毎日、余裕がない人へ…! 幸せに仕事ができる「今話題の働き方新常識」

文・三松真由美 — 2022.9.15
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、仕事漬けの日々で心身ともに疲労困憊の25歳女性。見かねた彼が提案してくれたのは…? 三松先生が「休むこと」の重要性と、忙しくてもできる新しい休息方法を教えてくれます!

チヨリ(25)休暇レスで体も心もくたくたに。ワーケーションでリフレッシュ!

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【レスなひとびと】vol. 176


(うー、肩こりヤバいし、目がショボショボする…)

チヨリの仕事はプログラマー。目を酷使するし、首と背中がガチゴチ。最近は特にいそがしく休みもとれない。彼氏の涼馬とも、近所でのゴハンデートが限界だ。エッチなんてまったくできてないし。涼馬は締め切りをかかえるチヨリを気遣って、その件には触れない。

在宅勤務終了後、目がショボショボなのに、またスマホを見てしまう。

明日は1日お休みだけど、1日じゃ遠出もできない。結局家で、終わらなかったぶんの仕事をしたり、YouTubeを見たりして過ごすんだ。

(こんなに仕事ばっかりの毎日、嫌だ〜〜〜! でも、仕事全然終わらないし。てか間に合うのか? 納期迫ってるぞ)

翌週、涼馬からLINEが送られてきた。

「ねえ、ちよちゃん。在宅勤務なんだったら、気分変えてワーケーションしてみない? うちの会社は手当出るんだよ」

添付されているURLを開くと、オーシャンビューのお部屋の写真! 広いデスクとWi-Fi、プチ露天風呂もついている。夜はふたりで一緒に入って、海を眺めながらまったりできそうだ。

「行きたい!」うちは手当出ないけど、1日くらいならいいだろう。

1か月後、早朝6時。

車で涼馬が迎えにきてくれた。パソコンと1泊分の着替えを入れて、出発。普通の平日なのに、旅行みたいでワクワク。

3時間後には到着し、いつも通り9時半に始業。部屋は、ほっこり落ち着く無垢の木の内装で、海を感じさせるロイヤルブルーのカーテンやソファがすてき。そして何より、窓からはホンモノの海。仕事の合間に顔を上げるだけで、癒される…。

何より仕事がはかどる。気分変わると、脳がスッキリするみたい。

「お昼は海鮮丼、テイクアウトしてくるよ」

ランチは、涼馬が車で買ってきてくれた海鮮丼。海を見ながら食べれば、たった1時間の昼休みが最高のリフレッシュタイムになった。

午後は超集中して、あんまり顔も上げなかったけれど、なんとか21時に終業。納期に間に合いそう。21時に終わったら、ふだんはどこにも行けない。でも、今日はお部屋の露天風呂で涼馬と乾杯できるんだ。

「ちよちゃん、肩凝ってるでしょ。ちょっとこっちきて、マッサージしてあげる」

湯船のなかで、涼馬がチヨリの後ろに回って、肩を揉み始める。

温泉のとろっとした湯質と相まって、なんだかちょっとエッチ。仕事でガチガチだった心とカラダがほぐれるにつれて、久しぶりにそういう気分になってきた。

「ねえ、あとでいっぱいエッチなことしようね」

チヨリがそう言うと、涼馬が満面の笑みで後ろから抱きついてくる。

「うれしい。チヨちゃん、最近ずっと仕事がんばりすぎてて、心ここにあらずだったから。リラックスした顔、久しぶりに見られて安心した。大好き」

「わたしも大好き。今日は連れてきてくれて、ありがとね」

リフレッシュできたし、仕事できたし、エッチできたし。
気分転換って大事なのね。


【三松さんからのコメント】

チヨリさんは、仕事のことで頭がいっぱい。そうなると急に「休みをとって旅行に行こう」なんて発想はできない。そこでワーケーション! がんばりやさんな彼女を理解して、上手に日常からエスケープさせてあげられた涼馬さん、すばらしい彼ね。

在宅勤務=家が職場。コロナで外出を控えなくちゃの現状もありますが、休日もずっと家にこもりきりだと、気持ちの切り替えもしづらいですよね。たまには、自然に触れて心と体を休めることも大切。仕事モードが切り替わって、パートナーとのコミュニケーション&スキンシップも楽しめるようになります。

チヨリさんはこれを機に、ワーケーションと旅行をくっつけて、勇気を出して有休申請をしたそうです。

みなさんのなかには、夏季休暇が取れるはずなのに、まだ申請していない人もいるのでは? 休みナシで働くと、やっぱり無理がたたって、回復に時間がかかることになってしまいます。仕事の効率も落ちます。

「休暇レスで、疲労困憊のあなた。休暇レスはセックスレスを牽引する。気持ちに余裕がなくちゃエッチしようなんて思わないっしょ。セクシー気分を思い出すためにも休暇を取ろう」

三松 真由美 
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。


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真由美所長、フェムテックの新会社Gladでinsta開始
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