アレを変えてみた!…女性が実践した「モテ期突入となるきっかけ」
【レスなひとびと】vol. 99
麻美(22歳)存在感レスで、平凡な毎日。ドキリとする日はやってくるんか
某ハンバーガーチェーンでアルバイトとして働く麻美は、バイト終わりにロッカーの鏡を見て思わず呟いた。
「やっぱ、わたし地味…同じシフトのケイちゃんはマスクでも美人に見えるアイメイクしててすごいな」
麻美は、なんだかつまらなかった。学校とバイト。毎日同じことの繰り返し。バイトも定形ルーティン。恋の兆しもなし。ドキリとするようなことがまったく起きない。
「ドキリはいつ来るんだろ」
麻美は決して第一印象で嫌われるような雰囲気ではない。
が、とにかく印象に残らない。目力もないし、眉も薄い一本線。言葉数も少ない。ひとの一歩後ろに立つタイプ。ブサイクというわけでなく、ただただ地味。
「お先に失礼します」
「あれ? 麻美さん今日出勤してた!? え、朝8時から8時間いた?」
“うわ、存在感なっ…わたしゃ、ゴーストかよ”
こんなやり取りが続くことで存在感のなさを実感した。いいんだ、今週末は予定があるから。小学校からの親友の沙織に誘われて、大きな街コンに参加。街コンに参加するのは初めてだ。
モテ服と聞いた黒のワンピースで参戦するも、結果は惨敗。沙織が声をかけられた男性たちと2対2で話し、その場は一時的に盛り上がるものの、最後のマッチタイムでは誰にも連絡先を聞かれなかった。
「沙織、3人に連絡先聞かれててすごい。わたしってなんでこんな地味子なんだろ」
「麻美は一緒にいて居心地がいいのが魅力なんよ! でもね、たしかに、麻美は自信がなさすぎ。目立たんもん。銅像みたい。眉毛サロンとかネイルサロンに行ってみ」
“自信がないから眉毛サロン?”
と思ったが、試しに行ってみた。ほお。かわいくなった。今まで前髪で隠していた眉毛を出したくなって、いつもの美容室で相談。
「あ、かわいい! おでこ出したほうが似合いますよ。ほら、明るい雰囲気に」
美容師さんも褒めてくれて、うれしくなり、帰りに明るいシャーベットカラーのシャツも購入。翌日、その服を着てバイトに行く。
「おはよ、麻美さん! イメチェン! かわいい」
バイト仲間何人かに声をかけられた。眉毛と前髪効果、それだけなのにすごっ!
自然とほかのひとの眉毛が気になった。カウンターで注文を受けながら、みんなの眉毛をチェックするようにしたら、お客さんと目が合う機会が増えて、何人かの男性客から、にこっと微笑まれた。今までメニュー表とレジしか見ていなかったけど、この店、けっこう常連さんが多かったんだな。
「682円になります」
「あれ、髪切ったんですね」
えっと見つめると、グレーのセーターがよく似合う、短髪黒髪の、同世代の男性が笑っている。近所の大学生だろうか。
「ぼく、週5で来てるんですよ」
そのあと小声で「バイト終わったらそこの公園でシェイク飲みませんか」
ドキリ。待ち望んでいたドキリ。
嘘みたいな展開。
はにかみながら、マスクの下で大きくニッコリしてみた。誰かに気づいてもらうって、気分いい。麻美の恋がそろそろ始まる前兆だ。
【三松さんからのコメント】
「モテない」「男子に声かけられたことない」「女子力ない」などなど存在感を発揮できずに自虐ワードをつぶやく女子多発。
存在感ニアリーイコール個性ですね。
個性はみな平等にあるものです。
奇抜=個性ではありません。頭一つ目立つ女性に引いてしまう男性の気持ちもわかってあげて。こんな行動、私には合わないなと思うことを無理にやってみる必要はないのです。
麻美さんは、自分には存在感がないと思い込み、自信がなくなっていました。そこで登場した沙織さんは、麻美さんの魅力を見抜いてアドバイスをくれています。いらんアドバイス、傷つくひと言をくれる女子友もいますが、真の友達は一本筋が通ったことを教えてくれる。ここの見極めも大事です。
麻美さんに足らなかったのは派手さや個性ではなく、自信だということを教えてくれた。ベスト女子友です。
「うち、存在感ないわあ」と悩んでいる人は、自分に自信が持てる策を、あれこれ考え抜くべし。
イメチェン、仕事スキル向上、ダイエット、オンラインサロン参加、リスペクトするひとと話す、SNSデビュー、動画デビュー。なんでもいい。「ひとに、私いま〇〇にハマってるの」とプチプレゼンできることを見つければいいのです。
イメチェンなら、眉毛をプロに整えてもらうのは本当におすすめ。太さや形を変えるだけで驚くほど顔の印象が変わるので、ぜひ試してみてください。ひとつ自信が持てると、それがジワジワ積みあがる良い循環が生まれる。自分の魅力を発揮できる日が必ずやってくる。
「おうち時間増加の今こそ、人知れず存在感を高めるチャンス。眉メイクに沼はまりしてみろ。ドキリなチャンスが舞い降りる」
三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。
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三松真由美監修ブイチューバー『保健室の未遊先生』
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