コウモリみたいだといわれます…激しいいたずらでも許される黒猫さまの魅力とは

取材、文・Manabu Matsunaga — 2023.2.25
フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第110回目は黒猫のカーリー(Kali)さま。

いたずらが大好きな猫さまの物語

【フレンチ猫さま】vol.110
猫さまの話をもっと聞かせて! 
カーリーさまはもうすぐ1歳になる女性猫さまです。


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カーリーさまが語ります。

私のお気に入りのおもちゃは、靴下や紙のボール、ロープの先に魚がいる棒の切れ端です。飼い主は私にリードをつけて、森の中へ散歩に連れて行ってくれます。


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1日の多くの時間を寝て、起きている時は好きなことをして過ごします。 家の中の植物の土を掘り、ハエを追いかけてジャンプし、紙やカーテンを引っ掻くなど…。それでカーリーという名前が付けられました(カーリーとは、ヒンズー教の主神シヴァ(Shiva)の妃の邪悪な分身で、破壊と死の黒い女神です)。私は魚が泳ぐのを見るのが大好きなので、小さな水槽も持っています。
07.10.2022 Kali en balade

いつもはカリカリと時々少しのパテを食べますが、カリカリのほうが好みです。おやつに関してはあまり貪欲ではありません。飼い主が何度かおやつを私の鼻先まで持って来てくれたのですが興味がありませんでした。
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いつもはキャットタワーかソファで寝ていますが、起きている時は窓の近くで、外で何が起こっているのかをよく観察します。飼い主は私のことを小さなコウモリのようだ、時には小さな愛の女神だとも言っています。
飼い主から見たカーリーさま

私は両親と一緒に住んでいた子どもの頃、猫を飼っていました。
この小さなカーリーはここの家で生まれました。2021年10月にカーリーのお母さんを見つけました。その時は生後4か月くらいだったはずです。恋人に完全に捨てられた彼女を引き取ることになり、不妊手術をしていなかったので間もなく妊娠し自宅で出産することになりました。彼女は非常に若く、経験が浅く、最初に産まれた子猫の出産はスムーズにできましたが、次の子猫はそうではありませんでした。私と私の娘がそれぞれの子猫の胎嚢を開け、拭き、へその緒を切って、彼女が出産するのを手伝いました。彼女は母乳も出なかったので、私たちは子猫たちに哺乳瓶でミルクを与えました。母親にミルクを与えることによって、母親が授乳するように刺激したりもしました。


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私たちは、娘が飼いたいと思っていたカーリーのほか4匹の子猫を、手分けして家族それぞれで世話をしました。カーリーが私たちの生活に入ってきたのはこんな経緯があったのです。世話をしている間に非常に強い絆が生まれたので、カーリーを手放すことはできませんでした。
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カーリーは何事にも好奇心旺盛で、ハグも大好きです。彼女は私たちが行うすべてのことにとても興味を示し、私たちのすべての活動に参加するのが大好きです。彼女はとてもインタラクティブな関係(一方的ではない相互関係)を結んでいるのです。私たちのカーリーとの毎日は楽しいひと時であり、彼女が何かいたずらをすることは少なくなってきましたが、もしいたずらをしてもすぐに私たちは許します。
カーリーは私の人生と意識にたくさんの愛、気配り、配慮、存在感、快適さ(ソファのスペースが少なくなりますが)を与えてくれています。
――とにかくヤンチャなカーリーさまは隙があれば悪さをしているようです。もうすぐ1歳になるので少し落ち着いたとは聞いていますが、お茶目な表情を見るとなんでも許してあげたくなりますね。カーリーさま、今日は何を企んでいるのでしょうか?

取材、文・松永学