ケンカを止めて!…飼い主たちを大爆笑させた猫さまの驚きの行動とは

取材、文・Manabu Matsunaga — 2023.2.19
フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第108回目はヨーロピアンのチム(Chim)さま。

かくれんぼが特技の猫さまの物語

【フレンチ猫さま】vol.108
猫さまの話をもっと聞かせて!  

チムさまは1歳半の男性猫さま。


猫 保護猫 フランス ヨーロピアン


チムさまが語ります。

僕はパリのモンパルナス近くのレストランを経営している飼い主と先住の犬と一緒に、レストランと同じ建物にあるアパルトマンに住んでいます。飼い主の夫はそのレストランのシェフで、美味しい料理が得意です。


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お店が休みの日でも、家は美味しい匂いに包まれるので、どんな食べものが出てくるのか興味津々です。特別な日には参鶏湯の鶏肉が登場します。いつものご飯はパテとカリカリ。made in France の『ziggy』というブランドのものなのは、食にこだわる飼い主ならではです。
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僕の1日のライフスタイルは、遊ぶ、ご飯、寝る、瞑想、遊ぶ、ご飯、寝る、瞑想…の繰り返しです。小さいスーパーボールで遊ぶのが大好き! 好きな場所はキャットタワーの最上階。寒い日には、不在の飼い主のベッドにこっそりと潜り込みます。あ、いい匂いがして来たのでこの辺で! 見回りに行ってきます。
飼い主から見たチムさまとは

チムは私にとって初めての猫です(もともと動物は苦手でした)。ある日、長女の友人が捨て猫の里親を探していることを知り、「お迎えに行っておいで」と。その日のうちに我が家へ来ました。生後たったの4~5日目でした。お世話の甲斐もあってあっという間にどんどん成長しました。


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チムの性格は、人懐っこく甘えん坊でいたずら好き。静と動の差が激しいヤンチャな猫です。特技はかくれんぼと犬のモノマネ(笑)! 遠くからでも私を見ていて、ふと視線が合う時は本当に可愛いと思います。私に似て人に合わせないし無理をしない(できない)。やりたいことしかやりません。
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思い出深いエピソードが2つあります。
ひとつは、ブイヨンをとった後のポワロネギを咥えているところに遭遇し、取り上げようとしたらお蕎麦みたいにずずーっとすすって飲み込んだこと。猫にとってネギは命にかかわると知って、すぐ獣医に駆け込んで吐き下しのお薬を飲ませたけれど吐かず…。今では笑えるけれど、あの時は10日間くらい生きた心地がしなかったです。
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ふたつめは、自分で排泄ができない頃、どうやっても便秘がひどくてお腹がパンパンになり、獣医にどう説明するか娘と言い合いになっていたら、すぐ横で今までにないくらいキレイなウンチをしたこと。
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チムは私に自己肯定感、ムダなチカラを抜くこと、ストレッチの大切さを教えてくれるのです。
――生後たったの4~5日目にやってきたチムさまのお世話は大変だったのだろうと想像します。飼い主も通常の仕事で忙しい中、子ども達3人が交代でかかりっきりで見守っていたようです。先住の犬さまとの相性も良いそうです。今日も台所からいい匂いがして幸せに包まれているのでしょうね。

取材、文・松永学