本命彼女になれる…! 気になる彼と距離が近づく「絶好のシチュエーション」

文・三松真由美 — 2022.2.10
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、ネットカフェでバイト中の22歳女性。ある日、バイト仲間の男性からサウナに誘われて…。三松先生が、男性が本命視したくなる女性の特徴を教えてくれます!

玲(22歳)先入観レスでサブカルイケメン、ゲット!

本命彼女 愛される 真剣 恋愛 特徴

【レスなひとびと】vol. 147


就活も卒論も終わって、バイト漬けの日々を送る玲。ネットカフェでのバイトは忙しくもないし、暇なときは裏で少女マンガが読めていい。

「ふーっ、お疲れ!」

今日は夜勤だった。院生をしているバイト仲間の拓也と帰りが一緒になる。拓也は、いわゆるサブカル男子。古着に60年代音楽にマンガ、そしてサウナが好きらしい。

「このあと、サウナ寄って帰るわ」

「わ、いいですね! 最近ほんと増えましたよね、サウナー」

「ってゆうか僕、流行る前からサウナ好きだったし。めっちゃいいよ」

「そうなんですか? 今度行ってみようかな」

「えっ、じゃあ今日一緒にくる? クーポンあげるよ」

「え、はやっ!」と思ったがなんか胸がワクワクしたので行ってみることにした。

まわりの友達は、「今さら『サウナハット買う』とか『整った〜』とか言うの、狙いすぎてて嫌だ」とか言うけど。何事も先入観を持たず、気軽にチャレンジしてみるのが玲のいいところだ。

ちなみに、メイクポーチも持ってないけど。まあいっか。拓也からサウナの楽しみ方を聞いて、いざ女性エリアで実践。な、なるほど、これが整うってことかあああああ!

未知の感覚に、思わずうっとり。ホクホクのすっぴん肌で脱衣所をあとにすると、先に共有ラウンジに出てきてた拓也がケロケロ笑った。

「すっぴん、幼ねえなあ」

「ちょっと、笑わないでよ」

冷たいほうじ茶を飲みながら拗ねる。

「いや、かわいいなと思って」

不覚にもドッキュン。不意打ちじゃないか。そのあと、サウナの感想を伝えたり、おすすめの少年マンガも教えてもらったりしながら打ち解けた。

次の勤務日。また玲と拓也は同じ夜勤シフトに入っていた。拓也に教えてもらった少年マンガをちょこちょこ読みつつ、仕事に励む。普段は恋愛モノの少女マンガしか読まないんだけど、せっかくのおすすめだもん。

そして午前3時ごろ、シャワールームの清掃をしていたら。

「わっ!」

後ろから、急に抱きつかれる。拓也だ。シャワールームで急にふたりきり。

「ねえ、かわいすぎるんだけど、玲ちゃんって」

「えっなに、なに…」

急な展開に戸惑う。でも、悪くないじゃない。

「普通にサウナ楽しんでくれたり、おすすめしたマンガ読んでくれてたり、うれしい、ってか素直でかわいすぎる、もう無理」

抱きしめられながらそんなことを言われて。はずかしい。先週読んだ恋愛マンガの主人公と自分がかぶる。

「だって、サウナは初体験で気持ちよかったし、マンガは拓也さんの話を聞いて、マジ面白そうだと思ったんだもん」

「ほら、そういうとこ。ほんとかわいい、ねえ、キスしたら嫌?」

「ううん、うれしい」

「素直でよろしい」

大きな手で頭を支えられて、キス。ああ、はずかしいけど、うれしすぎるよ。


【三松さんからのコメント】

みんなが眠っている時間に働いて、明け方に帰るのって、なんだか非日常って感じでドラマチック。いつもと違うドキドキのハプニングも、起きやすいこと間違いナシ。私もマンネリカップルには「時間と場所を変えて会ってみろ」とよくアドバイスします。

玲さんは、変な先入観を持たずに、斜め目線で見ないで、なんでもチャレンジしてみるところがすばらしい。

相手からすると、自分のおすすめを素直に試して、しかも楽しんでくれる人には好感を持たずにはいられません。玲さんの、素直に受け入れてくれるナチュラルな魅力。拓也さん、まんまと射抜かれましたね。

サウナはブームになってしばらく経ちますが、実はデートにもおすすめのスポット。サウナ自体は男女が分かれていますが、リラクゼーションスペースや岩盤浴で一緒に過ごせます。

なにより、リラックスした状態で過ごせるから、一歩踏み込んだ話がしやすいのです。身も心も素になってしまえば、飾ったり隠し事をしたりする気も起きづらい。拓也さんも、ついついポロッと「かわいい」の言葉が出ていました。

そして、人は素を出し合える人を「居心地がいい」と感じるもの。距離をグッと縮めたい人がいたら、サウナデートに誘ってみては。サウナシュランを見たり、サウナイベントに出かければ、ニュータイプの王子さまが存在するはずだ。

「先入観にとらわれず、ブロックをはずせば別世界に住む彼氏がやってくる! カラダも心も裸になって本音を出し合える仲に発展するよ」

三松 真由美 
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。


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