毎日しんどい妊婦さん必見! つわりや不調の原因になり得る習慣
【小林麻利子の美人の作り方】vol. 129
眠ければ日中や夕方いくらでも寝る
医師や助産師、看護師などから、妊娠は特別だから、日中でも眠いときにどうぞ寝てください、と言われることがあります。どうしても眠いときや辛いときは仕方がないですが、実は睡眠リズムが大きく乱れることになり、夜の眠りの質が低下する可能性があります。
というのも、15時までの20分ほどの昼寝であれば、パフォーマンスや覚醒レベルが向上するため良いですが、昼間アラームをつけずに寝続けたり、夕方や夕食後にうたた寝などをしてしまう方は、眠りを促す睡眠物質を無駄に消費してしまい、夜、本番睡眠の際に足らなくなってしまい、寝つきが悪かったり、睡眠中の覚醒頻度が高くなってしまいます。
それを防ぐためにも、体の修復がなされ、そして赤ちゃんへ十分な栄養が行き届くよう、無理のない範囲で同じ時刻に就寝・起床を行い、適切に成長ホルモンの分泌を促すよう、体内時計を乱さない生活習慣をできるだけ心がけましょう。
夫を送り出してから二度寝する
夫を送り出してから二度寝する妊婦さんが多いですが、これは夜の睡眠の質や量が足りていないのかもしれません。
朝に二度寝をすることではじめて完全な睡眠となるようなリズムを自ら作っているようなもので、夜の本番睡眠の際の眠りが浅くなってしまう可能性があります。また、胃腸が十分休息できた朝に食事をとることで、大きな蠕動運動が引きおこりますが、その運動が行われる前に二度寝をしてしまうと、大蠕動運動の機会を逃し、便秘になる可能性もあります。
お腹の胎児が気になって排便がうまくいかない方も多いので、自然な大蠕動運動を妨げるような習慣は、できれば避けたほうがいいでしょう。
シャワー浴か10分未満の入浴
妊娠初期は約15週まで、妊婦さんの多くが吐き気や嘔吐といった消化器系のトラブル、いわゆる「つわり」を感じます。つわりの原因でもあるhCGホルモンは、体温を高くする作用があり、寝る前に適切に体温が下がらず、深く眠れなかったり、翌朝に眠気が残り、いわゆる時差ボケのような不快感を覚えるきっかけになります。
そのための対策としては、ゆっくり湯舟に浸かること。40度15分を目安に浸かることで、深部体温が上昇し、その反動で体温が下がり眠りやすくなるのです。
逆にシャワー浴や10分未満の湯舟では、皮膚の表面の血管は開くため深部体温はお風呂に入らないときよりは下がりやすくなりますが、やはり、きちんと使って深部体温を一度上昇させてあげることで、さらに眠りやすくなり、ひいてはつわりの対策にもなります。ゆっくり湯舟に浸かる習慣は、つわり症状が出る前から、さらにいうと、妊娠発覚前の体温が高い、高温期の時期から持つと、なおよいでしょう。
夜遅くまでネットサーフィン
昼間に寝てしまったせいで夜に目が冴えてしまい、夜遅くまでスマホでつわりの対策を調べたり、胎児の成長を確認したりと、深夜にネットサーフィンをされる方も多いようですが、これもいいとは言えません。
スマホの光だけでは、夜の睡眠ホルモンとも言われるメラトニンの分泌にさほど影響はしませんが、それでも、いろいろなことを考えながら画面を眺めることで、脳の覚醒度があがり、さらに寝つきを悪くしてしまいます。
メラトニンの分泌にはさほど影響はしないとはお伝えしましたが、胎児には、母親からのメラトニン分泌を受け止める受容体が妊娠5か月にはできており、母親から光の情報が胎児に伝わり、胎児の成長に影響が出る報告があります。
朝や昼間はしっかり太陽を浴び、夜は暗くして早めにお休みするという、体内時計を乱さない生活は、赤ちゃんの成長に好影響を与えることは間違いないので、気をつける必要があります。
食べたいときにご飯を食べる
つわりなどの対策に、小さいおにぎりをたくさん用意してこまめに食べている方や、食べたいときに食べるような生活をしている妊婦さんもいるでしょう。先ほどお伝えした光の情報は、体内時計の司令塔である「視交叉上覚」というところに伝わるのですが、食事時刻がコロコロ変わってしまうと、視交叉上覚にもその刺激が伝わり、体内時計の乱れに繋がる報告があります。
赤ちゃんがすくすく育つのは、母の願い。妊婦だから特別な体内時計になるわけではないので、3食同じ時刻に食べるような生活習慣に戻すのがベターといえますが、一方で心身にストレスを溜めるのもよくありません。できるだけでかまわないので、規則的な食事を少しだけでも意識してみましょう。
マイナートラブルがある方は、可能な範囲でご自身の生活習慣を見直していただき、快適な妊娠生活を送ってくださいね。
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