ヒップホップグループ、EPIK HIGHが初登場!【K-POPの沼探検】#69

写真・小笠原真紀 動画・千葉諭 文・前田和 — 2018.6.28
デビュー16年目を迎える韓国を代表するヒップホップグループ、EPIK HIGH(エピックハイ)。大衆はもちろん、マニア層にまで支持される彼らの魅力とは?

【ペンになってもいいですか!?】vol. 69

舞台の上でも下でも、3人ならではの調和が魅力!

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左から、DJ TUKUTZ(ディージェー・トゥーカッツ)、TABLO(タブロ) 、MITHRA(ミスラ) 。

昨年韓国で発売したオリジナルアルバムに、日本語Ver.の2曲を加えた特別版を7月4日にリリース。4度目となる日本ツアーを前に、EPIK HIGHの魅力、そして音楽について紹介します。仲の良い彼らならではの絶妙な掛け合いはもちろん、音楽に対する熱い想いをお伝えします!

ーグループの結成から16年。初めて会った時のお互いの印象を覚えていますか?

タブロ もちろんです、忘れられません。とりあえず、ミスラは怖かったですね。今もこんな感じですが、当時はもっと怖かったです。トゥーカッツは……(しばらく沈黙)、こうやって一緒にチームを組むとは思いませんでした(ほかの2人吹き出す)。なんて言うか、僕を見る眼差しが……ちょっと(笑)。トゥーカッツはどうだった?

トゥーカッツ 会う前にタブロさんの話をいろいろと聞いてたのですが、実際に会ってみたら……すごくガッカリしました。理由は、まぁ見ての通りです(笑)。ミスラは当時すでにデビューもして、アンダーグラウンドで活躍していたラッパーだったので、どれだけうまいのか見てやろうと思いました。

ミスラ 僕は、最初タブロさんに会った時、イメージがヒップホップとマッチしないなと思いました。それは今でも……(笑)。でも音楽についてはとても才能のある人なので。トゥーカッツさんは……誰なのかいまいち……。

タブロ 今もまだ初対面中(笑)。16年間ずっと初対面です。でも最初の印象より、最後にどう思うかが大切ですよね。

トゥーカッツ 仲がいいからこんな話もできるんです(笑)。

ー確かにそうですね(笑)。そんな仲良しのみなさん、お互いの魅力を紹介してください。

タブロ トゥーカッツは、見ての通りイケメンです。

トゥーカッツ ハンサムでしょ?(にっこり)

タブロ 僕たち3人の中ではイケメンなので、それが魅力です。ミスラは、見た目と違って性格がとてもかわいいんです。(日本語で)かわいい、太った。“ふわいい”(笑)。行動とかも優しいし。そして僕は、燃え上がる情熱かな?

ミスラ え、自分で?(笑)

タブロ (気にせず)僕の魅力は、消えることのない情熱です。

トゥーカッツ ミスラは外見のイメージと違って性格が丸々っとしています。とがってない。そして、タブロさんは詩人です。

タブロ (日本語で)ありがとうございます。

ミスラ タブロさんは、さっき自分でも言ってたけど、とても情熱的で実行力があります。トゥーカッツさんは、すべてにおいてとても冷静に判断できる。

タブロ おお〜!

トゥーカッツ 冷静に判断するふりをします。

タブロ というより、判断の部分を取って……冷徹?

全員 爆笑 

タブロ コールドマン、アイスマシーンです(笑)。

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TABLO(タブロ) 1980年7月22日生まれ。リーダー、ラッパー、ボーカル。

ー次は、最新アルバム『WE’VE DONE SOMETHING WONDERFUL』についてうかがいます。どんなアルバムでしょうか?

タブロ 「人生が完璧だと思えず時には悲しく感じても、あなたがしているすべてのことは素晴らしいものだから、元気を出して」という意味を込めたかったアルバムです。収録曲も、そんな意味を込めて構成しています。

ー今回、日本語Ver.も2曲収録されていますよね。

タブロ 「LOVE STORY」はすべて日本語の歌詞で、「HOME IS FAR AWAY」はHYUKOHのオヒョクさんが、サビのパートを初めて日本語で歌っています。

ーEPIK HIGHの楽曲は、タブロさんを中心に3人ですべてを手がけていますよね。そのなかでも、メッセージ性のある詩的な歌詞が印象的ですが、歌詞を書く時に大切にしていることは?

タブロ さまざまな立場の人が聴いた時、自分の話のように感じられるよう書こうと努力しています。もともとヒップホップではラッパーが自分の話をすることが多いんですが、それも大切ですが、僕たちはたとえ自分たちの話から始まっても、それをどこで誰が耳にするかわからないので、男性だろうと女性だろうと、どこにいようと、どの世代でも、聴いた人が自分の話のように聞けて、何かを感じられたり、元気をもらえたらいいなと。歌詞を書くのに時間がかかるほうですが、それだけ気を使っているし大切だと思っています。

ーそれは、音楽を始める時からそのように考えていたんですか?

タブロ そういうことがしたくて音楽を始めました。初めてチームとしてミスラと会った時、彼も同じような気持ちがあって。当時こういった方向性の音楽をやりたい人がいなくて、それで一緒にやろうということになりました。トゥーカッツは、歌詞は書かないけど横でうんうんってしてくれます(笑)。

トゥーカッツ 僕は作詞家ではないので、聴く立場としてこの歌詞がどんなふうに自分に響いたか、そういう話をします。

タブロ 内容のいい悪いは、僕たち(ラッパーの2人)が書くのでよくわからないじゃないですか。でも、歌詞自体がいいのかよくないのかわからなくなる時は、トゥーカッツに聞きます。チームの中に第三者がいる感じです(笑)。

トゥーカッツ チームにファンがいると思ってください。

全員 爆笑

タブロ 歴史上、初めてファンと一緒にチームを組んでいるっていう。後ろからいつも見守ってくれています。

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DJ TUKUTZ(DJトゥーカッツ) 1981年11月19日生まれ。DJ、ボーカル。

ートゥーカッツさんは、ビートを作る時など特に気をつけていることは?

トゥーカッツ 曲がいいことも重要ですが、「ここにどんな声が重なった時、この曲がスポットライトを浴びるだろうか?」とたくさん悩みます。

タブロ どんな声って、僕たちの声でしょ。

トゥーカッツ 例えばの話だから。僕がビートを作り、そしてそのビートに合わせて2人がラップをする。いつもそのことを考えながら作っています。

ーデビューから丸15年。音楽性の変化はありましたか?

タブロ 変化というより、経験が増えたぶん、音楽性が豊かになったように思います。僕たちには僕たちだけのスタイルがあるので、時代やトレンドが変わったからといってそれについて行こうとは思わないですね。そういうことは若い世代やもっとうまい人がいるので、あえて僕たちがすべてのことをうまくやろうとするのは違うんじゃないかなと。今しているひとつのことを、さらに深く追求することもできるじゃないですか。そうやってひとつのことを変わらず努力しているからこそ、音楽性の幅が広がったように思います。

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MITHRA(ミスラ) 1983年1月6日生まれ。ラッパー、ボーカル。

ー先ほど、自分たちだけのスタイルがあるとおっしゃいましたが、EPIK HIGHが考える〝自分たちだけのスタイル〟とは?

タブロ トゥーカッツは、重たくて力強い、そんな男らしくインパクトのある音楽が好きで、作るのも上手。そして僕の場合は少し感性的な、どちらかというとちょっときれいでエモーショナルな曲が好き。実は混ざっちゃいけないスタイルですが、EPIK HIGHのスタイルはこの2つが混ざっているように思います。そしてミスラはその両方、見た目は強いけど感性は僕と似ているので、その中間でもある。EPIK HIGHの歌を聴くと、きれいだったり悲しい歌の時も、ビート感などを力強く感じると思います。そんな異なる2つの調和を、みなさん好んでくれるのかなと。

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ー7月6日の福岡公演を皮切りに、日本での単独ツアーが始まります。今回のツアーで日本のファンたちと一緒にやりたいことは?

タブロ 一緒に声を出してジャンプもして、そして水が飛んできても楽しんでもらえたら。涼しい夏にするための公演なので、心をからっぽにして来てください。ギャラリーで作品を見るような気持ちじゃなく、その絵の中に入って一緒に楽しむという気持ちで! あと、実は僕たちの公演はダイエット効果があるんです。

トゥーカッツ まったく信じがたい発言だけど(笑)。

タブロ もともとかわいかったのに、EPIK HIGHの公演を見たらもっとかわいくなるっていう……。ミスラみたいな男性も、公演を見に来たら(イケメン俳優が表紙のananを指して)こんな感じになって帰れます。

全員 爆笑

トゥーカッツ とりあえず、公演でみなさんとひとつになれたらいいですね。

ミスラ 友だちと一緒に初めて来た人、このミュージシャンなんだろう? と気になって来た人たちは、どうやってライブを楽しんだらいいか心配かもしれませんが、ただ横の人を見て一緒に楽しんでもらえたら、次もまた行きたい!、そんなふうに感じてもらえる公演になると思います。

三人の質問動画はこちら!

Information

http://ygex.jp/epikhigh/


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