眠りが浅い、不眠、睡眠不足の悩みに…簡単に熟睡できるコツ
【小林麻利子の美人の作り方】vol. 132
「妊婦だから特別」ではないと知る
妊婦だから特別な睡眠メカニズムを持っている、とか、産後授乳で夜何度も起きる必要があるからその予行練習だという考えがありますが、それは間違いです。確かに、妊娠中は体の内分泌(ホルモン)のバランスが非妊娠時とは大きく異なるため、眠りに多少影響はします。しかし、それを当たり前にしてしまったり、睡眠の改善を試みないことで、睡眠の質がどんどん低下し、日常生活に悪影響が及んだり、マイナートラブルを悪化させる原因になることもあります。
昼寝を無くしてみる
妊婦は夜の眠りが浅くなるから昼間の睡眠でカバーしましょうと言われることが多いですが、昼間にたくさん眠るから、夜の眠りが浅くなってしまうのです。そのため、まずは昼間の睡眠を無くすことから始めましょう。
ちなみに13時~15時頃は妊娠をしていなくても眠くなるようなメカニズムが私たちにはあり、そのタイミングに短時間の昼寝をすることで、覚醒度がアップしたり、仕事や勉強のパフォーマンスが向上した結果報告も多くあるため、15時までに20分以内の昼寝ならOKです。ただし、例えアラーム時計を設定していても、今まで昼寝を十分にしてきた妊婦にとって短時間で昼寝を終わらせることは困難なことが多く、だらだらと昼寝を続けてしまう危険があります。
そのためには、あえて、昼間は眠らないという選択をしたほうが、かえってよくなることが多いです。はじめは眠くて眠くてたまらないかもしれませんが、夜の睡眠の質を向上させるためにも、冷たい水で手を洗ったり、散歩に出かけたり、部屋の掃除をしてみたりと変化を作り、昼間は眠らない工夫をしてみてください。
夜のスマホ禁止よりも朝の太陽が大事
朝の太陽光を浴びることは、実は、寝る前にスマホの光を見ないようにする努力以上の熟睡効果があります。晴れた日の朝であれば、ただ窓の外を見るだけでも良いのですが、曇りや雨の日は、部屋から窓の外を眺めるだけでは、夜の睡眠には好影響をもたらしにくいです。
そのため、悪天候のときほど、太陽をしっかりと浴びる工夫をしてください。何も外出する必要はなく、ベランダに出て、少し伸びをする程度でも良いでしょう。特に起床後2時間以内の光は、体のさまざまな体内時計の司令塔へ「朝が来た!」と伝えることができます。
産休に入った方などは、午前中の外出は億劫かもしれませんが、ご自身のこと、ひいてはお腹の赤ちゃんのためにもぜひ対策してみてください。
外出は昼間より夕方がベスト
体の内側の深部体温の高低差を大きくすることは、良い眠りを作るうえでとても重要です。深部体温が最も低い時間帯は早朝4時頃、最も高い時間帯は19時頃です。胃腸に負担をかけない19時頃には夕食を食べていただきたいので、スーパーの買い出し時間帯である17時~18時頃に、早歩きをしたり、階段を使ったり、少し汗ばむほどの活動をしてください。汗ばむということは体温が上がった証拠です。
また体温のメカニズムを考えると、深部体温が活動によって高くなったほうが、その後下がりやすくなるので、この時間帯に体温があがることで、深部体温が最も低い早朝4時頃にかけてさらに下がりやすくなります。体温の高低差がしっかりできるので、よく眠れるようになるでしょう。
少し工夫するだけでも、例え妊婦であったとしても、非妊娠時と同じくらい良い眠りが得られるようになります。「妊婦は眠りが浅いものだ」と思いこまず、適切に対処をして、よりよい妊娠生活を送ってくださいね。
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