マグロを見るとつい声が出ます…超グルメな猫さまの食のこだわりとは

取材、文・Manabu Matsunaga — 2023.5.21
フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第137回目は黒白猫のツネさま(Tune)さま。

3度目の正直で本当の家族に出会えた猫さまの物語

【フレンチ猫さま】vol.137
猫の話をもっと聞かせて! 

ツネさまはこの5月で2歳の男性猫さまです。


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ツネさまが語ります。
僕はバルコニー付きのアパートに住んでいます。バルコニーで新鮮な空気を吸うのが好きです。他の猫と同じように、多くの時間を寝て過ごします。 飼い主たちとよく遊んで、抱っこも大好きです。
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僕は『Caats』ブランドしか食べません。 商品構成にこだわるブランドで、お店にはないのでオンライン注文し、家に直接届けられます。日常的にカリカリとパテを食べています。 マグロもたまに出てきますが、そんな時は嬉しさのあまり声が出てしまいます。とても貪欲と言われるのは、飼い主たちの皿から盗むのが上手だから…。
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キャットツリーの上やベランダで隣人を眺めるのが日課で、大好きです。遊びはもっぱら釣り竿で、走り回って夢中になり我を忘れてしまいます。そんな僕を飼い主は愛情深く、遊び好きの猫と思っているらしいです。どこにでも飼い主たちの後を追い、ひとりでいることはあまりありません。人間にはとても慣れていますが、他の動物は嫌いです。僕は決して攻撃的ではありません。人間たちを一度も引っかいたことがないのが自慢です。
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飼い主から見たツネさまとは。
私は24歳で、仕事をしながら勉強をしている学生です。彼氏と一緒に動物保護協会から猫を引き取ることにしました。 話によると過去に2回飼い主から手放されたらしい猫でした。
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家に来てからのツメを観察していると、本当に捨てられるのが怖いのだろうと、彼の気持ちがわかるようになりました。この家に慣れたように感じるのに長い時間がかかりましたが、今ではツメが私たちを信頼していることがわかります。
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私は昔、母と暮らしていた時、2匹の猫と一緒に育ちました。彼らは20歳で亡くなりました。 私は彼らと一緒に大人になったので、猫のいない生活なんて考えられませんでした。私にとって、ツメは人間のようなものです。彼はとても存在感があり、かわいいです。そして、常に私たちから食べ物を盗む計画を立てている非常に貪欲な生きものです。ツメの目はとてもキュートで、否定することはできません。
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ツメと私のボーイフレンドはよく似ています。ツメは私たちにとても愛着があると思います。過去の経験からか、彼はひとりになるのが好きではありません。そのため、どんなことがあっても手放すことはないからとツメに言い聞かせています。私たちが家に帰ると、彼は私たちをパーティーに誘います。

ツメとの最初の夜をずっと覚えています。私たちが最初に彼を家に連れてきたとき、彼は非常に怖がりで疑わしい態度をとっていました。彼をひとりにしないように、私はソファで寝ました。彼は抱擁がほしかったのかもしれません。彼がとても早く私たちを受け入れてくれてとてもうれしかったです。


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ツメは私たちにたくさんのものをもたらしてくれます。彼は私たちの生活にとって大きな存在です。毎日がとても癒されて楽しいです。過去に猫達と別れた思い出は今でも鮮明に覚えていますが、ツメとの別れの日には、痛みなく、彼の好きな料理をすべて食べさせたいです。そして、私は彼をしっかり抱擁するでしょう。彼が私にもたらしてくれたすべての良い思い出を、私はいつも大切にします。これから20年一緒にいてください!
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飼い主はもの心つく前から猫さまがそばにいました。そして彼女の成長とともに猫さま達も歳を重ねていったのです。前の猫さまたちは20歳と長寿で、いい思い出しか残っていないと言っていました。そして彼女が親元から離れてボーイフレンドと一緒に飼うツメさまとこれからどんな思い出を作っていくのでしょうか。ツメさま、この飼い主ふたりを見守ってあげてください!

取材、文・松永学