる場にしたいと思っています。「Ayumu Imazu」というアーティスト像を100パーセント表現できる場になると思うので、頑張りたいと思います。

グローバルに活躍できるアーティストになりたい


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――お話は変わりますが、趣味に卓球があったり、特技のひとつにはルービックキューブがあったりしますね。

そうなんです(笑)。卓球は、小学校6年生のときにクラブ活動で1年間卓球部に入って毎週金曜日にやっていたので、どハマりしました。ルービックキューブは1分ぐらいですぐ揃えられます(笑)。ニューヨークのビデオグラファーの方がやっているのを見て、かっこいいなと思っていろいろな場所で練習していたら、できるようになりました。

――普段、おうちではどんなふうに過ごしていますか。

家では本を読んだり、携帯を見たり。本は文庫本をよく読むのですが、とくに好きな作家はいなくて、その都度、タイトルとブックカバーで選びます。

――ご自身で洋服を選ぶときは、ファッションのこだわりがあれば教えてください。

古着が好きです。あまり他の人とかぶらないものが好きなので、古着のようなオンリーワンのものが着たいです。着るのはストリート系のファッションが多いです。


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――コンディションをキープするために、取り組んでいることはありますか。

朝ごはんをしっかり食べるようにしています。日本に帰ってきたら、納豆と梅干しで朝ごはんをがっつり食べます。僕はダンスもするので、パフォーマンス前にはしっかりご飯を食べないと良いパフォーマンスができないところもあると思うので、食事はしっかり摂るようにしています。

――いろいろなお話をありがとうございました。では最後に、今後の抱負をお聞かせください。

昔から、グローバルに活躍できるアーティストになりたいという目標があるので、その目標を達成させられるよう、これからも頑張っていこうと思います。

取材後記

6歳から始めたダンスでの表現力や、日本だけでなくアメリカで蓄積している経験など、アーティストとしてクリエイティビティをいまもなお高め続けているAyumu Imazuさん。抜群のパフォーマンスで魅了する姿もありながら、ananwebの取材の際には22歳という等身大の姿も感じさせてくださいました。そんなAyumu Imazuさんの1stアルバムをみなさんも、ぜひチェックしてみてくださいね。


写真・安田光優 取材、文・かわむらあみり

Ayumu Imazu PROFILE
2000年5月12日、大阪府生まれ。
14歳より約3年半、アメリカ・ニューヨークのアーティスト留学を経験後、活動の拠点をアメリカと日本に置いて活動するアーティスト。

2019年3月よりダンスパフォーマンスを交えたカバー動画をYouTubeに公開し、ブルーノ・マーズの曲「Finesse」をカバーした動画が約100万再生を記録し話題となる。10月、初のオリジナル楽曲のミュージックビデオ「PARADISE」を公開。2020年2月に1st EP『Epiphany』、9月に2nd EP『Waves』をリリースし、iTunesチャートは最高位11位にランクイン。

2021年8月、シングル「Juice」でメジャーデビュー。2022年3月、配信シングル「破片」は全国のラジオやCSのパワープレイ26冠を獲得。5月の配信シングル「Tangerine」はSpotifyの主力プレイリスト含む13プレイリストにピックアップされるなど、Z世代を代表するアーティストとして注目を集めている。

2022年8月10日、1stフルアルバム『Pixel』をリリース。「AYUMU IMAZU LIVE 2022 “Pixel”」と題したワンマンツアーを11月23日にShibuya WWW Xでの東京公演、11月25日にUMEDA CLUB QUATTROでの大阪公演を開催する。

Information


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New Release
『Pixel』

(収録曲)
01. Tangerine
02. Juice
03. Over You
04. Butterfly
05. Problem
06. ACCHI KOCCHI
07. 薔薇色の夜
08. Unpredictable
09. Stranger
10. 破片
11. Colors

2022年8月10日発売
*収録曲は全形態共通。

(通常盤)
WPCL-13395(CD)
¥3,080(税込)

(初回生産限定盤)
WPZL-31988/9(CD+DVD)
¥5,500 (税込)
*撮り下ろしフォトブックレット(36P)

【DVD収録内容】
<Music Video>01.Juice 02.Stranger 03.ACCHI KOCCHI 04.破片 05.Tangerine
<AYUMU IMAZU LIVE 2021 “Prologue”@SHIBUYA WWW X>01.Lover 02.Blinded Eyes 03.Lonely Boy 04.さまない 05.雨跡 06.破片 07.PARADISE 08.Light Up 09.浮遊夢 ENC.Juice


Ayumu Imazu オフィシャルサイト
https://ayumuimazu.com/

Ayumu Imazu ワンマンライブ開催
https://ayumuimazu.com/live/464/

Ayumu Imazu Instagram
https://www.instagram.com/ayumu_imazu/

Ayumu Imazu Twitter
https://twitter.com/ayumu__imazu/