愛され女性との決定的な違い…いつまでも彼ができない「残念な女性の特徴」
由加(21)リスクレスで告白しなかったらバイト友達に先を越される
【レスなひとびと】vol. 187
「ねえ、彩香ちゃ〜ん。このまえ陸斗くんからこんなLINEきたんすけどっ!」
コンビニで深夜バイトをしている彩香は、1個下の由加から、よくバックヤードで恋愛相談をされる。
由加が想いを寄せる相手は、2つ年上の陸斗。バンド活動のかたわら、同じコンビニで働いている24歳だ。オーバーサイズのTシャツにくしゃくしゃの黒髪、色つきのサングラス。ちょっと遊び慣れた雰囲気が由加のまわりにはいないタイプで、一目ぼれだったそう。
バックヤードで由加のスマホをのぞきこむ。陸斗から来ていたLINEは『来週の日曜日ってなにしてる?』だった。
由加がどう返信したところで、用件は「シフト代わってほしい」というお願いだろう。案の定、上がりのときに彩香が聞くと「シフト交代のお願いだったようううう」とシュン顔。
「『遊びのお誘いかと思って期待しちゃいました! 笑』くらい返せばいいのに」
ハンガーに制服をかけながら彩香が言う。
「え〜! でもぉ、好きってバレちゃったら、気まずいじゃないすかぁ」
と返してくる。
由加は、今まで男性とお付き合いをしたことがなく、自分に自信がないらしい。別にそれはいいけれど、グダグダと進展させる気のない恋愛話をいつまでもしてくるのはやめてほしい。
「アンタのグダ恋話に付き合ってらんない」と厳しい言葉が出そうになる。
1週間後の夜、22時上がりの日。彩香はたまたま、陸斗と帰りが一緒になった。
「まだ22時かぁ。彩香さんはこのあと、なにするんすか?」
美容師みたいな質問をしてくる陸斗。話すことがないからとりあえず聞いたんだろうなと思いつつ。ふと、由加にしたアドバイスを思い出す。そしてイタズラしてみたくなる。小悪魔魂っていうやつ。
「ウフっ。なにもないって言ったら、誘ってくれるんですか?」
「えっ、その返し?? まさかそんなふうに返してくると思わなかったな」と言いつつも、まんざらでもない様子の陸斗。
結局、競合他社のコンビニでストロングゼロを買って、陸斗の部屋へ。おっ、そこそこ片付いてる。掃除好きのバンドマン。ギャップ燃え。
「バンドやってると、追っかけの子がいるんじゃない?」
「まったく無名だから、まだまだ。モテたいなあ」
動画でロックのLIVEを流してお酒を飲んで、酔っ払ったついでにベロチュー。かなり仲よくなってしまった。サングラスはずしてる陸斗ってきれいな横顔。チャラい感じがないじゃないか。
彼氏としては結構いいかも! 稼ぎはないけど…。
ディープなチュウしたってことは、ポジティブに考えると女としてナシではないよね。
「陸斗くんって彼女いるの?」
「いないよ」
「よかった」
「よかったってなに?」
「え、陸斗くんいいなと思ったから、今度またデートして」とストレートに伝える。
陸斗もうれしそうに
「水族館行くか! イルカがジャンプするショー見たくね?」と彼氏顔。
由加には悪いけど、行動したもんがちだよね。
【三松さんからのコメント】
彩香さんはどんどんアクションしていって、気持ちいいですね。これまで彼氏候補でなかった男性が、突如浮上してくるってことは恋愛対象が広がったってことです。その対象を広げる技をもっている。
「いいひとがいない」
「どこに行けば運命の人に会えるの」
「マッチアプリはろくなひといない」
と暗がりをさまよう、恋愛探し女性は彩香さんを見習おう。
しかし由加さんは「私が陸斗くんを好きって知ってたのに、ひどい」となりますね。女子友はなくすかもしれない。
まあ、恋って勝負要素を多分に含んでいるし、タイミングも味方するので、このパターンはよしとしましょう。好きバレのリスクをとらずに何もしなかったんだからこうなっても文句は言えない。
「陸斗くんが好きなら、本人に真っ向から言え」。
由加さんへのアドバイスは、好きなら好きってバレてもいいじゃない。好きという気持ちをわかってもらうことは全然リスクじゃない。むしろ、早めにバレちゃったほうが可能性が広がります。好意は、どんどん匂わせましょう。
撃沈したら次を探す。時間は有限だ。とくに20代のモテる時期は。リスクを恐れず、ネクストステップを踏もう。好き好きオーラを感じて、相手がこちらを意識しはじめるなんてこともあるので。
由加さんは、彩香さんを恨むより、自己反省をしてポジ志向の恋愛癖をつけてちょうだい。
「好きバレリスクを考えてたら、恋愛負けしてしまう。リスクのない恋などないと肝に銘じて、行け行けGO」
三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。
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