Hの相性も最高なのに…彼が本命彼女に「プロポーズしない本音」

文・三松真由美 — 2021.1.28
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、30歳の誕生日にプロポーズをしてくれなかったら、交際歴5年の彼と別れる、と決めていた女性。ついにその日、温泉旅行、プレゼント、最高のエッチと、3拍子揃ったパーフェクトバースデーを迎えたが…。三松先生が、プロポーズを待ちわびる女性のみなさんに、彼がその気になる秘策を伝授します!

【レスなひとびと】vol. 106

美姫(30歳)プロポーズレスの彼のこと好きすぎだけど、いったん降りて次の舞台に立つことにした

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美姫は待っていた。「結婚しよう」のひと言を。大志とは付き合って5年と16日。長く一緒にいすぎてトキメキはない。でも、嫌いなところも愛しく思うと長続きすると恋愛webで読んで、そのとおりにしてきた。

美姫の誕生日。ふたりで熱海旅行。一緒に海鮮丼や温泉まんじゅうを食べたり、露天につかったり、たくさん笑って楽しく過ごす。大志が美姫の布団に入ってきて、浴衣を脱がしながらおっぱいのなめ合いっこ。恥ずかしい声を思う存分出す。大志が好きな立ちバックで、何度も何度も「アッハーーーン」。

プレゼントには美姫が好きなブランドのうん万円もするネックレス。

たくさん遊んで、気づけば旅の終わり。美姫の住むマンションの前に、大志が運転する車が到着。大志はきっとここで言ってくれる。どんな言葉なんだろう。ドキドキ。友達のメイに自慢しなくちゃ。

助手席を降りず待っていると、大志が言った。

「楽しかったね。じゃ、また」

「ええっ?」

だって待てるのは今日までなのだ。ちょうど一年前、29歳の誕生日に「30歳の誕生日までにプロポーズがなかったら別れる」と伝えてある。

今、大志がプロポーズしてくれないなら、この関係は終わる。約束を忘れているのかと思い、しばらく助手席で粘った。どんな会話もうまくかわされて車を降ろされた。別れ話もない。

ブオーッとエンジンを吹いた車が秒速で小さくなる。

呆然。

温泉旅行、プレゼント、最高のエッチ。3拍子揃ったパーフェクトバースデーにプロポーズがないなんて。気が合って楽しくて5年一緒にいても…結婚しないんだ。あっけなさすぎる最後。

美姫は断腸の思いでLINEを無視し続け、1年経過。美姫の横には今、やさしくて、友達にも好評の彼氏がいる。大志と別れて1週間後、メイと憂さ晴らし飲みをしていたワインバーの常連。ばっちり気が合い、2週間後には付き合っていた。今度ご両親と食事する予定で結婚への展開も超絶スムーズ。

彼との待ち合わせ場所に向かっていると、LINEがピコッと音を立てる。大志から。何かしらのメッセージとスタンプだ。大志のことを今日まで忘れたことはない。それくらい大切で、大好きだったから。目を閉じてスーッと息を吸ってから、30秒、心を研ぎ澄ませた。

「ない! 大志じゃない!」

スワイプしてメッセージボックスごと消した。また傷つくのはいやだ。大志との思い出をきれいなままでとっておきたい。

「私、幸せになってみせる。大志もね」

そうつぶやくと、美姫は彼の待つレストランへ向かった。


【三松さんからのコメント】

3年、5年、10年と付き合って、ある日プッツリと別れるカップルは意外と少なくありません。セックスレスで別れるカップルもいれば、別れる当日までエッチしていたカップルもいます。セックスの相性も良く、ものすごくラブラブだったけど、結婚相手ではないと思って別れたという声も聞きました。

ラブラブだったけれど別れる理由のひとつに、結婚観の違いがあります。例えば彼女は結婚して家族になりたい。子どもだって産みたい。彼はまだ恋愛を楽しみたい。ひとりの時間も大事にしたい。家族を持つイメージがないので、もともと結婚する気がない。

でもでもお互いに好き。離れると寂しいと思い、大事な話を先延ばし、先延ばし。気づけば数年経っている。周りにもそんな友達いませんか。結婚するかしないかの話もなかなか進まないのに、結婚後の夫婦の会話はスムーズに進むのか、私は案じてしまいます。

二人の仕事スタイルの話も詰めなくてはならない。子どもが欲しいなら妊活の話も出てくるでしょう。セックスレス解消に向けて話し合うことも出てくるかも。膝付き合わせて、マジ顔で話し合う場面は結婚後のほうがたくさん出てくる。そう考えると、結婚前から大切な話し合いができていないのは心配なわけです。

好きだから一緒にいられる人と、好きすぎてこちらが傷つくから一緒にいられない人がいる。

じゃあジャッジはどうする。

美姫さんのように期限を決めて、答えを出す勇気を持つのが吉アクション。好きすぎる思いに流されて、涙を流す女性を何人見てきたことか。

「彼がプロポーズしてくんなあい! いつ? いつ? いつ? と待ちわびる女性達に告ぐ。‟来年結婚してくれないならお別れよ”というお札を彼部屋の冷蔵庫に貼れ」

三松 真由美 
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。

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三松真由美 note 恋と結婚とエッチのテーマ更新中
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「君とはもうできない」と言われまして


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