やらなきゃ損! 熟睡とアレにつながる、寝る前ストレッチのメリットとは?
【小林麻利子の美人の作り方】vol. 99
寝る前のストレッチの効果とは

1.とにかく「あぁ~気持ちいい…」と感じるメカニズム
毎日の疲れや運動不足などで筋肉が硬くなっていると、筋肉に圧迫された血管には酸素や栄養が十分に運搬されないといわれます。酸欠状態の血管には、血管拡張作用のある「ブラジキニン」という物質が分泌され、それが受容体で感知されると痛みを感じるようになるのだとか。肩がこって痛い、というのはそういった理由からかもしれません。
でも、ストレッチをして柔軟性がアップすると、血管圧力が下がってブラジキニンの分泌量が減少するとのこと。筋肉の痛みやコリも緩和されるため、「あぁー気持ちがいい」と感じる人が多いのです。
2.科学的にリラックスすることができる
気持ちのいいストレッチをすると、「カルノシン」という筋肉で作られるたんぱく質が少量放出されるといわれます。このたんぱく質が分泌すると、肝臓や副腎、膵臓、腎臓の交感神経を低下させることがわかっています。
特に、副腎や腎臓の交感神経が低下すると、体温や血圧が下がるので、科学的にリラックスしている証拠といえそうです。
3.体温や血圧が低下し、熟睡に繋がる
ストレッチで体表面や手足の血流がアップすると、内臓など深部にある熱い血液が外に逃げようと末端に移動し、外に放熱します。その結果、深部体温が低下するといわれます。
深部体温が下がりつつあるときに、お休みすると睡眠の持続時間が延長することが分かっているので、寝つきをよくしたり熟睡に繋がるのです。
参考文献
Czeisler CA. Human circadian physiology: Internal Organization of Temperature, Sleep- Wake and Neuroendocrine Rhythms Monitored in an Environment Free of Time Cues. Ph.D. Dissertation, Stanford University, 1978.’
4.ダイエット成功や美肌に繋がる
ストレッチをすることで、交感神経が低下し、副交感神経が優位になると、心も体も眠る態勢に向かいます。そして、深い眠りであるノンレム睡眠の3段階や4段階が寝始め3時間以内に出現すると、成長ホルモンがしっかりと分泌するといわれます。成長ホルモンは、脂肪燃焼やお肌の新陳代謝を促進するそうなので、美やダイエットにつながるといえますね。
ちなみに、睡眠時刻がコロコロ変わったり、途中で起こされたりすると、成長ホルモンの分泌量も低減することもわかっているので、基本的に同じ時刻に就寝するようにしましょう。
参考文献
Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol. 2000 Sep;279(3):R874-83.
5.むくみが取れてスッキリボディ
寝る前に限らず、ストレッチを行うと日中凝り固まった筋肉がほぐれ、関節可動域がアップ。血流やリンパの流れも良くなり、老廃物が流れやすくなるので、むくみ対策に効果的です。ストレッチと共に、良い香りのオイルやクリームを使いながらセルフマッサージも行うと、さらにスッキリボディに繋がります。

次回は、寝る前のストレッチのメリットをさらに底上げしてくれる、ストレッチのコツをご紹介します!
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