堂々たるヒゲ猫さま…口を開けているようにも見えるチャームポイント!

取材、文・Manabu Matsunaga — 2023.3.12
フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第115回目は黒白ハチワレのウメコ(Umeko)さま。

母猫の強い愛で無事に産まれた猫さまの物語

【フレンチ猫さま】vol.115
猫さまの話をもっと聞かせて! 
ウメコさまはもうじき3歳の女性猫さま。


猫 保護猫 フランス


ウメコさまが語ります。

私はアパルトマンの4階に住んでいます。朝は7時半にご飯の合図で目を覚まし、まずは食事、それからまた寝て、中庭を見たり、一人追いかけっこをしたり、遊んだり、 やりたい事をやりたい時にするという感じで毎日を過ごしています。夜は飼い主と共に寝て、朝まで飽きることなくぐっすり寝てしまいます。


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去年の春、突然体調を崩して検査入院をしました。その時に食物アレルギー性消化器疾患と判明し、アレルギーマネジメント用のドライフードだけが私の食事です。一度ウェットフードを試しましたが好みではありませんでした。ドライフード派の燃費の良い猫と呼ばれています。
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基本ストーカー体質なので、飼い主のそばでゴロゴロしています。かと思えば、寝室にあるクローゼットの扉を自力でこじ開け、中に潜んでかくれんぼも得意です。おもちゃはヘアゴムとシャカシャカするビニール袋! 好奇心旺盛で物怖じしない楽天家とも言われています。チャームポイントは、口元の黒い模様。常に口を開けているように見えてかわいい! と飼い主は言います。
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飼い主から見たウメコさま

ウメコが私の生まれて初めての飼い猫です。ウメコの年齢=私の猫歴となりますね。パリ近郊の友人家族から引き取りました。庭に迷い込んだ猫がいて、いきなり3匹の猫を出産したそうです。友人家族も迷い猫が出産間近とは夢にも思わず、雨宿り程度のつもりで家にあげたとのことでした。元々友人宅で計画していたBBQがその翌日にあり、生後1日目のウメコに出会いました。後に、迷い込んだ母猫はその友人宅へ、ウメコの兄弟もそれぞれ共通の知人宅へ養子縁組となりました。
外で生き延びて、ウメコを含む子どもたちを安全に産むための場所を見つけた母猫には感動しました。


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ウメコは気に入ったおもちゃは犬のようにくわえてこちらへ持ってきます。また、出張やバカンスなどで友人宅に預けることも多いのですが、友人宅でもすぐにのびのびストレスフリーでいてくれるので、頼もしい特技の持ち主です。あまり物怖じしない、図々しくも飄々と生きていける強さも持ち合わせています。
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ウメコは家族の一員、娘です。かなり甘えん坊なので、私は母親かなと。ウメコに出会って、愛は血縁ではないと心から思います。お互いの健康を重んじ、外出しても早く家に帰ろうと意識するようになりました。ウメコのお陰で子どもを思う親の気持ちがわかった気がします。
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ーーガーデンパーティの前日に生まれた猫さまたちは、みんなそれぞれ飼い主が見つかってよかったですね。パーティの間中、猫さまの話題で持ちきりだったのではと想像します。この偶然の出会いが、猫さまを飼ったことがない今の飼い主さんの心の幸せをもたらしたのですね。

取材、文・松永学